リリアス編が終わって物語の節目を迎え、そろそろクライマックスへ向けて走り出したと思われる、赤髪の白雪姫11巻。大きな事件はないものの、細々した話が回収されたり、最後にうおお~な展開があったり、ほのぼのしつつも胸熱で楽しかったです♪ まず、表紙のオビがかっこいい。
それでは以下、ネタバレ感想です。今回もほとんど「イザナ殿下かっこいい」しか書いていない上、あらすじと言うよりイザナ登場場面ピックアップにてお送りする事ご了承下さい!
今巻はリリアスから鈴さんとユズリさんとキリトくんが王城に遊びに(?)来たところから。
3人はリリアスではルーエンと名乗ったあのお方が実はイザナ殿下である事を知ったり、忙しさ極まり殺気立つガラク薬室長のためにリュウや白雪と薬膳茶を作ったり、ユズリさんが白雪に耳飾りをプレゼントしてくれたり、鈴さんとオビがお酒だか女性だかの好みを語って街に繰り出す画策をしていたり、なんだかほのぼのしたエピソードが満載でした。
ルーエンさんことイザナ様が「やあ」と薬室に現れた時に、ああ、その長めで目にかかるサラサラの前髪が…!!!(声も出ずゴロンゴロン)/////////// と悶絶したので11巻序盤で既に息切れしました。
そんなほのぼのな序盤を経て、お次のネタはゼンのお見合い。
ゼンは王子なので、嫁探しはお国の一大事です。ゼンの存在が各方面で認められ始めた結果、妃候補を送り込もうと企む国内外の利害関係者がわらわら出現。
見合いバナシがゼンに殺到する理由のもう一つは、イザナ殿下が見合いの場を設けないからだそうですが、当の本人はお見合いについて、「俺の?十代のころ飽きたな」と不敵に笑っていらっしゃる。素敵です。一応兄上はそんな場も何度か済ませて今があるのに対して、ゼンはゼン主役のお見合いの場はこれまで一度もないのだそうです。
えーゼンはさておきw、この辺りのハルカ侯と会話するイザナ殿下は相変わらず神。別にただ会話しているだけなのですがマジで眩しい。発する言葉がいちいちらしくて、イメージドンピシャでかっこよすぎます大好きです困ります。一言一言が心臓に突き刺さって胸が苦しくて幸せです。もっと苦しみたい。
さて、ゼンの前にズラリ並ぶお見合い写真。ここから選べと迫るハルカ侯。渋るゼン。。。嫌々&恐る恐る開いたその中には、なんと伯爵家の令嬢・キキがいたw というわけで、キキとのお見合いを設ける事で今回はやり過ごす事に成功したゼンです。
ちなみに、お見合いリストからあえてキキを外さなかったのはイザナ殿下です。弟の思考回路と行動を掌握しているあたり、さすがの兄さんでありやはり全てはイザナ様のたなごころです。いいと思います。
そして後日、ゼンとキキのお見合いの席が設けられます。周囲にはお相手は極秘。そのヤラセ的お見合いの場でですね、キキと2人だけの時間(=お見合い中)を手に入れたゼンが、全読者の長年の関心事であったキキの想い人問題に切り込む…という今巻最大の山場(!?)があるのです!!
前巻でキキが、いざとなったら「逆プロポーズする」発言した事からそう想う人がいる事は明らかとなり、さてお相手は誰なのか。。と緊張感が高まっていました。「聞いていいか?」とゼンが全読者を代表して恐る恐る切り出すと。
『ミツヒデだよ』
もう一度書きます。
『ミツヒデだよ』こ、この言葉をまってた!!!!ブワッ(涙)逆プロポーズする相手はミツヒデだと!!聞いてるかミツヒデ!!!ひよってオビに相談してる場合じゃないぞミツヒデ!!!そう、ミツヒデはこんな相談をオビに持ちかけていました。

挙句、「俺です」とか遊ばれちゃって、、なんというか色々と可哀想なひとですw
さてもうひとつ。物語が大きく進展するであろう出来事がありました。
『俺の名で王宮内に部屋を与えたいと願い出た』
白雪の存在について、そろそろ明白にせねばと考えていたゼンが、白雪が自分に必要な存在だと周囲に示すために、王宮に部屋を与えたいとイザナ殿下に願い出ていました。
その回答がこちら。
『ゼン お前に王宮の東の一角をやる』そこに白雪の部屋を置く事を許す、と。
『但し 側近達の部屋も同じ様にしろ』
『明白とは そういう事だ』
あ、兄上ええええ~~~~~~!!!!(涙)
立ち去るイザナ殿下を「兄上!」と呼び止めるゼンに振り向き、一言。
『不相応なものは与えない』うあっこの上から!この色々えらそーなセリフッッ!たまらんすぎる!!!!ザッツイザナクオリティー!!!分に相応するか判断するのはイザナ様。与えるか否か決めるのもイザナ様。すごい全能感ww やんちゃなゼンもかっこよくてキュンだけど、イザナ様の殿下然とした高潔なオーラには敵わない。どこまでもついていきたい。ところで鈴さんがルーエンさん=イザナ殿下を「雪をも従える北の騎士」と例えましたが、そのセンスがスバラシイですね!騎士!ナイト!たまらない!鈴さん昇格!!
