2012年 面白かったマンガ TOP10
こんにちは、コミックボブです。
2013年の幕開けから数日。今さらですが、『2012年 面白かったマンガ TOP10』を書きたいと思います。
よく、おすすめのマンガを聞かれるので『おすすめマンガ』を右サイドに表示するようになりました。(※スマホサイトでは表示されないので、スマホで見る場合はPCビューに切り替えてご覧下さい。)ここはその時の気分で不定期に書き替えています。どんどん上書きして残していないので、節目できちんとまとめておこうと思い『面白かったマンガ』というテーマで今回10作品選びました。
TOP10と書きましたが、10作品の中での順位はつけていません。それぞれの作品が、私にとって何かのポイントで1番だったりするので、順位をつけられませんでした。すんません。
選ぶ際の前提条件は、
● 少女・女性向けマンガ
● 2012年末日時点で最終巻が発売されていない作品
としています。
気が付けば少女マンガの感想が大半のブログなので、少女・女性向けマンガに限定しました。
そして、今年・2013年に発売を楽しみにしてもらえたら、という気持ちで連載中の作品に絞りました。(これからも沢山読むので、新旧問わず選ぶのは死ぬ時にしようと思っていますw)
ランキングといえば、このマンガがすごい!ですが、2013年オトコ編は結構読んでいたのに、オンナ編は残念なくらい分からなかった…orz そんな私のチョイスだという事を念頭に見て頂ければ幸いです。
それではどうぞ!
◆『orange』高野苺

涙を通り越してもはや嗚咽
2012年に一番泣いたマンガ。3巻収録予定のこの回(⇒『orange』別マ 2013年01月号感想)を読んで嗚咽しましたw “未来の自分からの手紙” を受け取った主人公が、後悔に満ちた未来のある出来事を変えるために行動する物語です。
はじめは、三ツ矢サイダーのように爽やかな青春恋愛マンガだと思っていたんです。ところが回が進むにつれて、青くさい恋愛にマンセーする作品ではなく、“後悔をいかに越えていくか” がテーマの作品だと分かり心揺さぶられまくり。その “後悔” も、◯◯先輩とチャリの二人乗りがしたかった!とかいうやり残した青春へのセコい執着(←私は山ほどある)ではなく、人の生死に関わるような内容で…。軽くないテーマでありながら、作品の空気感はどこまでも爽やかで透明で、テーマの重さとの対比が切なさに拍車をかけます。
そして、人物描写がとても丁寧で温かい。主人公は現在のヒロインなのですが、手紙の送り主である未来の彼らの姿もきちんと描かれているんです。そこから感じるのは、例えば、彼らは大きな後悔の気持ちを抱えながらも、もちろんそこには幸せもあって、そんな “一見幸せでありながら心の中に大きな後悔もある普通の人生” を送っているのだという事。それをあえて描いてくれる丁寧さが、登場人物への感情移入をより深くさせてくれます。そしてその丁寧な描写こそ、この作品が涙腺崩壊するほど胸に響く理由なんだなー、きっと。
⇒『orange』感想はこちら
◆『ぴんとこな』嶋木あこ

対象的な2人のヒーローの魅力
何度も読み返したほど相変わらず面白い。もう8巻なんて早いなあ。歌舞伎界のニューヒーローの成長を描いた作品なんですが、歌舞伎という知っているけれど知らない世界が分かるという、ただそれだけでもへ~と関心してワクワクできるのに、登場人物がこれまた魅力的!知っているようで知らないものの魅力に触れる面白さは、競技かるたを扱う『ちはやふる』と似ているかもしれません。
ヒロインは回を追うごとに影が薄くなり(私の中で)、ヒーロー2人の魅力がとにかく際立ってくる。ひとりは、家柄良し、顔良し(アイドル系)、(頭悪し)、天真爛漫で憎めない性格。もうひとりは、たたき上げ、顔良し(知的クール系)、頭良し、クールで抜け目ない性格。
歌舞伎でも恋でもライバル関係にある正反対のこの2人が、歌舞伎の舞台で鎬を削りながら成長していく姿が読みどころ。そして、2人がどんどん歌舞伎にのめり込み、自分にはないお互いの魅力に嫉妬しながらもそれを認め合い、そんなこんなしているうちに、恋か!とつっこみたくなるほど、何時の間にかお互いの事ばかり考えている… という2人の関係性が面白いです。
⇒近々感想書きます
◆『アオハライド』咲坂伊緒

