 | - 西 炯子
- 発売日 : 2012/09/24
- 出版社/メーカー : 小学館
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…多くの女には どんな不幸な結婚でも
「それでもしてるほうがいい」と思う“季節”がある年の差夫婦・つぐみさんと海江田教授がカムバック!娚の一生4巻です。今巻はなんとも贅沢なラインナップなんですよ!二人の結婚後のストーリーを描いたスピンオフ7話が収録されているんですが、主役の二人だけでなく、これまでの主な登場人物の“その後”が惜しげもなく描かれているんです。
西園寺さん、マコトくん、秋本さん。さらに、海江田の初恋の人・つぐみの祖母。そしてなんと、海江田の実の親も。
そういえば1巻しか感想書いていないわ… せっかくの新刊なので、先にこちらの感想書いちゃいます♪
この作品は登場人物がアラサー以上なので、「マジムカつく~」とか「超好き!」で全てを片付けられる若かりし頃の恋愛・人間関係とは違い、簡単には言葉にできない想いが沢山ある。要は、重い。やるせない気持ちや行き場のない想いやらが、“会話の間”や“空気”からジワジワと滲み出してきます。
結婚式前夜の西園寺さん。
海江田を騙して、二人でフェリーに乗った彼女は。
『結婚しても きっとあたくし一生 』一方的な片想いとはいえ、海江田への恋心は彼女なりに本気だったようです。

残っている気持ちの収め方は人それぞれ。
翌日の結婚式での西園寺さんは、どこか晴れ晴れとした表情で、切なくも清々しい気持ちになりました。
お次はマコトくん。
子供の悩みは時に大人よりもずっと切実です。

母親の新しい“オトコ"を好きになれず、居場所を求めて神奈川からはるばる海江田夫妻の元へやってきたマコト。
『ずっとここにいられたらいいのになー!』と楽しそうに過ごしながらも、心の中では、母親は自分がいない方がいいんじゃないか… という悲しみと不安を抱えています。
仮にそうだとしても、子供のうちは自分で生活の基盤を作り、居場所を作り出すことはできない。誰かが「ここにおいで。」と居場所をくれる幸運にめぐり合うこともあれば、そのまま、無い居場所に無理矢理居続ける苦痛と戦い続ける運命もある。
幼い頃に親に捨てられた海江田の、マコトへの想いが深くて温かいんですよ。本当に母親がマコトを引き取りにこないのであれば、マコトの居場所を自分の元に作ろうと思っている。
『ぼくは あいつが笑てるのを見てるだけで 涙が出そうなんや』マコトが無事に母親と共に帰っていったあと明かされた本音から、海江田がどんな幼少期を過ごしたかが透けて見えて胸が痛みます。
さて、つぐみの同僚だった秋本さん。
ある土曜日、突然羽田空港から電話をかけてきて、つぐみの元へ1泊2日の旅行にやってきます。この秋本さんらしからぬアポの取り方から、なにやら不穏な空気を感じます…。
同僚と結婚して幸せな生活を送っているかと思いきや、いつもと様子が違うことに気がついたつぐみ。言われもしないのに聞けないまま、二人は翌日空港で別れるんですが、秋本さんがイヤリングを車に落としていたんです。
つぐみがそれを届けに行くと…

不倫相手と落ち合ったところを目撃することに。秋本さんは、
『…軽蔑した?』『……小峰だって前の女と切れてないのよ』 とダブル不倫突入報告。
それに対してつぐみは、真っ向から否定はしないけれど、だからって… という反応なんですね。
安易に わかるぜ!的な同意をする必要ないですが、、、状況は違えどキミも不倫に疲れて田舎に移ってきたんじゃ…?とツッコミたくなりますが。こういう時の優等生っぽさや、“女”っぽい感じが、つぐみらしくてなんだか疲れるな。なんていうか、男には甘くて女に手厳しい感じがするんですよね。。。
『……先生に十分愛されている堂園には 分からないわよ。私の不安な気持ちは 』他人の気持ちは分からない… それは当たり前なので、年齢とともにこんなことお互いに言わなくなる。それでもこれを言わせてしまう、相手の癇に障る何かがつぐみにはあるんだろうなぁ。少なくとも、秋本さんにとっては。
…多くの女には どんな不幸な結婚でも「それでもしてるほうがいい」と思う“季節”がある私はそうだった、と思いながら秋本の未来に思いを馳せるつぐみさんです。
ホモ疑惑が浮上するほど、モテるのに独り身だった海江田教授。
その理由は、ひとえに大学時代の先生・つぐみの祖母への片想いにあるわけなんですが、これまでは部分的に回想シーンが出てくる程度でした。
そこをですね、がっつり描いて下さっているんです。海江田の二十歳の頃。

見て下さい。最高学府で哲学を学ぶ学生という、アカデミックすぎる設定に負けないこの外見!
そんな学生が、わざわざ東京から角島にやってきて先生に求婚。
『……先生 ぼくと結婚してください』
はい。します。とあっさりうっかり答えたくなりますが、つぐみ祖母の回答はもちろんNO。今さらですが、初恋の相手がつぐみの祖母ってすごいですね。祖母ですよ。どう若く計算しても40歳くらい。若き日の海江田さん、パッション溢れてますね!(今でもゴリ押しな性格は変わらないけど。)
先生は既婚者で旦那はなかなか良い人のようなんですが、それを知ってなお海江田はしつこく先生に結婚(というか駆け落ち)を迫ります。
その場に、当時4歳のつぐみが現れます。両親の不仲のゴタゴタで預けられていたんです。
『ばあちゃんもつぐみを …おいていくの?…』
海江田はその少女が孫だとは知らなかったんですが、つぐみが「ばあちゃん」と呼んだことで初めて知ることになる。皮肉なことに、それが先生を諦めるきっかけになります。
先生がこの日珍しく香水をつけていた、というくだりが好きです。その香水は今はつぐみがつけています。世界が終わったと思うほどの失恋は、形を変えて成就したんですね。
結婚式も近いある日、海江田が行方不明になります。
それは実父に会うためで。実父の内縁の女性が、死期が近づいた実父を慮って海江田にコンタクトを取ってきたんです。
病院で面会した時の淡々としたやりとり。
『なんぞ言うことあるやろ 言うたらええ』
『…何もありません 帰ります お大事に』
この後、雪の降る町にフラフラと降り立ち、立ち尽くす海江田。
その夜宿からつぐみに電話するんですが、何も言えずに泣き崩れます。その姿がとても痛々しい。。でも、ここで電話をする伴侶がいることが救いですよね。
先生と実父。いつも飄々とした彼の感情が溢れ出す時が、二つの異なるエピソードで描かれていて、幼少期からこれまでの彼の人生に少し触れたような気持ちになりました。
最後は、つぐみの妊娠が発覚。
それを知らない海江田が、冷たいつぐみの態度に他に気持ちが移ったんじゃないかと誤解し(本当はただつわりが辛いだけ)、ヤキモチをやくというごちそうさまな幸せエピソードで終了。
しかも、生まれてきた男の子はなかなかのイケメンに育ちます!
今までの3巻と比べても、とにかく濃い4巻でした!大満足!!ですが、改めて違和感があったことが。
平成になってもうじき25年。超コンサバな言葉のやりとりをする海江田夫婦って…。「おかえりー」が「お戻りなさいませ」ですよ!大正ロマンでも皇室でもメイド喫茶でもなく!30代の女性も50代の男性もここまでコンサバな言葉遣いはしないし、もっと対等な関係が普通。さらに歳の差婚だと男性はもっと分かりやすくゾッコンで、それまでのキャラとか置き去りにしてつくしまくっていたりするわけで。
でもきっと、“普通は”とか言っちゃいけないんでしょう。その、えっ??と思わされる違和感がこの作品の世界観を作っているのは間違いなく、それをつっこむなんて野暮なことはしてはいけませんね!
3巻までは海江田氏が嫌味なおっさんに見えて良さに全く共感できませんでしたが、この巻で随分印象が変わりました。清々しい読了感で、読んで良かったと思える今巻でした。オススメです。
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海江田醇20歳、寝るときは裸。
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しばしば頭の中がゴチャゴチャになる、マンガのタイトル。
えーと、キミは何のなに君だっけ?
まずはとなりの…
となりの山田くん
となりの関くん
となりの怪物くん
そして、きょうの…
きょうのキラ君
「くん」× 名指し「!」系の…
好きです鈴木くん!!
うわさの翠くん!!
うわさになっているのは翠くんだけじゃない…
町でうわさの天狗の子
ただの「くん」つながりの…
花君と恋する私
「花」に惑わされて…
花にけだもの
「今日」と「恋」を混同し始めて…
今日、恋をはじめます
ついでに、代名詞系もまぎらわしい…
キミのとなりで青春中。
僕等がいた
僕らはいつも
このあたりは、適当な性格も手伝って全体的に混同気味だなー・・・と、ふと思った きょうの私 です!
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 | - 椎名 軽穂
- 発売日 : 2012/09/25
- 出版社/メーカー : 集英社
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大事に 大事にしたいんだよ ずっと爽子と風早、ちづ、あやね、それぞれがターニングポイントを迎える君に届けの17巻。聖夜のパーティで起こる奇跡(?)の数々を早速見ていきたいと思います!
まずは、ちづと龍。
最近の二人は、見ているこちらが照れてしまうくらいの甘酸っぱい恋愛をしています。龍が男らしくてなんかエロいし、もうちづ×龍が主役でいいじゃん!と思うくらい、この二人に胸キュン多発。
告白以来、意識しすぎてぎくしゃくしていた二人(ちづが一方的に気まずいだけですが。)が近づいたきっかけは、プレゼント交換。龍に当たるかも!と思って用意していたちづのプレゼント。受け取ったのはよりによってジョーw
思わずジョーからプレゼントを強引に取り上げたちづは、そんな自分の行動にハタとなりその場から逃走。みんなが唖然とする中、
『俺がいく』と追いかけていく龍の姿から、胸キュンの予感が…☆
その後、ちづと龍はお互いにプレゼントを渡すんですが、ジョーから取り上げプレゼントは、リストバンド。龍がちづのために用意していたプレゼントは、なんと、プリザーブドフラワーのピンクの薔薇一輪!しかも
『千鶴みたいじゃない?』って… いつまでも活きがよくて枯れないしぶとさが?と思いきや、龍ビューでは、ちょっとガサツなちづもピンクの薔薇のようです。恋すると、景色がピンクに見えるって本当なんだな。。。
照れるちづがみんなのところに戻ろうとすると、
『だめ』