そんなわけで、白雪は王城に部屋を手に入れたのですが…なんたる出世ぶり!家柄・身分がモノをいう世界で、赤髪という希少性のアドバンテージはあっても、完全に実力で這い上がってきましたね。やるな~白雪!なんていうか、キャリア組にはないノンキャリの強さを感じさせますね!会社でいうところの、現場上がりの役員的なw もうこれは白雪の立身出世物語って事でいんじゃないすか。
私は常々白雪最強説を唱えているんですよ。平成26年現在、最高に羨ましいキャラ。過去記事にも似たような事を書いている気がしますが、白雪マジ最強です。
まず、ゼンの想い人であり、推定第二王子夫人。全女子垂涎のポジション。王族でも貴族でもないのに成し遂げたこのミラクル!!特に “第二” ってところがニクい。何かと自由な次男坊。
そして、手に職。“社会的地位の高い夫” は、いつの時代もどんな世界でもステータスかもしれません。しかし、自身の仕事を通して一角の人物へと成長する人生もまた、高い支持を得ている世の中。王城付き薬剤師という、我々の世界では薬剤師兼医師のような役割に自力でたどり着いた彼女は実にあっぱれです。
最後に、努力家で前向きで勇気があるその性格。守られるばかりではなく、王子と肩を並べて歩める気骨がある。こんな白雪だからこそ、第二王子夫人&手に職を成し遂げたわけで。
以上3点。なんだこのパーフェクト。白雪的生き方のススメ、とかいう記事1本書けちゃう。
本当は白雪みたいないい子ちゃんは苦手です。悪意のなさとか、デフォでポジティブな感じとか。でもって、努力前提とはいえ順風満帆な白雪に対して、おいしすぎるだろ…チッと心の片隅で舌打ちする小せぇ自分がいるんですけど、そんな事思う私って↓↓と思わされる何かが白雪にはある。嫌いになれないなーなんでだろなーと思って、それはきっと性格設定が絶妙だからだ、と思い至りました。
無欲で穏やかでちょっと気弱な面もあって、恋愛にオクテな人柄が反感を買わないポイントな気がする。応援したくなる感とでも言おうか。これで浅倉南的あざとさがあったら、思わず逆刃刀で斬りつけてしまうし、女性誌の一ヶ月コーディネートによく出てくる “恋も仕事も☆” なOLっぽさがあると、おっさんも真っ青なくらい盛大にカーーッペッ!としたくなりますね?でも、そういうお花畑感もないし。本当に絶妙。
そして始まった白雪の王宮生活。同じ区画にミツヒデ、キキ、オビもいて、さながらシェアハウスです。
急に取り立てられた白雪に対して、周囲の目は決して好意的ではない。羨望、嫉妬、好奇心いったドロドロしたモノが入り乱れ、ある日、貴族か政務官とおぼしき人物と白雪がやり合う事に。
ゼンの下へ行くために、資料室内を歩く白雪に対して、そこにいた一人から「寝台で待っていた方がお早いのでは?」と痛烈なイヤミが飛ばされます。それに対して白雪は毅然と名乗り、相手の名前を聞く。ユウハ、と名乗ったその人に、
『どなたの事を仰っているのかは分かりませんが、私がお会いしたいのはゼン王子です』と言い返す。言葉の裏側で、女を城に囲うようなお馬鹿な方が誰かは存じませんが、と言ったわけです。
ここかっこよかったなー。一見すると白雪へのイヤミですが、そこには「そういう事をするゼン」が前提にあるんですもんね。この発言は、白雪をおちょくったようでいて、実はゼンを馬鹿にしたのと同義。この状況で、自分軸ではなく、ゼンへの侮辱として怒れる事が素敵。
追い打ちをかけるようにゼンが「先程貴殿が名乗っていたのを聞いていた よろしく頼む …ユウハ殿」と言ったシーンは痛快!本人と周囲は王子こえ~…と蒼白。やばい、ゼンかっこいい…。さすがイザナ殿下の弟。