いつか絶対キュン死者が出る
言いたい事の全ては、上記タイトルに込めました。今やキュン作品の代名詞ではないでしょうか。感想を書くのにこんなに「キュン」という単語を連発させられるマンガ他にない!と言い切ってしまおう。もう、キュンとか言ったらシバかれるような年齢ですが、この作品になら老若男女誰が言っても許されると思っていますw ちなみに、掴みきれない感じが猫っぽいヒーローが、希代のキュンメーカー。
恋は "報われそうな片想い” が一番楽しいと思うのですが、その、両想いまでのあと一歩がたまらなくいい感じに描かれているのです。ほぼ間違いなく自分の事好きだと思うけれど、まだ完全な自信はない…という空気の中でなされる、お互いの気持ちを探り合う駆け引きが、最高に最高で最高。そして、アオハライド=青い春にライドする、というタイトルに深くうなずかされます。
⇒『アオハライド』感想はこちら
◆『Piece』芦原妃名子

無邪気さに隠れた狂気
序盤はミステリーのようなスリリングな展開で、謎が解けた終盤は、トラウマを抱えた登場人物たちが、自分と周りと向き合っていく重苦しい人間ドラマ。
人間の表層と深層のコントラストが怖いです。弱者の意識に潜む狡くてしたたかな感情、無邪気さに隠れた狂気、そんなものがどんどん描き出されていきます。この深層心理をえぐり出すような心理描写が、芦原イズムの真髄だと思っています。
そして、そこはかとなく漂う説教くささ…w 金八先生は5分観たらアナフィラキシーショックで倒れる自信満々ですが、この説教くささは結構イケる。私はこれを読むと、生きるって難しいよね… と中二病の一種と思われるような発言をしたくなります。
⇒『Piece』感想はこちら
◆『日々蝶々』森下suu

もどかしいってこういうこと
無口な絶世の美女が、女子が苦手な不器用なヒーローに恋をするとこうなる… というお話です。不器用さだけで言えば、もどかしいマンガの代表・君に届けを軽く超えるレベル。
誰もが振り返るほどの美女、という設定のヒロインは、美しすぎるが故の苦労をし続けた結果、無口になってしまった不憫なキャラ。そんなヒロインが恋した相手は、空手一筋の恋愛熱超低めの男子。「自分あんまり女子に興味ないんで」とか言いそうな人。しかもカッコつけじゃなく本気で。
その美女ヒロインが、なんとか彼に近づこうと頑張る姿がひたすらかわいい。少しでも見たくて彼の朝練にあわせて学校に行くとか、友人の陰からこっそり見てはドキドキとか。もう、壮絶にかわいくてゴロンゴロンする。どんなに遡ったって自分にはそんなかわいい行動はなかったよ!かわいいって絶対才能だよね。そんなわけで、数センチずつ地味~に縮まっていく関係をニヤニヤ見守る事をこれからも楽しみたい。
⇒『日々蝶々』感想はこちら
◆『暁のヨナ』草凪みずほ

それぞれの矜持に惚れる
ファンタジー大好きなんです。TOP10に2作品選んだうちのひとつがこちら。かつての中国や韓国を彷彿とさせるオリエンタルファンタジー。
国王である父親を大好きな幼なじみに暗殺され、そのまま国を追われた姫が、伝説の四龍を集めて再び立ち上がる… というストーリーなんですが、箱入りだった姫様が四龍を探す中で様々な経験をして、やがて一国の姫として自分が果たすべき事に目覚めていく姿に、胸が熱くなります。
そして、姫を守るもうひとりの幼なじみと、姫に力を貸す四龍や仲間たちの揺るぎない矜持が素晴らしくかっこいい。しかも全部イケメンだという贅沢さ!逆ハーレムを堪能するためだけでも読む価値ありです!!
⇒『暁のヨナ』感想はこちら
◆『ラストゲーム』天野忍