『…こーいうのも久々なんだから もーちょっとこーしてよう』龍の言動に振り回されるちづがよいです。こんな紅白の顔色、かわいすぎますよね!

すっかり自分のペースに乗せられているちづを見る龍は、さぞかし楽しいことでしょう☆
次はあやねちゃん。
どうやらケントが本気っぽい流れでしたが、このクリスマスパーティでケントの本気度が明らかに。
(詳しくは、ケント祭りだった別マ08月号感想へ!→
感想はこちら)
元彼・茂木くんに対する憤りから、ケントのあやねちゃんに対する愛情が伝わってきて、ウルッ!さらに。
『すきだよ あやねちゃん』
『オレが大事にする あやねちゃんを大事にする』キャラじゃないあまりにも情熱的な告白は感動ものでした。(しつこいですがw ケント感動の告白の全貌は→
こちら)普段チャラい人の見せる本気って、ギャップ萌えでヤバイですよね。
あやねちゃんの相手はピン説が薄っすら残っていましたが、これにて決着☆とにかく、あやねちゃんには誰よりも幸せになって欲しかったので、肩の荷が下りた気持ちです。あやねちゃんからは、なんだか中島みゆき臭がするんですよ。自己評価の低さとか、“悟ってる”感じが、中島みゆきの歌に出てくる女性のようで幸せを願わずにはいられませんでした。。。
残るは爽子と風早…。
ちづ×龍は龍が、あやね×ケントはケントがうまいこと関係をリードしているのですが、このカップルだけはどっちも悶々としてしまい、遅々として進展せず。
が!ついに!モヤモヤカップルにも転機が訪れます。きっかけは、爽子の本音。
『風早くんのうそつき …!』
爽子を大事にしたいのに、タガが外れそうで距離を取っていた風早。その距離を、「嫌われたんじゃないか」と受け取った爽子。
ここで、爽子は賭けに出ました。気持ちを確認するために、風早の前で“5秒目をつぶる”んですが、風早は手を出さなかった。。。そこで、前出のうそつき発言に。
その昔、風早がオオカミ宣言したんですよね。俺の前でそんな無防備なことしたら、次は我慢しないよ、と。
それなのに、今回も何もなかった。女性からアピールして流された時の虚しさったら、想像するのもつらい…。そりゃ、恨み言言って泣きたくもなります。うそつきに続くのは、
『もう すきじゃない?こんな私すきじゃない?』という爽子の不安でたまらない本音。
それを聞いた風早が、

有無も言わさず口ふさぐ的な勢いでキス。しかも、立て続けに4回!!!!これまで悩み続けて溜めてきた分、一気に感情が決壊しました。
ああ、スッキリ☆いい子キャラを脱した風早の、高校男子らしい暴走に期待しています♪
この続きの感想は→
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9月もあと1週間!来月の新刊購入予定はこちらです。
10/04 テガミバチ 15巻 浅田弘幸
10/04 ハイキュー!! 3巻 古舘春一
10/05 範馬刃牙 37巻(完) 板垣恵介
10/05 キスよりも早く 12巻(完) 田中メカ
10/05 ガラスの仮面 49巻 美内すずえ
10/18 銀の匙 Silver Spoon 5巻 荒川弘
10/19 はじまりのにいな 3巻 水森暦
10/23 バガボンド 34巻 井上雄彦
10/23 GIANT KILLING 25巻 ツジトモ/綱本将也
10/23 宇宙兄弟 19巻 小山宙哉
10/25 ひるなかの流星 4巻 やまもり三香なんと(完)が二つも…。
ひとつは、バキシリーズの『範馬刃牙』。意味不明なスケールのデカさと超人同士の圧倒的な筋肉のぶつかり合いに、ツッコミも忘れてワクワクできる大好きなマンガだったのに…!そういえば、プレステ2のソフトも持ってる。悲しいorz
もうひとつは『キスよりも早く』。このブログでも感想を書いていますが、ついにブンちゃんと先生のな関係が終わるのだわーと思うと感慨深いです。
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 | - 発売日 : 2012/09/13
- 出版社/メーカー : 集英社
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どうか 10年後の私と
同じ日を過ごせますように
後夜祭の最後、プールで翔と2人で花火を見る
手紙にあったこのメッセージを叶えるため、菜穂が懸命に行動する10月号!ちゃんと2人で花火見れるの!?
こんな質問から始まります。
『暇つぶしに質問していい?』
『菜穂はさぁ 須和と萩田君と俺の3人の中で 告白されるなら誰に一番告白されたい?』

『誰?』暇つぶしとか言いながら、顔がマジだから!しかも3人挙げたけど、萩田君は完全に希釈役と思われます。これで、萩田君と言われた時の反応が見てみたい…w
その質問に菜穂は、
そんなの誰が一番かなんて決まってるけど 言えるわけない 絶対!と思って、
『きっ… 決められない』と答えます。そこにやりとりを聞いていたアズが現れて、
『じゃー翔は!?ウチら女子3人の中で告白するなら誰がいい?』 と質問返し。
『………言わない』と答えた翔に、アズと貴ちゃんはニヤニヤしながら消えていく…。
もう、翔の気持ちは周知の事実ということで、気づかぬは菜穂本人のみ!
その様子を見ていた須和が、翔と2人きりになった時に言うんです
『言えばよかったのに 「菜穂に告白したい!」って』。ところが、翔の返事は、
『好きじゃないのに?』。
…はあ?と思った方、お待ち下さい!額面通りの意味とは少し違って、
『好きになってもいいのかな…?』が本音のようです。
『選択肢が どれを選択したら間違いじゃないのか わからない』
『誰かを傷つける事になったらこわい。それなら選択しない方がいい』そして、このあとの翔の言葉は、
『何も変わらなくていい』「選択」はこの物語の大きなテーマです。菜穂は未来の菜穂から「選んで欲しい道」を示され、その通りに日常を選択し直すことで、翔を救おうとしている。
自分が後悔しないために、未来を変えるために、日々迫られる選択に必死になっている菜穂とは反対に、翔は何も変わらなくていい、選びたくないと歩みを止めている。
どちらも「後悔したくない」という思いは同じなのに、行動は正反対なんですね。
そんなモラトリアム翔の話を静かに聞き、相づちを打ったり、諭したりする、須和。本当は恋敵のはずなのに、心から心配そうに見つめる、須和。ラブ!!須和ラブ!!
そのあと、花火をプールで見る約束を交わした菜穂と翔。万事、順調☆
が!!そこでまた翔がウジウジ。行くことに踏ん切りがつかず、須和に相談。そこで、迷うくらいなら約束してんじゃねー

とか言いません。須和君は。
『おまえは間違えてない』翔が一番欲しい言葉で背中を押し、送り出してくれます。
さて、ひと足先にプールに向かった菜穂の前には、邪魔する気満々の上田先輩が現れます。菜穂がプールに行けないように妨害行為をしてきたり、その間に自分が翔に会いに行こうとしたり。
そこもね、アズと貴ちゃん、須和、萩田君が助けてくれるんです。友情ってありがたいよね。
そんな全面サポートの甲斐あって、プールで無事に会えた2人。

菜穂は翔にもらったヘアピンをつけてきました。今日は絶対つけたいって思って、という菜穂に、満面の笑みでありがとうという翔。完全にいい空気です。
未来の自分の手紙にあった「今日は不思議と勇気が出る日」の通り、いつになく素直に気持ちを言える菜穂。
『…私3人の中で 翔に一番告白されたい』

