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黎明のアルカナ 11巻

  • 藤間 麗
  • 発売日 : 2012/11/26
  • 出版社/メーカー : 小学館

あなたが王になったら この国をどうするの?

セナン王国を手に入れるためのナカバの企みが終結する、黎明のアルカナ11巻です。ロキの秘密も明らかになり、物語が大きく動き始める準備が整った、というところでしょうか。
そして、今巻もがっつり暗いです。悲しみ・やるせなさ90%、希望・救い10%……。簡単にハッピーになれると思ってんじゃねーぞ!!と喝入れられているような気持ちです。

人と亜人の間に出来た "禁忌の子” を助けるため、雪崩の危険を顧みず、その子が幽閉されている洞窟へ向かったナカバ。無事に洞窟を発見し、ララを救助します。
ところが、戻る途中に雪崩に巻き込まれてしまい…… 埋れたナカバとララを助けたのは、ロキ。



『すべて知っていました』

紅い瞳。この時ロキは、刻のアルカナを使ってナカバを助けたと告白します。 さて、救出されたララはララの身を案じていたテオと再会するんですが、ララは目も合わさずに立ち去ります。これ以上、テオの立場を悪くしないように、というララの思いやりなんですが、それにテオは気づいているかな…。

ナカバのはからいでお城に引き取られる事になったララ。ナカバと共に乗った馬車が走り始めた時、ララの耳が何かを聴きます。窓から顔を出すと、



そこには走って追って来るテオの姿が…!私達には分からなくても、ララの耳には届いているだろう彼の言葉を考えるとじーんとします!
そうそう、こうでなくてはいけません。このままテオがララを忘れゆくような事が、平気で起こりそうな厳しいこのマンガですがw、珍しく心温まるラストでした♪

城へ戻る馬車の中で、ナカバはアルカナを使って刻の扉のある回廊へ。そこには、ナカバが来るだろうと思っていたロキが待っていました。そして、彼の秘密が明かされます。

『……私のこの力が目覚めたのは ナカバ様と私がセナンの王城へ来てから数年後です』それを聞き、じゃあロキはずっと前から全て知っていた?と思うナカバ。『私は確かに この回廊を走りまわり 過去や未来を視て最善を選びとってきました』そこには、未来への希望、失望、過去への郷愁、虚しさといった感情が入り混じり、全て視えるからといって楽になれるわけではないのだと言うロキ。そして。

『お気づきでしょうが… 私は禁忌の子なのです 容易に知られるわけにはいかなかった』

ロキは、亜人と刻のアルカナを持つ一族の間に生まれた子。
ということは、ナカバとも親戚ということですね。

未来が視えると聞くと思い出すのは、不朽の名作・ブッダ(手塚治虫)です。アッサジという予知力を持つ男の子が出てくるのですが、彼は自分がいつどんな死に方をするのか知っている(しかも死に方が壮絶…)にも関わらず、日々心穏やかに生きている。そんな彼に対してブッダが、なんでそんなに穏やかに生きられるんだ!?怖くないのか!?と問うシーンがあるんです。読んだ当時小学生だった私は、なるほどそんな壮絶な未来を見たら普通頭おかしくなるよなと思い、知らぬが仏という考え方を学びました。(※ブッダに関して記憶違いがあったらすみません)

「最善の未来を選び取ってきた」というロキは、自分の最後も視ているような気がします。それも含めて全て知らなければ、何よりも大切なナカバを守り抜く事ができませんから。とか考えてみると、ロキの底抜けの忠誠心と愛情に本気で頭が下がります。ナカバの選ぶ道も、決してロキを犠牲にするものではないというところがまたにくいですよね。

さて、最近空気のシーザにもちょっとだけ出番が。
ある日、大きなマーケットがベルクートで開かれることになります。後援者はシーザ。シーザに会えるんじゃないか?と期待するナカバはアデルに頼み込んでマーケットに行く事になるのですが…… 結局、マーケットでは会えず終い。
そんなナカバの姿を見ていたララが、聴力のアルカナでナカバに恩返しをしようとするんです。それは、ある人とナカバを引き合わせる事で………



再会するナカバとシーザ。
一瞬目を合わせただけで、すぐに別れてしまうのですが、本当に久しぶりの再会でした。ナカバは、今日シーザと会えるのかどうか、あえて未来を視ずにいました。色々な気持ちが錯綜し、泣きながらナカバは思います。もし先に視ていたら…

でもきっとそれを知ってたって 寂しくて涙が出るのは変わらないわ ねえ そうでしょう ロキ

こうなる結末を知っていても悲しみは変わらない。そこには、刻のアルカナで未来を視てもどうにもならない感情がある、という彼らの人らしい葛藤が感じられます。

ナカバの夫アデル。形だけ結婚した2人ですが、ここに来てアデルに変化が。



かつての、ナカバを侮蔑していた頃の彼ならこんな事しなかった、とナカバは思います。

心を 私に移さないで   ……!

ナカバがここに戻ってきたのは、セナンを乗っ取るためです。心を許し始めた彼を裏切れるのか…とナカバは自問します。

そんな中セナン国王が倒れて、そこから急展開。

自問の答えは、アルカナで視た未来が自ずと出してくれました。

『動けば 殺します』



  国王陛下 あなた亡き後 王位をアデルではなく 私に下さいませ』


アデルを人質に死にかけの国王に交渉を持ちかけるナカバ。交渉は成立し、ナカバに王位を継承させると書いた遺言状を受け取り、これで国王陛下の死後、王となるのはナカバに。トンデモ展開ですね。
この国をどうするつもりだとアデルに聞かれたナカバは。

『…逆に問うわ あなたが王になったら この国をどうするの?』
『やりたい事がないなら 私にちょうだい』


ナカバには、選べる路が2つありました。もう一方は、ロキがアデルを刺殺する路。ロキはナカバに問います。どうしてこの路を選んだのか。自分の手などどれだけ汚れてもいいのに、と。

『あなただけ獣にはしない』

と答えたナカバ。その時流した涙は、自分に心を許したアデルを裏切った事や、ここにたどり着くまでに犠牲になった人達への様々な感情が溢れ出したもの。

自分のためにロキを犠牲にすることはしない、というナカバの強い決意を感じた選択。ロキの想いってある意味報われていますよね。ロキにしてみたら、主従関係がある上、亜人の自分に対して、対等どころか盾になるような事さえしそうなナカバは、もう主人ていうか女神。ロキがナカバに寄せる想いはもう、恋なんてチャラくさい言葉より “信仰” の方がしっくりきそうです。

次巻、ついにセナン国王となったナカバが動き出します。ベルクートとの外交にも進展がありそうで楽しみです!

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ナカバとロキが従兄か兄妹の可能性もある。
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