報われぬパーフェクトヒーロー!
お金持ちで顔も頭も運動神経もとても良い、パーフェクトな男の子。でも、その男の子には勉強と運動で勝てない相手がいて、しかもそれが女の子。その子に恋をして早10年。未だ報われない恋(ラストゲーム)に奮闘するヒーローを生温かい目で見守る事を楽しむ作品。
本来、彼はこんなところでもたつく人ではないんです。にも関わらず、小学生の頃の恋をこじらせまくり、大学生になった今もその恋に変わらずガチで挑む姿が涙を誘う(笑いの)。これまでの数々のアプローチは気付いてもらえなかったり、流されたり、勘違いされたり。でも、ここに来てようやく勝ちがつかめるかもしれない流れなのに、それが分からないほどピヨっちゃってるんです。それでも痛々しくならないのは、パーフェクトなヒーローだからこそ!いつも安心して笑わせてくれてありがとう。そして、笑っている読者の多くはそんな彼に恋落ちしていると思います。だって、こんなの本当にヒーローだもの。
⇒『ラストゲーム』感想はこちら
◆『となりの怪物くん』ろびこ

全てのキャラを愛しています
突然ですが、 “純粋で素直で元気いっぱい” のキャラが嫌いです。少女漫画の世界ではそんなキャラによくお会いするのですが、このマンガにはいない。登場人物は結構多いけど、いない。傾きは違えど登場人物が全てナナメなところがたまらなく好きです。
二桁巻になりましたが、ドタバタのラブコメから進化して最近益々面白い!ヒーローとヒロインのキャラをさらに掘り下げ始めて、必然的に彼らの周辺人物もより深く描かれるようになり、登場人物への愛が深まる一方です。
⇒『となりの怪物くん』感想はこちら
◆『ちはやふる』末次由紀

19巻になってなお、胸熱!
「人生で大切な事はすべてちはやふるが教えてくれた」という本を書きたいw 今さらこの作品の面白さについてコメントは不要ですが、19巻まできてもストーリー展開にドキドキさせられて、彼らがかるたに打ち込む姿に、はじめと変わらない感動の涙が流せるってなんなんだろう。もはやマジックとしか思えない。お陰で、書店で表紙を見るだけで涙ぐむという、パブロフの犬のような条件反射をしてしまいます。
何があっても太一の味方をしたいと思っている。
⇒『ちはやふる』感想はこちら
◆『赤髪の白雪姫』あきづき空太

あきづきワールドにひたる
ファンタジーの2作目はこちら。珍しい赤髪のヒロインと、とある王国の第二王子との恋を中心に、彼らの仲間たちが絆を深めていくストーリー。
あきづき先生の描くファンタジーがとても好きです。ファンタジーの基本のイメージって中世ヨーロッパだと思うのですが、この作品はそれに近い世界観。そして、繊細に描かれた風景や背景によって、物語の世界が自分の中にどんどん広がってきます。和の要素は皆無なのに、読んでいると郷愁にかられるのが不思議です。
主要登場人物がみな理知的で、直情型の熱い勢いキャラがいないのも特徴。そんな彼らの掛け合いも楽しい。みなまで言わない言葉少なな感じや、行間を読ませるやり取りにあきづきワールドを感じます。今後のストーリー展開も気になりますが、それよりも、登場人物たちのさりげない触れ合いと、その中で確かな絆を結んでいく過程を楽しむ作品だと思っています。
⇒『赤髪の白雪姫』感想はこちら
以上、10作品。
こうして改めて見るとかなり王道でした。
↓いつもクリックありがとうございます!