『翔が松本に来てくれて嬉しいよ。出会えてよかった』
『……… 俺は … 3人の中で 菜穂に一番告白したい』
このままハッピーエンド☆でもおかしくないような告白シーン!でもこれは告白ではなく、あくまでもさっきの質問への回答の位置づけのようです。もどかしいッッ!
散々悩んだ翔ですが、
『菜穂 今日 来てくれてありがとう』『今日は俺 一生忘れない』
『今日は幸せな日』
それを聞いた菜穂は、
翔が言ったその言葉を私は一生忘れないと心で誓います。
今日来てくれてありがとうとか言ってるけど、須和の後押しがなかったら来てなかったのはお前だろ!と翔に突っ込みたい気持ちでしたが、あまりにも淡い幸福感に包まれたラストを見て、私の瑣末な苛立ちは浄化されていきました。
今月は比較的順風満帆に事が運びましたが、それでも、ハッピー☆いぇい♪というビビットな空気ではなく、幸せがどこか淡く切ない… 幸せな切なさに胸キュンできるところが、この作品の醍醐味!ついでに、胸キュンしている時は、いつもはただ読みづらいだけの100%再生紙に印刷されたインクのかすれ具合さえ、この作品が醸し出すノスタルジーやセピア感を助長しているように感じられます!
11月号は、菜穂と翔の進展に注目です♪
早く2巻出て欲しいな。まとめて読んで世界観を堪能したいです。
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萩田君、ミスター残念おめでとう
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 | - 末次 由紀
- 発売日 : 2012/09/13
- 出版社/メーカー : 講談社
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一人じゃない、チームなんだ!!少女漫画の世界では異色の、表紙に並ぶ老練な面々の迫力に圧倒される、ちはやふる18巻!このマンガの素晴らしいところはいくつもいくつもありますが、その中の一つは “大人が素敵なこと” じゃないかと思っています。
千早と太一の師匠である原田先生の言葉に、幾度もジーンとさせられた方は多いのではないでしょうか。18巻ではいつになく、千早達を見守る先生方にフォーカスした場面が多いです。
年齢を重ねたからこその言葉の重みを、じっくり堪能したいと思いますm(_ _)m
そして、超重要キャラにも関わらず、今まであまり興味のなかった新に胸キュン連発するという事件がありましたので、併せてご報告いたします♪
まずは、桜沢先生。
理音と練習試合をする千早に近づいて。
『姿勢を保ちなさい。歴代の名人・クイーンは皆さん姿勢が良い。皆さん本当に美しかった』
私は試合中はアドバイスしないけど 一つだけ… という前置き付き。この特別指導はもちろん千早に対する期待の現れです。そして、それを見ていた理音の競争心が刺激され、彼女のカルタへの姿勢に大きな変化をもたらすという副産物がありました。
そして、一泊二日の富士崎合宿の帰り道、太一が千早に宣戦布告。
『この秋は 右手のおまえに公式戦で勝つ』
まだ、太一と千早の実力には差があります。しかし今回、太一は練習試合で左手の千早に勝ち、
太一 知らない人みたいだった と千早が感じた程に、選手権後明らかに変わった。
太一はこれまで、千早と自分の間の差にはあまり関心がなかった、というか、常に千早が上にいる状態が当たり前のようになっていたのですが、千早をライバルとして見る自信がついて、さらに、秋までに勝てる実力をつけると成長宣言!そんな太一に千早はメラメラ。
かなちゃんは、合宿で部長と千早ちゃんが進展しますように!と祈ってくれているのに、お互いを高め合う正しいライバル関係になってしまいましたorz
もう完全にスポ根マンガですが、千早と太一が美男美女だということだけで、ギリギリ少女マンガの様相を保っている気がしますw
太一と千早が火花を散らしている頃、新は…

高校選手権優勝の表彰を受けた学校の体育館で、何かを言いよどみ汗をかきながら赤面。意を決して、
『来年は 全国大会に団体戦で出れたらいいなと思ってます。き… 競技かるたに興味があったら は 話しかけてください …』そして
『言った 言っつんた 限界』
ちょ、ちょっと…/////// どうしたの!?いつも感情表現控えめでクールな新が!!かわい過ぎてこっちも限界!!!ちなみに、“語尾の「~つんた」は過去完了の「~してしまった」という意味を示す” らしいです。
こんな真っ赤になってまでかるた部作ろうとするなんて、団体戦を戦った千早達の姿がよほど心の琴線に触れたんだろうな~。
新が限界レベルでカルタ部発足のために部員を募っている頃、千早たちは。
団体戦優勝で弾みがつき、みんな絶好調!それぞれが次の目標に向けてカルタに打ち込んでいるところに、なんと秋の修学旅行と名人・クイーン戦の東日本予選の日程がかぶっていることが判明。。。
大ショックの千早。修学旅行かカルタかがっつり悩みながら、ついでに進路も決めなければならない状況に追い込まれます。
そんな時、国語の授業の中で先生がこんなことを言うんです。
『私の中には たくさんの先人の言葉が 受け取ってきた宝物があるので それをきみらにパスするために 受け売りをするために教師になったんですよ』
自分が受け取ったものを、誰かにパスする… その言葉が自分の中の何かとつながって、ハッとする千早。どうやら、修学旅行と予選と進路と、悩んでいたことの解に結びつく何かを感じた様子。。。
そして始まった吉野大会。
名人・クイーン戦の直前に行われるA級とB級選手のみ参加できるこの大会は、男女混合。男女別の名人・クイーン戦よりよっぽど厳しい、とは北央OB須藤談。
太一にとってはA級昇級後の初試合。
全国の猛者が集まるこの大会には、小林稔侍のような雰囲気に松岡修造級の熱さを備えた千早と太一の師・原田先生も参加!この大会では、同じかるた会に所属する人が仲間となるので、
『全国のかるた会をともに蹴散らそう』と太一を激励する原田先生。
そして、
『ようこそ A級の世界へ』
このシーンを見て、ある場面が甦り胸がいっぱいに…。
実力がありながらも、なかなか白波会の昇級基準であるB級優勝に届かなかった太一。
悔しさの賞味期限は長くない… 時々は報われることがないと続けられない
そう思った原田先生が、A級昇級を認める発言をしたとき、太一が言った言葉。
『先生 おれはA級になるより 逃げないやつになりたい』そして、逃げずにここにたどり着いた彼に対する原田先生の、心からの歓迎の言葉。書いているだけで、鼻の奥がツンとしてきます(涙)
太一と原田先生の師弟愛に涙しながらページをめくると、そこには千早と新が。この大会には当然、新も参加しています。
後ろにいた新を急にグルリと振り返る千早。
『やっぱり新 なにか言った!?』 さすが地獄耳。音にならない音を聞いてしまったようです。新は言ってないと焦って否定するものの、
『なにか言ったよね?…………悪口?…………』 と詰め寄る千早。観念した新は。
『袴 きれいやな って…』
ええぇっ!!?そんなこと言ったの??意外過ぎて困る!しかもその赤面がかわい過ぎだってば!!なんなの!!今巻の新は将来のキングというより、ただのシャイな男子高生。困る。萌える!!!
千早は新の意外な答えに赤くなりながら、嬉しそうにぱあっと顔を明るくする。んですが、次の瞬間その喜びをぐっと飲み込んで
『私 今日はこの袴で 全部勝つから』 と勝利宣言。
それに新もいつもの余裕の表情で
『負けんでなぁ』 と返します。赤面していたかと思ったら、次の瞬間王者の貫禄をたたえたスマイル。もうだめだ!!罪すぎる新に振り回される!
さて、1回戦で一番の熱戦となったのは、肉まんくん対須藤さん。
原田先生が言った “個人戦は団体戦”。その意味を実感させてくれたのは肉まんくんでした。
前半で大差がついた試合展開にも関わらず、諦めない。
『最後の一枚まで苦しめる』 負けが見えても最後まで粘りの試合を繰り広げた肉まんくん。
須藤さんは強い…… 邪魔になる これからのおれの仲間の邪魔になる
勝てなくっても 力の限り削ってやった おれの仲間のだれかが勝つ 見てろよ!!
その姿を見守った千早と太一は、個人戦は個人の成績のためだけに戦うものじゃないと悟ります。
肉まんくん… いつの間に、こんな手本のようなFOR THE TEAMの精神を見せつける人になってたの?惚れちゃうじゃん(涙)
超人的な千早や新、出木杉くんの太一に比べ、基本的にちょっと怠け者で努力が好きじゃない肉まんくんは、愛すべきマジョリティキャラ。
その彼が見せた高潔な精神は、不朽の名作・ポセイドンアドベンチャーに出てくる神父を思い出すほどでした…!
大会が進行し、千早と太一、新も勝ち進む中、バタバタと会場に駆け込んでくる宮内先生。
そこで、桜沢先生を見つけた宮内先生は、意外な質問をぶつけます
『あの… 桜沢先生はかるたの経験者なんですよね?』
『綾瀬はクイーンになれる子でしょうか……!?』この質問には、千早のかるたへの想いを知った宮内先生の、切なる思いが込められているんです。千早の進路志望調査書かれていた、
高校の先生になるにはどうしたらいいですか?かるた部の顧問になりたいから という未来への希望。でも、
『私はどんなふうに あの子を助けてあげればいいのか』
『クイーンになる夢も 将来の夢も つかんでこいって言ってやりたい……』あまりにも懸命な千早の姿に、どうにかしてやりたいという真摯な思いを抱いている宮内先生。生徒に自分の将来を描かせそこへ向かう手助けをするのが教師の役割だとすれば、どんな道を示せばそれを果たせて生徒の助けになれるのか… 先生にも教師としての矜持と葛藤がある。
このマンガは、高校生だけでなく大人もみんな懸命で、その姿が最高にかっこいいです。
いよいよ、大会も準々決勝へ。千早も太一も新も、原田先生もベスト8入り!そして次の千早の対戦相手は、須藤さんか村尾さんか、新… ではなく、猪熊六段!かつてのクイーンとの対戦が決まったところで18巻終了。
ちはやふるは青春群像的に各登場人物がしっかり描かれていて、誰が主人公だかよくわからないほど。最近は太一主人公か?と思う場面もしばしばw なので全ページに誰かしらに対する笑いか涙か萌えか感嘆か… 何かの要素が詰まっていて、なんていうかもう、四半期分の喜怒哀楽をこれ一冊読んだら使い果たす位の勢いです!
19巻は12月13日発売予定だそうです♪
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くじ運尽きる太一が新と当たってしまう予感…
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 | - 発売日 : 2012/09/13
- 出版社/メーカー : 集英社
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今日やっぱり ちょっとヘンだよ
カップルの三大イベントといえば、クリスマス、バレンタイン、そして誕生日。どれもお互いの愛情が試されるイベントです。というわけで、エリカが誕生日を迎える今号、黒王子がどんな祝福をする(させられる?)のか期待で胸が高鳴ります♪
祝うためには、まず誕生日を認識していなくてはいけません。
もうじき誕生日☆と浮かれまくるエリカに、そもそも恭也はエリカの誕生日を知っているのか?という、さんちゃんからの現実的な指摘が。
帰り道早速聞いてみるエリカですが、やはり恭也が知っているわけもなく… 仕方なく自らアピールするも、
『ほー そうか そりゃよかったな』 とさらりと流されます。
しかも、人の誕生日を祝ったことがないという答えにエリカは、
『…… じゃああたしのは?祝ってくれないの?』
と、期待に満ち溢れた上目遣いで訴えます。王子はうんざり顔で、やらない、と一蹴するんですが…。
『…… っていうとまたブーブースネるんだろ。その方がめんどくさい』と遠回しのイエスを!
どうすれば最も面倒なパターンを回避できるのか、学んでいますね、王子。
そうすると当然、
『で なにがほしいんだ』 という話になる。エリカは、
『じゃあ じゃあね…。……愛?』
と恋する乙女の見本のようなリクエスト!本気で言ってるところがかわいい…。翻って我が身を振り返ると、こんなことは言ったことも思ったこともないですw 黒王子・恭也にはフツーに金で買えるモンにしろと言われてしまうんですが、
『だってそれ以外何もいらないんだもん』 と粘ります。
くぅかわいいッ!!最近、恭也のS発言よりエリカの無邪気な乙女発言に萌えます。
その難題を持ち帰り、何故か健と神谷と討議することになる恭也。
基本的に健は博愛型で、神谷はチャラ男型。どちらも愛の表現に悩みのないタイプなので、二人して恭也につっこみ、そしていじるw いじられる恭也が新鮮です。
相手が喜びそうなことしてあげたらいいという二人に、女に媚び売るようなマネしたくないと言う恭也。ひねくれてるなー。その発言にびっくりした健は、
『恭也はエリカちゃんが喜ぶとこみて 嬉しくなったり カワイイなって思ったりしたこと1回もねぇのか!?』と思わず聞くんですが、王子はいちいち覚えてねーよとコメント。いやいや、カワイイって思っているシーン4巻に沢山あったけど。。
『また何回でも見たくなるから やりたくなんだよな。媚びるとかゴキゲン取りとかじゃなくて 自然にな』 という漢・健の言葉を微妙な面持ちで聞く恭也。エリカ要求への満額回答はないにせよ、悩んでいること自体にすごい進歩を感じます。スタートは犬だったのにw
ところが、エリカからプレゼント希望の変更が。
『考えてみたらまだちゃんと言ってもらってないんだよね。…好きって』『これならハッキリしてるし大丈夫だよね!?』って、、、むしろちょっとハードル上がってないですか!??愛情の示し方は色々ありますが、これはかなりストレートですよね。楽しみw
夜、ネットでプレゼントのブレスレットをサクッと選んだ恭也は、昼間のエリカの様子を思い出し、鏡の前で。

