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君に届け 16巻

君に届け 16 (マーガレットコミックス)
君に届け 16 (マーガレットコミックス)

雪も深くなる12月。千鶴は悩みつつも、龍との"新しい関係"を歩み始め、あやねは自分にアプローチしてくるケントに戸惑う。風早と付き合い始めてから初めてのクリスマスが近づく中、風早が何か悩んでいるらしいと聞いた爽子は…(背表紙解説)

このマンガは、管理人ボブが選ぶじれったい作品ベスト10に入ります。

爽子もちづもあやねも、全員とっくに話まとまりそうなのに、誰ひとりまとまらない。それぞれが、自分の感情を扱いきれず、相手の気持ちが分からず、悩んで悩んで、勘違いしたりして、こじれる…

じれったい!!
けど、これが青春だったっけ…?昔過ぎて思い出せません(笑)
もどかしすぎてつっこまずには読めない『君へ届け』16巻、見ていきたいと思います。

まずは、ちづと龍から。
15巻の最後、まだ記憶に新しい龍のこの台詞。

『終わらせろ!』

もちろん、これまでのちづと龍の関係をです。しびれますね。
幼い頃からの二人の関係を思えば(詳しくは、涙必至の15巻を!)龍がちづを好きになったのも、ちづが龍を姉弟のように大切に思ってきたのもよく分かる。龍は、ちづの気持ちはよく分かっているからこそ、あんな強引な言葉をぶつけたんでしょう。

そして、ちづにちょっとずつ変化が。
あの言葉のあと、ちづが持っていったおにぎりを食べる龍の姿を思い出し、

『しらないひとみたいだった』



もう完っっっ全に恋する乙女の表情。
そりゃ、あんなこと言われたら、遅かれ早かれ絶対惚れます(きっぱり)。

なんでも知っていたつもりの幼なじみが知らない人に見えた時のドキドキは、みなさん容易に想像つきますよね?いくらちづが鈍くても、きっとそのうち自分の気持ちの変化に気がつくので、この二人は何の問題もありません。

次は、両想いなのにすれ違いがちな爽子と風早です。

爽子を大事にしたいけど、方法が分からなくて悩む風早。
そんな中、ちづが爽子に「そういや風早 なんか悩みあるみたいだったよ」と。そういえば…と爽子は悩んでいたかもしれない風早の姿を次々思い出します。力になりたい爽子は、悩みを聞き出すために風早を呼んで…

『あの ちょっと …人気のないとこ いこうー!』

わ~ また誤解させそうな言い方…

その言葉に戸惑う風早を連れ、爽子は立入禁止の階段へ。向き合う爽子への気恥ずかしさから、目を逸らし微妙に爽子と距離をとる風早。
爽子は勇気を出して言います。 『話が あって』

そして…



『…悩みが あるの?』

おぉ~!!
置かれた手を取る風早。見つめ合う二人。
そして…



『…ないよ』

えっ?
え…?? 手を…放した???

もはや、がっかりを通り越して驚愕の対応ですが、この場面で手を放すという選択肢があるのが風早くんです。私のような凡人の想像を軽々と飛び超えていきます。彼は、宇宙から来た爽やか星人なのかもしれません。
かわいそうな爽子。。

爽子と別れた風早は、別れ話されるかと思った、と複雑だけど少しほっとしたような表情を浮かべます。

モテモテな爽やか君なのに、いつも謙虚…というか爽子に対して自信なさすぎですね。いー奴ですが…悩むイケメンってなんかちょっと嫌味だから!君が悩んでいたら、周りのモテないくんたちはどうしたらいいのさ?とちょっと意地悪な気持ちになります。

最後は、あやねとケント。

この巻を読んで、心配なさそうなちづ&龍、両想いなので結局なんとかなるだろう爽子&風早への興味が失速。むしろ、気が気でないのはこの二人です。

ケントは、相変わらずあかねをプッシュ。クリスマスは三浦と過ごせば?とあかねをちゃかすピンに、

『ちょっと かんべんして下さいよ ピン先生ー オレ 今 けっこまじなんすから』

本人にも、真剣な表情で告げます。

『一緒にやろうよ クリスマス ふたりで』
『・・・ふたりきりでだよ?』




気持ちいいほどハッキリ言ってます。風早もケントを師匠にすればいいのに。

でも、これでもまだあやねには届かない。あやねは、ケントはもしかして私に本気なのかな?と思う気持ちを、色んな理由で否定します。ケントがどうこう以前に、あやねはもっと根本的な部分で悩んでいて、、

帰り道、あやねは爽子にポツリポツリと打ち明けます。

『あたし 爽子がうらやましいの。爽子とちづがうらやましいの』
『笑ったり 赤くなったり ドキドキしたり …泣いたり 手に負えない気持ちで本気で頑張る2人がうらやましいの』


あやねは、爽子やちづみたいに、手に負えない気持ちを抱えるくらい本気で誰かを好きになったことがない、と。今までは、流されたりほだされたり、情みたいなもので付き合ってきたと言います。そして、好きじゃないから面倒になる。

『だから相手だってそうだって…
本気になんてなんないって やっぱどこかで …思っちゃうんだよねぇ』




『…いつか すきになんのかなあ あたし……… なんないかなぁ 自分が一番わかんなくて 自分が一番めんどくさい…』

それを聞いた爽子はぽろぽろ涙をこぼします。

こんなにやさしくて だいすきなひとが 人に 本気で想われないって思ってる

あぁ~ あやねの本音、切ない(涙)
爽子の気持ちも。

爽子の涙を見たあやねは、てっきり風早とのことで泣いているのだと思い込み、自分の話ばっかりしてごめん、話し聞くよ!と言うんですが、それが本当にあやねらしい。
益々切ない。。

あやねは、自分に対して必要以上に客観的ですよね。こういうタイプは、地頭が良くて冷静で、でもその下に繊細さを持つ人に多い気がします。

切ないなぁ…胸が痛む…
もう、ケントでもピンでも誰でもいいから、早くあやねを幸せにしてくれ!!

次巻はクリスマスパーティーへ突入。誰にどんな進展が?頑張れケント!

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自覚のないイケメンは絶滅危惧種です
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