『3月のライオン』と『四月は君の嘘』は本誌が男性向けでなければ入れたかった
2013年の幕開けから数日。今さらですが、『2012年 面白かったマンガ TOP10』を書きたいと思います。
よく、おすすめのマンガを聞かれるので『おすすめマンガ』を右サイドに表示するようになりました。(※スマホサイトでは表示されないので、スマホで見る場合はPCビューに切り替えてご覧下さい。)ここはその時の気分で不定期に書き替えています。どんどん上書きして残していないので、節目できちんとまとめておこうと思い『面白かったマンガ』というテーマで今回10作品選びました。
TOP10と書きましたが、10作品の中での順位はつけていません。それぞれの作品が、私にとって何かのポイントで1番だったりするので、順位をつけられませんでした。すんません。
選ぶ際の前提条件は、
● 少女・女性向けマンガ
● 2012年末日時点で最終巻が発売されていない作品
としています。
気が付けば少女マンガの感想が大半のブログなので、少女・女性向けマンガに限定しました。
そして、今年・2013年に発売を楽しみにしてもらえたら、という気持ちで連載中の作品に絞りました。(これからも沢山読むので、新旧問わず選ぶのは死ぬ時にしようと思っていますw)
ランキングといえば、このマンガがすごい!ですが、2013年オトコ編は結構読んでいたのに、オンナ編は残念なくらい分からなかった…orz そんな私のチョイスだという事を念頭に見て頂ければ幸いです。
それではどうぞ!
◆『orange』高野苺

涙を通り越してもはや嗚咽
2012年に一番泣いたマンガ。3巻収録予定のこの回(⇒『orange』別マ 2013年01月号感想)を読んで嗚咽しましたw “未来の自分からの手紙” を受け取った主人公が、後悔に満ちた未来のある出来事を変えるために行動する物語です。
はじめは、三ツ矢サイダーのように爽やかな青春恋愛マンガだと思っていたんです。ところが回が進むにつれて、青くさい恋愛にマンセーする作品ではなく、“後悔をいかに越えていくか” がテーマの作品だと分かり心揺さぶられまくり。その “後悔” も、◯◯先輩とチャリの二人乗りがしたかった!とかいうやり残した青春へのセコい執着(←私は山ほどある)ではなく、人の生死に関わるような内容で…。軽くないテーマでありながら、作品の空気感はどこまでも爽やかで透明で、テーマの重さとの対比が切なさに拍車をかけます。
そして、人物描写がとても丁寧で温かい。主人公は現在のヒロインなのですが、手紙の送り主である未来の彼らの姿もきちんと描かれているんです。そこから感じるのは、例えば、彼らは大きな後悔の気持ちを抱えながらも、もちろんそこには幸せもあって、そんな “一見幸せでありながら心の中に大きな後悔もある普通の人生” を送っているのだという事。それをあえて描いてくれる丁寧さが、登場人物への感情移入をより深くさせてくれます。そしてその丁寧な描写こそ、この作品が涙腺崩壊するほど胸に響く理由なんだなー、きっと。
⇒『orange』感想はこちら
◆『ぴんとこな』嶋木あこ

対象的な2人のヒーローの魅力
何度も読み返したほど相変わらず面白い。もう8巻なんて早いなあ。歌舞伎界のニューヒーローの成長を描いた作品なんですが、歌舞伎という知っているけれど知らない世界が分かるという、ただそれだけでもへ~と関心してワクワクできるのに、登場人物がこれまた魅力的!知っているようで知らないものの魅力に触れる面白さは、競技かるたを扱う『ちはやふる』と似ているかもしれません。
ヒロインは回を追うごとに影が薄くなり(私の中で)、ヒーロー2人の魅力がとにかく際立ってくる。ひとりは、家柄良し、顔良し(アイドル系)、(頭悪し)、天真爛漫で憎めない性格。もうひとりは、たたき上げ、顔良し(知的クール系)、頭良し、クールで抜け目ない性格。
歌舞伎でも恋でもライバル関係にある正反対のこの2人が、歌舞伎の舞台で鎬を削りながら成長していく姿が読みどころ。そして、2人がどんどん歌舞伎にのめり込み、自分にはないお互いの魅力に嫉妬しながらもそれを認め合い、そんなこんなしているうちに、恋か!とつっこみたくなるほど、何時の間にかお互いの事ばかり考えている… という2人の関係性が面白いです。
⇒近々感想書きます
◆『アオハライド』咲坂伊緒