すって…「す」って!!!ていうか、鏡の前で練習って/////
誕生日が楽しみすぎます♪
そして迎えた誕生日。
エリカは髪を切ってちょっと雰囲気を変えたんですが、それに対する恭也の反応がいつもと違う!憎まれ口にキレがないw
そしてブレスレットをプレゼントされたエリカが、ネックレスとブレスレットで貰ったものが二つになり、
『もっと恭也くんでいっぱいになったらいいな 』
と喜ぶ様子を微笑ましそうに見つめる恭也は、まさに健が指摘した状態そのもの!そしてエリカの顔を覗き込むように近づくと、
『…………す』
ついに!?と思いきや、続いたのは『すこし外の空気をすってくる』ですが。。。くそう、不発か…。「す」だけでもう半分クリアしているのに、あとひと文字への道のりが長い…!!
さすがにエリカも「す」の意味に気がついて、恭也の様子がおかしいと思ったところで来月へ。
黒王子がただの王子になっていますね。これは、来月確実に訪れる萌えシーンへの心の準備が必要です!!
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『クリックしただけ』という名言
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… 私の知らない風早くん
風早に不安でいっぱいの本音をぶつけた爽子。そして、その不安を払拭するようなキスで終わった前号。その後の展開はいかに!?理性のリミッターが外れた風早くんの暴走に期待の今号です。
キスした後、爽子をきつく抱きしめて
『……すきだよ すきだよ ………… すきだよ』と何度も気持ちを伝える風早。それを聞いて、爽子は堰を切ったように泣き出します。
『…………… わぁ 』
もう付き合ってないことになってるんじゃないか… とまで思いつめていた爽子。風早がまだ自分を好きなんだ、と分かって安堵と共に感情が溢れ出してきます。
そんな爽子を抱きしめて頭に積った雪を払いながら、爽子と視線を合わせる風早。
『…… やっとこっちみた……』と言って爽子の目からまた涙が。
たまらずまた爽子をぎゅっと抱きしめた風早は。
『……… だいすきなんだよ!!』
他に言いようがない、と言わんばかりのシンプルな言葉に、風早の気持ちが全部つまっているようです。
その言葉に、顔を真っ赤にしながら「はい」と答える爽子を見て
『… 大事なのこれだった……』とようやく気づいた風早。
読んでいて頭がハゲそうになる程もどかし過ぎた二人ですが、ようやくかみ合い始めた… のか?散々うじうじ悩んで状況をこじらせた風早ですが、そろそろ信じていいのでしょうか。
この後、ちゃんと話しをしようと入ったカフェで、風早が自分の気持ちを語り始めるんですが… 爽子への想いをこれでもかと告白。というか、前に座る爽子は一言も発さず、もはや独白状態w
爽子は驚きながら、時に照れながらそれを聞くのですが、そんな二人の姿にこちらはニヤニヤさせられちゃいます☆
まず、爽子に去年のクリスマスのような寂しい顔をさせたくなかったのに、結局今年は自分のせいで寂しくさせてしまったことを謝る風早。
そして、両親に会って益々爽子とまじめに付き合って大事にしたいと思っていたこと。それから、クリスマスはみんなでやったら爽子が喜ぶんじゃないかと思っていたことを話します。
もうひとつ、自分に自信がなかったと、修学旅行の時みたいに理性なんてすぐとぶ、と正直に話すんですが。
真っ直ぐ爽子を見つめながら真顔で
『すぐとぶよ 理性なんか』と言い切った風早。すごい開き直りっぷりにびっくり!しかも真顔って。真面目か!せめて、顔を赤らめるとか、視線を外すとかしてくださいw
でも、このあとはちょっと感動です。(すみません、ずっと感動シーンです。)
『俺が どれだけ黒沼をすきか 想像できる?』それは、爽子の想像では埋められなかった部分。風早本人しか知り得ないことです。
分からない、と首を振る爽子に
『…最初っから 他の誰とも違ったよ』と告げる風早。そして、
『…黒沼は 初めて会った時からずっと ここ』と言いながら胸に手を当てる。
『ずっと 俺の 奥の方』
そんなに!?そんな風に思っていたのか!
風早の想いの深さを初めて知った爽子は、心底驚いたような顔。
独白はまだ続きます。
自分は勝手だから人が何を言おうと関係ないと思っていた、だから、本音を言える相手が限られていること。
自然と周りと一定の距離を保っていたけれど、爽子とは距離を保てないしどうでもいい事なんてひとつもないこと。
そして、
『…はずかしいけど …………カッコつけたかったのかな』 と言い、
『黒沼と会うまで 自分がこんなだってことも知らなかった』風早の正直な気持ちを知った爽子が、今まで知らなかった一面に顔を赤らめながら、風早の手に自分の手を重ねたところで、来月へ。
今回はとにかく、風早の頑張りにグッときました!本音を言うって、難しいですよね。
何が自分の本音なのかを自覚しなければ伝えられないし、自覚したところで、それをどう表現するのかも簡単ではないし、言ったら言ったでどう受け取られるか分からないという不安がつきまとうし。
男にも女にも人気の風早。しかも、学内で一番可愛いくるみちゃんも中学の頃から片想いしていたくらいモテる。
爽やかな人気者がイメージと違う一面を見せようもんなら「え~ダッサ!思ってたのと違ってガッカリ!」とか簡単に言われる世知辛い世の中。爽子にとっても憧れの人だった風早が、今は彼女とはいえ、憧れられていた相手に本当の自分をさらけ出すことは、想像以上に勇気がいることです。
しかも高校生なんて、コンビニで買い物する時までカッコつけてるような年頃じゃないですか!?
泥くさい独白にすらも爽やかな感動を覚えさせてくれるとは、さすが風早。これを聞いた爽子のコメントが楽しみです♪
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コートの下が薄着すぎて心配。
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全然何も無かった事に出来ない私が
悔しい
もう、今号も悲鳴とため息しかないアオハライドです。事故チューで終わった前号のつづきが気になりすぎて、この一ヶ月が本当に長かった…!!
では、思いのままに感想を。
冬馬くんと成海さんの面前(というか人でいっぱいのライブ会場)で、事故チューしてしまった双葉と洸。
半ボーゼンの双葉に洸が「具合悪いの?」と耳打ちしたことで、洸が耳打ちしようとしたところに自分が振り向いちゃったんだ…と状況を把握した双葉。
それで
と思い出し赤面。ちなみに、背後で鳴るギターは冬馬バンドの演奏ですが、双葉の耳には届かずw
一方の洸は、特に何事もなかったかのような言葉と態度で「じゃな」と成海と消えていきます。それを見た双葉は、
えーー なにその まるで何も無かったみたいなカンジ!!あまりにもしれっと去っていく様子に、あのキスは自分の願望まじりの錯覚なのかな?と疑うんですが、いやいや、確かに…と思い直して、じゃあ洸にとってはとるに足らないことだった?と悶々とします。
そこにたたみかけるように、双葉と洸の気持ちが成就したら困る人々がコメントを。
『お互いの間に何の意思もない ただのアクシデントじゃん あんなの』
あんなのって!トゲありますね~w 可愛い顔してなかなかキツイこと言うわ。双葉のこころにもチクリと刺さった様子。
そして、こちらも。
『気にしない方がいいよっ!洸ちゃんも全然気にしてないみたいだし』
洸と離れた時に偶然双葉たちと会い、修子に洸の様子を聞かれた成海さん。「さっきのあれの事?」と前置いて、一応「びっくりだよね。大丈夫?」と双葉を気遣う様子を見せつつ言った言葉がコレ。
さらに、「洸ちゃんは初めてじゃないから」といらんことを暴露し、「もしかして成海さんと…?」と聞く双葉に「言っちゃまずかったかな」と気まずそうな表情を。。
意識したんだかしていないんだか、どちらにしてもわざとらしさに満ちたこの発言。いいですね~いい子の腹黒い一面!こういう一見大人しそうな普通の子のいやらしさってゾクゾクしますw 少女マンガを盛り上げるためには必須。
が、ちょっと本当にやめて!と言いたい。もうこれ以上かき乱されて悶々としたくない!!(私が)
成海発言を聞いた双葉は、これまで洸といい雰囲気だった時も、さっきの事故も、自分しかドキドキしていないんだ
とショックを受けて、
自分は洸にとって少しは特別なんじゃないかって自惚れてたんだ
だからこんなに傷つくんだ 恥ずかしいっと激しく誤解。
そして、成海さんとはどんなキスをしたんだろう、とか、成海さんが洸を好きだとしたら勝てるものなんてない、と自信喪失。ネガティブモード突入。
ああもう…… すれ違いに頭痛がします。
肝心の洸に話しかけられても、本人から「あんなの気にしてない」と言われるのが怖くて逃げちゃう双葉。
結局、追ってきた洸と話すことになるんですが。明らかに自分を避ける双葉を見た洸は、
『さっきのあの事なら謝るよ』
『そんなにイヤなら あんなのただの事故なんだし 気にしなきゃいーじゃん』
っておいッッ!!!違うから!!
これは洸なりに双葉に配慮したんだということは分かる。読者には分かるんですが、双葉には分からないのが問題。。。
外野には散々大したことじゃないと言われ、当人の洸にまで気にしなきゃいいと言われてしまい、がっかりと恥ずかしさと虚しさでどうしようもない双葉は、その苛立ちを洸にぶつけます。
『そーいえば菊池くんも言ってたし。お互いの間に何の意思もないあんな事故 無意味でしかないしっ』
『ほんと!何も無かったも同然だっての!』洸は平気で何もなかったことにできるのに、自分はそう出来なくて悔しくて、思わず八つ当たり。
それを聞いた洸は「菊池くん」に反応。見るからにイラっとした面白くなさそうな顔がいいw
そして、
『事故じゃなきゃいいの?』
『これで 無かった事に出来ないね』双葉の腕をつかんでいきなりキスしてこの発言。
この強引さ!どんだけかっこいいんだ!!勘弁してくれ!!洸のここぞというところで強そうな、余裕こいた雰囲気はズルい。双葉が本当にイヤそうだったら、しなかったんだろうなぁ。
びっくりして真っ赤になりながら、不意打ちひどいと言う双葉に、
『じゃあ もっかいする。』と言って、押さえていた双葉の手を放す洸。
『今度は不意打ちじゃない』
『イヤなら逃げればいい』
だから!手を放したところで、どっちみちその言動が強引でかっこいいってば!
かつての木村拓哉とか、亀梨くんが恋愛ドラマでよく演じていた役のよう…「イヤなら逃げろ」と言っても逃げる女性は5000%いないと確信できる、ザ・二枚目の雰囲気を持つ人にしか許されない役。そのくらいのイケメンっぷりを発揮している洸の言動に、日本中で黄色い悲鳴があがっていそうです♪
さて、そんな洸をじっと見る双葉。洸の顔が赤いことに気づいて、それは夕日のせいかな?それとも…と想像する。目をぱっちり開いたままの双葉に洸が
『イヤじゃないなら 目閉じて』 と照れながら言い、そして。