さて今から盛大にどうでもいい話でひとり盛り上がります。お題はオビとミツヒデのananバリの裸体(ただし上半身に限る)。眼福でした。
一発目はオビ。


寝起きです。オビを起こすために、ミツヒデが白雪を利用しました。
お次はミツヒデ。

オビがミツヒデにやり返しました。
ここで注目すべきは白雪の反応。裸・ミツヒデに白雪が反応したのが意外すぎやしませんか!その場では赤面しながら目を覆う反応をして、さらに、夕食の席で赤面しながら「素敵でしたけど!」って!ww しかもゼンの前でww ミツヒデもつられて赤面という微笑ましさ。

女性に裸を素敵と言われたら男性冥利に尽きるね!きっとオビもミツヒデもいい体に違いないんだけど、白雪の好みがミツヒデの方だっていうのがなんだか…w 白雪を好きなのはオビだってのに。ままならないもんですね。
でも、白雪の気持ちも分かる。オビよりミツヒデの裸の方がレアな分、その姿形の素敵さに加えて、なんだかいけないモノを見てしまったかのようなドキドキ感があってヒャッホウって気持ちになれる。
そしてそんなしょうもないネタで盛り上がっていたところ、最後に特大ニュースがぶっこまれていました。
イザナ殿下に呼び出されたゼン。そこである書状を手渡されます。
『書状が届いた 読んでいいぞ』
『書状?』
『陛下からだ』
『陛…陛下…!?』
『読めばわかるが』
『王位を渡しに戻られるそうだ』
四か月の後
戴冠式が執り行われる戴冠式……だと???つまり、イザナ殿下がイザナ国王になられると。うっ…ヤバイ。私の目の黒いうちにイザナ様が国を統べるお姿が見られるなんて…prpr 涙と共に鼻血がッッ いやその前に、ゼンを呼び出しておいて探させるという遊びゴコロにキュンといたしました兄様!遊ばれてるゼンもよいです!一生遊ばれて欲しい!そして「兄上」という響きが好きだ!ゼンは今後もイザナ殿下を「兄上」と呼ぶ唯一の存在として大変重要!さらに、書状を “父上” からと言わずに “陛下” からだ、と言うのも個人的ツボでした。イザナ殿下の一挙手一投足にツボってつらい!!!
ここで、存在感がなさ過ぎて実はいねーんじゃないかと思っていた現国王が実在した事にビビった!w いないわけはないのですが、もういっそいなくていいかなってw そして初登場で早速王位を退くって、退位シーンのためだけの友情出演ですねw
いやーでもこの人何してたんだろう。クラリネス王国の王都はウィスタルですよね。イザナ様やゼンがいるウィスタル城は江戸城・本丸みたいなものですよね?じゃあ、現国王はどこにいて何してたの??戦争で遠征とも思えない。軽井沢や葉山的な御用邸でご隠居状態?この辺のエピソード過去にあったかな??
いやもう、そんな事はこの際どうでもいい!!戴冠式!楽しみだ!楽しみだあああああ!国民も私も熱狂!!回を追う毎にイザナ熱が上がってもうどうにも止まらなくてこのままイザナイザナ言ってるうちに連載が終わってしまうだろうなと思うこの頃です。
今回の感想もひどいな。ゼンと白雪の良シーンいっぱいあったのに削除しすぎてるw オビが素晴らしい料理の腕前を披露した事も書いてないww もう仕方ないですね。全ては兄様が賢くてかっこよくて色っぽくて正当にいじわるなのに優しくて髪の長さが絶妙で萌えワンダーランドなせいだ。私にはどうしようもないのでこのまま潔く萌え豚として赤髪人生を終えようと思います!
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ビジュアル的にはイザナ殿下×キキがMOSTだと思ってる。