いつか絶対キュン死者が出る
言いたい事の全ては、上記タイトルに込めました。今やキュン作品の代名詞ではないでしょうか。感想を書くのにこんなに「キュン」という単語を連発させられるマンガ他にない!と言い切ってしまおう。もう、キュンとか言ったらシバかれるような年齢ですが、この作品になら老若男女誰が言っても許されると思っていますw ちなみに、掴みきれない感じが猫っぽいヒーローが、希代のキュンメーカー。
恋は "報われそうな片想い” が一番楽しいと思うのですが、その、両想いまでのあと一歩がたまらなくいい感じに描かれているのです。ほぼ間違いなく自分の事好きだと思うけれど、まだ完全な自信はない…という空気の中でなされる、お互いの気持ちを探り合う駆け引きが、最高に最高で最高。そして、アオハライド=青い春にライドする、というタイトルに深くうなずかされます。
⇒『アオハライド』感想はこちら
◆『Piece』芦原妃名子

無邪気さに隠れた狂気
序盤はミステリーのようなスリリングな展開で、謎が解けた終盤は、トラウマを抱えた登場人物たちが、自分と周りと向き合っていく重苦しい人間ドラマ。
人間の表層と深層のコントラストが怖いです。弱者の意識に潜む狡くてしたたかな感情、無邪気さに隠れた狂気、そんなものがどんどん描き出されていきます。この深層心理をえぐり出すような心理描写が、芦原イズムの真髄だと思っています。
そして、そこはかとなく漂う説教くささ…w 金八先生は5分観たらアナフィラキシーショックで倒れる自信満々ですが、この説教くささは結構イケる。私はこれを読むと、生きるって難しいよね… と中二病の一種と思われるような発言をしたくなります。
⇒『Piece』感想はこちら
◆『日々蝶々』森下suu

もどかしいってこういうこと
無口な絶世の美女が、女子が苦手な不器用なヒーローに恋をするとこうなる… というお話です。不器用さだけで言えば、もどかしいマンガの代表・君に届けを軽く超えるレベル。
誰もが振り返るほどの美女、という設定のヒロインは、美しすぎるが故の苦労をし続けた結果、無口になってしまった不憫なキャラ。そんなヒロインが恋した相手は、空手一筋の恋愛熱超低めの男子。「自分あんまり女子に興味ないんで」とか言いそうな人。しかもカッコつけじゃなく本気で。
その美女ヒロインが、なんとか彼に近づこうと頑張る姿がひたすらかわいい。少しでも見たくて彼の朝練にあわせて学校に行くとか、友人の陰からこっそり見てはドキドキとか。もう、壮絶にかわいくてゴロンゴロンする。どんなに遡ったって自分にはそんなかわいい行動はなかったよ!かわいいって絶対才能だよね。そんなわけで、数センチずつ地味~に縮まっていく関係をニヤニヤ見守る事をこれからも楽しみたい。
⇒『日々蝶々』感想はこちら
◆『暁のヨナ』草凪みずほ

それぞれの矜持に惚れる
ファンタジー大好きなんです。TOP10に2作品選んだうちのひとつがこちら。かつての中国や韓国を彷彿とさせるオリエンタルファンタジー。
国王である父親を大好きな幼なじみに暗殺され、そのまま国を追われた姫が、伝説の四龍を集めて再び立ち上がる… というストーリーなんですが、箱入りだった姫様が四龍を探す中で様々な経験をして、やがて一国の姫として自分が果たすべき事に目覚めていく姿に、胸が熱くなります。
そして、姫を守るもうひとりの幼なじみと、姫に力を貸す四龍や仲間たちの揺るぎない矜持が素晴らしくかっこいい。しかも全部イケメンだという贅沢さ!逆ハーレムを堪能するためだけでも読む価値ありです!!
⇒『暁のヨナ』感想はこちら
◆『ラストゲーム』天野忍

報われぬパーフェクトヒーロー!
お金持ちで顔も頭も運動神経もとても良い、パーフェクトな男の子。でも、その男の子には勉強と運動で勝てない相手がいて、しかもそれが女の子。その子に恋をして早10年。未だ報われない恋(ラストゲーム)に奮闘するヒーローを生温かい目で見守る事を楽しむ作品。
本来、彼はこんなところでもたつく人ではないんです。にも関わらず、小学生の頃の恋をこじらせまくり、大学生になった今もその恋に変わらずガチで挑む姿が涙を誘う(笑いの)。これまでの数々のアプローチは気付いてもらえなかったり、流されたり、勘違いされたり。でも、ここに来てようやく勝ちがつかめるかもしれない流れなのに、それが分からないほどピヨっちゃってるんです。それでも痛々しくならないのは、パーフェクトなヒーローだからこそ!いつも安心して笑わせてくれてありがとう。そして、笑っている読者の多くはそんな彼に恋落ちしていると思います。だって、こんなの本当にヒーローだもの。
⇒『ラストゲーム』感想はこちら
◆『となりの怪物くん』ろびこ