わあああああ!!!
咲坂先生ありがとう!!
これ以上私たちを焦らさないでくれてありがとう!!(泣)
このあと、さらにもう一回キス。
なにこのボーナスカット!興奮により死亡しそう。これでまた二人がすれ違ったら、しばらく廃人になるところでした。
このキスを誘発する要因となってしまった可哀想な冬馬くん。双葉への気持ちは
『「諦めない」 って答え 一択』 という発言を考えると、このままあっさり引いていくとは思えません。
ちょっと不憫だけど、彼にはかませ犬としてのさらなる活躍を期待しています!そしてもう一人、成海さんは今後どう絡んでくるんでしょうか。気になる。洸のほっとけないセンサーが発動しそうな行動に出る嫌な予感。。。
二ヶ月連続でキスシーンエンディングとは、ニクいです。また我慢のひと月を過ごすのか… 一ヶ月冬眠したい気持ち。
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成海の博多弁にキュン
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自分を一部
あの人らのそばに
置いてるようなもんだ白雪とゼンが交わす未来への約束にキュンとしながら、オビとミツヒデにニヤニヤさせられ、イザナ王子にぽーっとなる赤髪の白雪姫8巻です!しかも後半は新展開ということで、読み応え満点。
今回はとにかく、オビ!表紙でハダけてるオビ!オビなんですが。
その前に、前巻とってもいいところで終っている白雪とゼンに触れたいと思います。
ついに「ゼン王子の隣に立ちたい」と白雪が告げ、背後に花が咲き乱れそうなキスシーンで終った7巻。その言葉に
『さっきお前が言ってくれたあの言葉の答えは「ああ」だ。前からずっと』 とゼンが答えて、「いずれちゃんとした言葉で告げるから待っててくれ」とプロポーズ予告。
おぉ~ようやくここまで来ましたね!
言ったあとに、「告げる事を予約するのも格好悪い話だけどな」とゼンが照れた時の会話がこれ!
『まさか 会った頃からゼンは格好いいよ』
『おまえもだ』
ゼンさまッッ!!
最近は白雪の方がゼンを意識しちゃって余裕がなかったので、ゼンが主導権を握った行動が多かった気がします。その、ちょっとだけ余裕を漂わせた若干の上から目線が妙に王子っぽくてたまらん!というわけで、そんな重要シーンでもありませんが、心の何かを撃ち抜かれたので大文字で書いちゃいましたw
では、今巻注目のオビの話を。
これまでずっと、オビがこのまま今の位置に居続けるのかどうかはグレーにされてきました。
ある日フラリといなくなりそうな危うさや、本心が見えない掴みどころのなさがオビの魅力でもあるわけですが、ぶっちゃけどう思ってるわけ??と、そろそろオビの本音が気になるところ。そんな読者の気持ちに応えるような内容が描かれています。
出先で大雨に降られ、帰るに帰れなくなったゼン達。仕方なく近くに宿を取り、その日は全員そこに宿泊することに。
夕食をとっていると、美人のオネエさまにミツヒデがナンパされます。

ミツヒデは木々に助けを求めるんですが、木々は黙殺。
ゼン曰く、ミツヒデは城でも結構モテるそうです。にも関わらず、見るからに困り果てている姿は、純朴というよりヘタレw さすがにゼンやオビはその辺の対応には慣れていてサラリとかわします。
そんなヘタレな一面を持つミツヒデの魅力の真髄は、ゼンに対する想いです。
木々とミツヒデが、ゼンと白雪の関係について話していた時、木々が言うんです。
『ゼンのミツヒデ離れもそう遠くなさそうだね』 それに対してミツヒデは
『ははは 俺はこの先もゼンが一番だけどなあ』 と赤子の頃から面倒をみている爺やのような発言をし、さらに、このままでは結婚できないんじゃないかと心配されていることについては。
『俺はゼンの事を大事に思う人を嫁さんにするだろうから 大丈夫だろう』 
隣で何を思うのか、木々…。
話をオビに戻します。
何時の間にか、すっかり白雪とゼンの信頼を得ているオビ。白雪は、
『私もゼンも オビがいるとその装備とかれてるよね』
と、自分もゼンもオビがいると安心して素になっちゃうよ発言。
きっと、オビはこんな事を言われたのは初めてでしょう。警戒されこそすれ、相手の緊張を解くなんてこと今までなかったはずで、それをびっくり顔が物語っています。
そんな信頼厚いオビくんですが、宿を夜中に脱走w
そして、さっきミツヒデをナンパした女性と落ち合います。
隅に置けないねぇ!という話ではなく、なんと彼女(トロウ)はオビがゼンと出会う前に協働していた仲間で、昔のよしみでちょっと仕事手伝って、ということなんです。
夜のうちには戻るとゼンに書きおきしていたオビですが、仕事が長引いてしまい、そのまま朝に。
そこへゼン達が探しにくる。オビのいそうな怪しい場所を探し出せるあたり、相当オビを把握している証拠ですね。
ゼンがオビに言います。
『もう少し自覚しろ。いるはずの場所におまえの姿がないと 落ち着かん人間がいるってな』
『わからんようなら 次は捜しに来てやらんからな』
ゼンはまだ若いけど、人の上に立つ器量があるよなぁ。その言葉を受けていつになく素直に謝り、同時に何かを思うような顔をするオビ。。
ついでに白雪に怪我の処置をしてもらうんですが、トロウはそんなオビを見て口あんぐり状態で驚きます。それはかつてのオビを知っているからなんですが。昔からオビは他人にも自分にも関心が薄かったのですが、大怪我をした時にも誰にも頼らず姿を消してしまったことには、流石にトロウもその危うさにびびったようです。
触るものみな傷つけそうな若き日の姿に、シビれる!!

これと今のオビはトラとネコほど違います。確かに、誰?ってくらい変わったと言われるのも納得。
この一夜のひと騒動を通して明らかになったオビの思いは。
『自分を一部 あの人らのそばに置いてるようなもんだ。そこんところはもう完全に預けちゃったから 自分の意志ではどうしようもない』意志レベル超えているのか。。表現がオビ独特ですが、自分の一部を誰かに完全に預けるって、その部分に関しては運命共同体ってことです。
さらに、自分の意志ではどうしようもないって… あまりにもオビらしからぬ発言。意志の届かぬ感情なんて、まるで恋心のようでドキドキするじゃないですか!
さて。新展開についても少し触れたいと思います。
白雪とリュウがリリアスという北の街に出張をいいつかり、そのリリアスを起点に物語が展開していきます。
リリアスに到着した白雪とリュウ。

うわっ寒そう…
そして、この城下町で事件が起きます。

ただ転んだだけなのに急に立てなくなり、呼吸も乱れて明らかに様子がおかしい子供に遭遇。
これは一体……!??というところで8巻終了。
最後に。
前々から、オビは絶対白雪が好きだよなーというシーンがちょいちょいあり、いつも私を夏が終わった時のような切なくも爽やかな気持ちにさせてくれますが、今巻にもそんなシーンがあります!

私は一瞬、オビが何を言ってるのか分からなかったw それくらい、普通気付かないような些細なことに目を留めるオビ。
さらに。

なんですか、その手。わざわざクローズアップされてるところに、意味を求めてしまうッッ!
オビの秘め続けるであろう感情への萌えとともに、8巻感想は終了いたします♪
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リュウは典型的な理系男子だと思う。
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自分のいるべき場所、
本当にいたい場所……。
妹の5歳の誕生日をきっかけに、真魚が二度目の帰宅をする今号。真魚と妹の絡みが描かれるのは初めてなので、読んでるこちらもドキドキ…!
誕生日といえば、まずはプレゼントでハートをがっちり掴みたいところです!張り切ってちょんまめグッズを仕込んだ真魚。ところが、結衣ちゃんは「かわいくない」とばっさり。
どうやら、結衣ちゃんの好みは正常なようです…!
滑り出しでコケた真魚は、基はどうしてたっけ?と、基がしていたことを思い出しながら改めて結衣ちゃんと向き合います。
『お話しよう』二人は色んな話をして、だんだん打ち解けていきます。そんな中、結衣ちゃんが意外な発言を。
『結衣のことも好き?』。 結衣ちゃんは、真魚が自分のせいで家を出ていったと思っているんです。びっくりした真魚は慌てて否定して、自分の身勝手でこんな気持ちにさせていたことを反省します。
『…ごめん』
結衣ちゃんだけでなく、ママも、ダメなパパも、それぞれに葛藤がある。
真魚と基の恋路だけじゃなく、タイトル通り「家」ってなんだろなー、家族ってなんだろなー、と考えさせられるのがこの作品のいいところだなと、改めて実感。
翌日、帰る真魚に結衣ちゃんが絵をプレゼントしてくれます。そして、結衣ちゃんに促されたパパは気まずそうに目を逸らしながら、、、
『結衣がまた おまえと遊びたいってさ』そんなハニカミだかそっけないんだかな態度が許されるのは高校生までだ!“不器用なオレ” がいい歳こいて許されると思うなよ!と頭をスカンと殴りたくなりますが、一応、頑張った感は真魚に伝わったようです。
そのあとの、真魚の嬉しそうな様子が微笑ましい!
さて。家族を考える時間も良いですが、やはり人の恋路を見て萌える楽しさにはかないません!
というわけで、基のもとへ向かった真魚を見ていきましょう。
基からのメールでスーパーに向かった真魚。そこには大樹もいて、三人で限定品の買い出しを。
一時帰宅はどうだった?と基に聞かれた真魚は、
『お父さんと話せた。妹ともたくさん話せたし。また帰る約束もした』 と報告します。それを喜ぶ基と、憎まれ口をたたく大樹。
それは、大樹なりの“寂しい”なんですよね。
『言い方悪かったね。寂しくなるって言ってる』 すんごい寂しいくせにツンとした発言しちゃうとこにキュンときたw 実は基より大樹のが素直でかわいいと近頃思います。
真魚がお一人様1個ツアーでいなくなった合間に、
『基兄だって本当はどうなの?』 と核心に触れる大樹。それに対して、家に帰ることが真魚にとって最善だ、と答える基に、例えば…と前置いて。
『俺と真魚が付き合ったりしたら少しは一緒にいられるけど そうなったら応援してくれる?基兄』わあ!牽制球投げた!!
基はしれっと流すかと思いきや。
『なんでだよ』
ええっ!ガチで反応した!!
これもう完全に基と大樹はお互いの真魚への気持ちを確信してるし、ついでに大樹は真魚の基への恋心を知ってるし、これが一つ屋根の下ってどうなわけ!!?
そんな兄弟の微妙過ぎる会話を知る由も無い真魚は、ガサガサと結衣ちゃんにもらった絵を広げてみます。そこには、
おねえちゃん 好きと書かれてたんですよ。ついでに、ちょんまめの絵も。基と大樹に報告する真魚は、嬉し過ぎて
『おねえちゃん 超ウルトラ大好きって書いてある…』 と超訳。
そして、

と心底嬉しそうな顔を。
それがまた、基と大樹のハートを撃ち抜くw
そろそろ、誰かが何かアクションを起こす予感!!それは大樹なんじゃないか…と予想。
なぜなら、もうじき基の社員旅行。ということは、真魚と大樹が二人きりになるわけです。
真魚は、基と杉本さんに何か起きるんじゃないかと不安の花が咲き乱れ、基を質問責め。
『基 旅行先でお酒飲むんだ…』
『飲むだろ』
『浴衣着る?』
『着るだろうな』
『温泉入る?』
『入るだろそりゃ なんだよ』妄想のための材料集めはコンプリートし、

そして、大樹の部屋でシャウト。
そんな真魚をポーカーフェイスで眺めながら励ます大樹ってすごくないですか?この展開、大樹が不憫すぎる!なんだか急に大樹を応援したい気持ちになりました。
ここで、基がいない間二人きりだけどどうする~?という会話になる。お互い別に予定はないということで、家で食事して勉強しようということになるんですが、大樹がボソっと言うんです。
『雷を伴う暴風雨とか来ないかな』 と。