全てのキャラを愛しています
突然ですが、 “純粋で素直で元気いっぱい” のキャラが嫌いです。少女漫画の世界ではそんなキャラによくお会いするのですが、このマンガにはいない。登場人物は結構多いけど、いない。傾きは違えど登場人物が全てナナメなところがたまらなく好きです。
二桁巻になりましたが、ドタバタのラブコメから進化して最近益々面白い!ヒーローとヒロインのキャラをさらに掘り下げ始めて、必然的に彼らの周辺人物もより深く描かれるようになり、登場人物への愛が深まる一方です。
⇒『となりの怪物くん』感想はこちら
◆『ちはやふる』末次由紀

19巻になってなお、胸熱!
「人生で大切な事はすべてちはやふるが教えてくれた」という本を書きたいw 今さらこの作品の面白さについてコメントは不要ですが、19巻まできてもストーリー展開にドキドキさせられて、彼らがかるたに打ち込む姿に、はじめと変わらない感動の涙が流せるってなんなんだろう。もはやマジックとしか思えない。お陰で、書店で表紙を見るだけで涙ぐむという、パブロフの犬のような条件反射をしてしまいます。
何があっても太一の味方をしたいと思っている。
⇒『ちはやふる』感想はこちら
◆『赤髪の白雪姫』あきづき空太

あきづきワールドにひたる
ファンタジーの2作目はこちら。珍しい赤髪のヒロインと、とある王国の第二王子との恋を中心に、彼らの仲間たちが絆を深めていくストーリー。
あきづき先生の描くファンタジーがとても好きです。ファンタジーの基本のイメージって中世ヨーロッパだと思うのですが、この作品はそれに近い世界観。そして、繊細に描かれた風景や背景によって、物語の世界が自分の中にどんどん広がってきます。和の要素は皆無なのに、読んでいると郷愁にかられるのが不思議です。
主要登場人物がみな理知的で、直情型の熱い勢いキャラがいないのも特徴。そんな彼らの掛け合いも楽しい。みなまで言わない言葉少なな感じや、行間を読ませるやり取りにあきづきワールドを感じます。今後のストーリー展開も気になりますが、それよりも、登場人物たちのさりげない触れ合いと、その中で確かな絆を結んでいく過程を楽しむ作品だと思っています。
⇒『赤髪の白雪姫』感想はこちら
以上、10作品。
こうして改めて見るとかなり王道でした。
↓いつもクリックありがとうございます!

『3月のライオン』と『四月は君の嘘』は本誌が男性向けでなければ入れたかった
この記事へのコメント
こんにちは。以前一度コメントしたhanaです。あの時は、お返事ありがとうございました。
「2012年 面白かったマンガ TOP10」の記事、とても読み応えがあって面白かったです。読んでいると、どれも面白そうで気になってしまいました。
普段別マぐらいしかチェックしてないので、他誌でのcomicbobさんのおすすめが知れてよかったです。色々気になる作品があるので、これを参考に読んでみようと思います。
「2012年 面白かったマンガ TOP10」の記事、とても読み応えがあって面白かったです。読んでいると、どれも面白そうで気になってしまいました。
普段別マぐらいしかチェックしてないので、他誌でのcomicbobさんのおすすめが知れてよかったです。色々気になる作品があるので、これを参考に読んでみようと思います。
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URL :
- コミックボブ(管理人) - 2013年01月29日 20:06:04
コメントありがとうございます(^_^)
面白かったマンガ、感想読んで下さり嬉しいです♪
別マは、これぞ少女漫画!がめじろ押しで楽しいですよね。私も大好きです。
このTOP10は、結構巻数のある作品もあり、先物買い感の全くないセレクトになっちゃいましたが(^_^;)
すごく面白いと思ったものばかりなので、もし手に取られる事があったらhanaさんの感想聞かせて頂けたら嬉しいです!