大樹が暴風雨に何を期待してるのか考えると、にやけがとまらないッッ//////!
弟が弟なら、兄は兄で。
大樹の部屋から出てきた真魚に、年頃の男と部屋に二人きりなんて、と言う基。真魚は大樹だし!と言うんですが。
大樹だからだよ
なんだかエロい!この状況!!
こんな家なら帰るのが毎日楽しみすぎます!w
やっぱり、留守中に大樹が何かやらかすんじゃないか?という予想、もとい、期待に胸が膨らみます。
基の旅先でのアバンチュール(死語すみません…)もアリ!
来月号が楽しみすぎるッッ!!
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温泉旅館は日本人の理性を失わせる最高のステージ
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俺 祓魔師になるよ
魔神の息子としてさ不浄王との死闘がついに決着する重要な巻にも関わらず、表紙に全てのインパクトを持っていかれそうな青の祓魔師9巻です!
前巻では、燐の降魔剣に烏枢沙摩(ウチシュマー)が憑依した所で終了していました。(8巻の感想は
こちら)
燐はウチシュマーによって、不浄王を山膚ごと焼き清める力を手に入れるのですが、それは、燐がコントロールできなければ人まで無差別に焼いてしまう力。
迷ってるヒマはない… 人だけ燃やさず不浄王だけ倒す できるか俺に…! と葛藤しつつも、状況は待ったなし。
そして、遂に燐がマントラで呼び出します。
『火 生 三 昧!!!!』
八百造さまが呼び出した時とは比較にならないほど凄まじい勢い!!
そして、召喚した炎の強大さによって燐は自らの悪魔の部分に飲み込まれそうになり、人も何もかもみな焼き払いたい衝動にかられます。
炎で “俺” が消し飛びそうだ…!!その時よぎったのは、しえみの言葉と、燐を信じた仲間の姿。みんなに応えたい!と思う気持ちが燐に心を取り戻させます。
不浄王の側で何が起きているか知らない面々は、急に青い炎が襲ってきて何コレ!?やべーぞ!!と逃げだそうとするんですが、そんな中、しえみだけはあの青い炎は燐のものだ、と気づきます。
あったかい…… やっぱり …燐!
あたたかい炎が送り火のように山膚に広がり、燐はついに不浄王討伐と一帯の浄化を果たします!!
この様子を上空で愉快そうに眺めるメフィストは。
『アッハッハッハッハッ!同族殺しを天命とする青き祓魔師の誕生だ』最後にウチシュマーが言い残した言葉は。
『貴様は一体… どちらなんぢゃよ。人か悪魔か いずれはっきりとさせねばならぬ時がくるぢゃろう』悪魔の力で悪魔と戦う…まるで不動明(デビルマン)のよう。。燐はこの戦いを通して、自分が魔神(サタン)の仔で、この青い炎の力から逃げられないことを悟ります。
それをようやく認めることができて、燐の中に迷いがなくなり、同時に周りもそれを受け入れてくれた。“サタンの息子” をネタに燐をいじる子猫丸達が微笑ましい♪
雪男だけは、まだ感情の落としどころを探している感じですが。。
それにしても、メフィストは一体何を企んでいるのか。まだよく見えてきませんが、彼が食わせ者であることは間違いなさそうです。ビジュアル的に(耳の形とか)、燐のようにサタンと血縁があるのか?と思えなくもないですが。あっと驚く何かがあるんでしょうか。
俺を怪しんでくれ!と言わんばかりのモードすぎる服装が嫌いではないけど、なんだかDグレに出てきそうな風体で、見る度に作品を間違えて出てきたんじゃないかと気になります…。
さて、戦いが終わり討伐隊は勝呂の実家である宿に戻ります。一晩明けたところで、急にロマンスが。
柔造兄さんッッ!!
『せやから俺 蝮もらいますわ!』
ってなんですか!!?
そういえば前日、確かに柔造は討伐から帰ってきたその足で蝮に報告に向かってた。その報告を聞いた蝮は安心して泣き崩れて、それを柔造が抱きとめていた。。
先の発言に「私は何も許可してへんえ!!」と怒る蝮。柔造は、「許可て…… 昨日自然な成り行きやったやんか?」って!!!それを聞いてる蝮は顔真っ赤だし!病人相手に一体何したんだッッ!??
柔造のエロそうなタレ目が好きだったのに… 人妻ならぬ人夫になってしまうなんて… 志摩家の面々は、八百造様を筆頭に、モロに私のタイプです。
勝呂家もしがらみから開放され、勝呂父は新たな生き方にシフトしていく様子。勝呂親子のやりとり、よかったわー。血気盛んで責任感が強くて真面目な息子を、懐の深い穏やかな父親が見守っているという。討伐の終止符を打ったのは燐ですが、勝呂父と勝呂の文字通り命がけの戦いっぷりには感動しました。うっかり、勝呂が二枚目に見えたもんな…
さて、不浄王との死闘を終えた燐達。
しばらくのんびりモードかと思いきや、帰りがけにミッション発生。
『今回の祓魔対象は大王烏賊(クラーケン)だ!!』
ということで、全員水着着用(雪男をのぞく)で熱海のビーチでクラーケン戦。
ここでも燐がシュラの指示を無視して行動し、しえみと雪男が巻き込まれ、三人が海の上の小島に流れ着く展開。
その小島に棲む海神と共に、クラーケン退治をすることになるのですが。
そこで燐と雪男が衝突。
雪男は、燐がどんどん覚醒していく姿に不安を感じたり、勝手な行動で自分や周りに迷惑をかけることに苛立っているんですが、さらに、藤堂との戦いの最中に自分の眼も青く覚醒したことが、彼の心をより不安定にしている。それらが自分には無いものを持つ兄へのコンプレックスと相まって「認めない」となっている。
優等生の雪男のメンタリティは複雑で私の感想もこんがらがるばかりですが、雪男なりに燐をめちゃくちゃ心配しているわけで、それを燐も分かっている。
そんな雪男に、燐は。
『雪男 お前も 俺のこの炎を認めてくれ!!』
降魔剣を抜き、炎を纏った姿で雪男の前に立ちます。
燐は良くも悪くも単純で素直なので、裏表なく全開状態で相手にぶつかっていきますが、これって気持ちが強くないと出来ないこと。そんな所も雪男の複雑な感情を刺激するんだろうなぁ。
そんな燐に雪男は。
『僕は… 兄さんの炎を認める事は出来ない…!』おいメガネ!!もうそろそろ認めようよ!!仕方ないじゃん!!
たいがいにしろ!な会話の背後では、海神VSクラーケンの戦いが。
鯨対イカの海獣大戦争。これがなかなかの迫力でした!

このあと、クラーケンがイタチの最後っ屁のような攻撃をしかけてきて、応戦する雪男を燐が助けようとするんですが、雪男は燐としえみに下がって隠れていろと言う。
『兄さんはどんどん魔神の仔として覚醒していっている…!それがどんな結果をもたらすか 必ず危険じゃないと確証が持てない限り 安心できない!認められない!!』 だから、力を使わせたくない。そして、
『僕は兄さんを守ると とうさんと約束したんだ!!!!』そんな雪男に燐は、「もう親父はいないんだ。助け合うんだ!お前は俺の弟だぞ!」と明快な返答。
雪男は迷いのない燐を見て、畜生!どうして迷わないんだ!勝てない…!と心底悔しく思うんですが、これで何かが吹っ切れたように燐の協力を承諾します。
二人+しえみのコンビネーションでクラーケン討伐完了。
『俺 祓魔師になるよ。魔神の息子としてさ』
初めて雪男が燐を認めた!小声だけどw
雪男自身も優等生の葛藤から半歩抜け出して、これが本当の自分だといい意味で開き直り、いつになく晴れ晴れとした表情で9巻終了。
雪男の、燐に勝ちたいというライバル心と、兄さんばっかり…という嫉妬心、そして絶対に守りたいと思う気持ちの混在具合が、クラーケン戦でよく分かった気がします。雪男にとって、燐に勝つ力というのはイコール燐を守れる力、ということだったのかな、とちょっと納得。
最後に雪男くんのひとコマを。
シュラの生乳に…

メガネって眼球で割れるんですねw
雪男に普通の高校生のような一面がのぞくと安心。どうしたって廉造や燐のようなオープンなエロには走れない雪ちゃんですが、頭脳派はむっつりと相場が決まっているので、それはそれでアリだと思います。夜にしえみの水着姿を思い出して悶々とする姿が目に浮かぶ…。そんな雪ちゃんに萌えます。
↓いつもクリックありがとうございます!

シリアスな場面でも、しえみの頭に常に乗ってる緑男。
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じゃあ今度は偽物じゃなくて
本物の彼氏にしてあげてもいいよ偽物カップルを解消した二人のその後はいかに!?のオオカミ少女と黒王子4巻です。
今巻は恭也の魅力満載。女子のハートのど真ん中を撃ち抜く言動の数々に、キュン死必至です!
元々私は彼をただの性悪扱いしていたのですが(3巻感想は
こちら)、ゴメンなさい、完全撤回します!m(_ _)m
さて。恭也と離れて日下部くんとの仲を深めていこうとしていたエリカ。でも結局、恭也と終わる覚悟なんてできていなかったと気付きます。
『しつこくまだ あいつのこと好きみたい』
好きになれるかも。と思ってみたものの、やっぱり恭也が頭から離れなかった。
これに対する日下部くんの返事は。
『彼氏にはなれなかったけど 篠原さんのこと好きになってよかったよ』何度も謝るエリカに、責められない、僕もズルかった、プレッシャー与えるようなことしてごめんね、、、って、このどこまでも自責の姿勢!!!いち社会人として見習いたいものです。
彼は精神的に相当イケメンなので、そのうちかわいい彼女が出来ると思います。頑張れ日下部!!
そんな話をしているところに、恭也が現れて、日下部くんに
『こいつのこと返してもらうけどいいか』 と。
『今度はちゃんと大切にしてあげて下さい』 という日下部くんに見送られながら、エリカを連れていく恭也。
『なんでほっといてくれないの?あたしいなくなったって痛くもかゆくもないんでしょ?』 というエリカに恭也は…
『うるせー口だな』
『……これでわかったか?もう「なんで」は禁止』王子降臨。
でもエリカは散々騙されたので、もう簡単には信じられなくて、ちゃんとはっきり言ってよ、と迫るんですが、その時の恭也のひねくれた「好き」の表現がまたいーんだ!
とにも角にも、めでたく恋人になった二人!
ハッピーな結果ではありますが、浮かれるエリカと通常運転の恭也の温度差からくる諍いが、たやすく想像できます…
そんな温度差が浮き彫りになりやすいのが休日の過ごし方&デートの行き先です。
カップルらしくシーズンイベントにのっかりお花見したいエリカと、部屋でDVD鑑賞を主張する恭也。
ジャンケンに負けた恭也は渋々お花見に付き合うのですが、まあ、当然気乗りしないわけです。手はつながない、写真は一緒に写らない、ボートには一緒に乗らない…という放置っぷり。
でも、このくだらないケンカから学ぶこともあり。
ひとりでボートに乗るエリカを待つ間、恭也はベンチでバカップルと隣り合わせに。
ちゅーしてよぉ♡ 何言ってんだよ人前で! いーじゃあんお願い~~♡ しょーがねーなぁそこまで言うなら…的な、マイワールド全開の会話をシラけた眼で見ながら、彼女にキスした男のまんざらでもなさそうな表情に何かを思う恭也。
ひとりボートから帰ってきたエリカが色々メモリアルな行動を要求したことを反省して謝り、
『あたし 恭也くんとだったら 何でもいいのかもしんない』 と言うと、

これはまさかの。

クールというよりもはや冷血漢な恭也が、昨今、バカップルの中でもアッパークラスの人しかしないような行為にチャレンジしようとは!!愛だろ、愛っ!(ザ・カクテルバー)
ここぞというところで優しくて、今までのマイナスを全てチャラにしてしまうところが、ほんとズルい!
さてさて、話は変わり、2年に進級した二人を待っていたのはこの男。

チャラ男・神谷。例えるなら、キャラ作った後のオリラジ藤森(ただし芸能人じゃないので許せない)といった感じ。
神谷がイケメン仲間として恭也にからむからむ。
神谷は彼女を作らず不特定多数と楽しむ主義で、イケメンはかくあるべき、と思っているので、特別かわいいわけでもないエリカに恭也が落ち着いちゃってることに納得いかないんです。
何度も何度も恭也にからみ、ウザいとはねつけられても全く意に介さない神谷くん。
泊まりがけのオリエンテーリングでも、ナンパした女の子たちを部屋に連れ込み王様ゲームを開催。狙いは恭也のストッパーを外すことなんですが。
王様神谷に、女の子とキスするように命令された恭也は。
『ごめん 俺降りるね』
恭也がまさかの操を立てたところで4巻終了。
いやいや、びっくり。巨乳美女の誘惑を退けるとは…。惚れてまうやろー!!という誰だかのギャグを不意に思い出した程、恭也に恋落ちしました。
続きの感想は、下記関連記事の2012年09月号の別冊マーガレットをご覧下さい♪
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恭也の巻末コスプレは学ラン推しで。
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約束するよ
きっと居場所を作ってあげる順調だったシズクとハルの関係が軋み始めるとなりの怪物くん10巻です。二人の心の渇きに胸が痛い!!痛すぎる!!(泣)そして、さらに胸が痛むのは、優山とハルの関係。。
なぜシズクが今のシズクになり、ハルがハルに、優山が優山になったのか、三人を形成した過去の出来事が明らかになります。
まずは、優山の回想。
もともとは、仲の良かった優山とハル。トネさんの所に預けられていた二人が吉田家に戻った頃から、優山の気持ちが変わっていくんですが、それはひとえに「父に認められたい」という気持ちによるもので。
ーー始めて春が父と対面した日 僕の中に生まれたのは
ひどい言葉を投げかけられた弟を心配するより先に 「ずるい」だった優山は初めて父に会った時、一瞥されただけだった。だから例え一言でも、声かけられたハルが羨ましかった。でもハルは優山の心の拠り所でもあって、我慢の多い吉田家での生活の中で気持ちを和ませてくれる唯一の存在でもあり… そんなハルに優山は。
『いいよ 春は好きにしてな。僕がこのうちにいられるように頑張るから』
『約束するよ きっと居場所を作ってあげる』複雑な気持ちを抱えながらも、ハルの居場所を作るために頑張る、と。
奇抜で自由なハルに比べて、優山は普通の利発な子なので、空気も読むし我慢もできるから、切ない!!胸が痛むわ…
ある時、シズクと優山が偶然映画館で会ってその後お茶するシーンがあるんですが、ここでは、シズクの本音が見える。
『…ハルが進学しないと言った時 私は心のどこかで「許せない」と思いました。どうしてだかわからないけど 私はあの時 ハルに嫉妬したんです』
それを聞いた優山は、昔ハルに言った言葉を思い出すんです。
『おまえは僕がどんな気持ちでおまえを見てるか想像したことも無いんだろう。おまえに僕の気持ちはわからない』 それは、ハルへの嫉妬心から出た言葉。
その後、問題の多かったハルは京子さんの所へあっさりやられてしまい、優山は大きな開放感と少しの背徳感を感じる… 「居場所をつくる」のは誰のための約束だったのか、と。
シズクと優山は、努力によって今の自分を手に入れてきた人。ハルももちろんそうなんですが、彼はシズクと優山が欲しいものを持っていて、それが二人に嫉妬心を起こさせる。頑張っても頑張っても横をするりと抜かれて、努力している自分が虚しくなる。その上、二人が欲しいものはハルにとっては大切なものではないことを二人は分かっているから、余計複雑な感情を抱く。。。
これは、少なからず誰でも持つ感情だけど、兄弟や恋人に持つのはつらいよなあ。
後日、文化祭に現れた優山は、シズクとハルに自分の誕生会に来て欲しいと言います。その様子は、訳ありな感じで。
優山は、愛人問題で干されている父親の復帰には会長の協力が必要で、そのためには兄弟揃っていることが条件だと言い、「お願いします」とハルに頭を下げます。
ハルは、昔みっちゃんの母親が倒れた時、同じように頭を下げて懇願したハルに何の協力もしなかったと言い、頼みを断るんですが、、、
『行ってやるよ これが最後だ』 と。
「行くんだ」というシズクにハルは。
『…シズクが言ったんだ いつか俺の周りが人でいっぱいになるって。俺があの言葉にどれだけ救われたかわかるか。どれだけ希望を持ったかわかるか』そのあと、シズクが照れたようにハルの髪を触って、二人が近づくシーンにキュンキュンします。

じーん。泣きそう。
ハルはシズクと出会って本当に変わったな。
さて、誕生会はどうなるかというと、、、まずシズクが大変身。吉田兄弟の父はアレなんで、誕生会もソレなわけで、優山さんが用意してくれたんです。
思わず通りのガラスに写った自分を見て、くるんと一回りしちゃうほどの変身ぶり。それを見られたシズクは、
『い いやこれはっ お お姫様みたいだなって ふ 服が』
それを聞いたハルは
『うん 俺も思った』 と。ごちそうさまです!
誕生会では、これでもかと登場人物が参加している。まず、マーボくん、そして意外にもシズクの母、吉田母(美人!!優山は母似)、桐谷教授(京子さんの知り合い)。繰り広げられる人間模様にぐったりしちゃいます。
問題はこのあと。
ハルを通して、自分の気持ちが見えたシズクがハルに本音をぶつける。
『私はハルとは違う ハルに私の気持ちは わからない』
母に振り向いてもらえない自分と、誰かに必要とされたいハルは同じなんじゃないかと思って、自分の気持ちを分かってくれることを期待していたのですが、誕生会でハルが周りから必要とされていることを知り、自分とは違うんだと思ったシズク。
それを聞いたハルは、
『じゃあおまえに 俺の気持ちはわかるのか』
『…おまえも 優山も このパーティーも みんな クソくらえだ』
最後は、ハルの回想。
ハルの最初の記憶は、昆虫図鑑を読んでいた自分に向けられた、優山の言葉と満面の笑顔。
『すごいよ春!!僕だって まだこんなの読めない。おまえ将来 昆虫博士になるんじゃないか!?』 弟の成長を素直に喜ぶ姿に、今の状態がチラついて涙…(涙)こんな時代もあったのね。
吉田家に戻る事を嫌がったハルは、優山の嬉しそうな姿を見て新生活を受け入れようと思い、当時の二人はお互いを思いやる仲の良い兄弟でした。
家に戻ってから、ハルは勉強の日々。そこに優山はいない。
察しの良い優山は周囲のハルへの期待を感じ、ハルを無視し始めるんです。
ハルはなぜだか分からなくて悩むんですが、ある日、優山の本音を聞かされます。
『…知ってたか 春。僕たちはおまえのおかげでこの家に来れたんだってさ』そして、
『…おまえさえいなけりゃって いつも思うよ』。 ハルが荒れ始めたのはこのあとから。
いつも、ハルの居場所を作ってあげると言っていた優山。
ハルは、そう言いながら自分に笑顔を向ける優山に、こんな事を思っていました。
…馬鹿だなあ 優山 俺はそんなの無くてもいいんだ
だって 優山が笑ったらそこが 俺の 居場所だったから
もう、書きながら泣く。
幼いハルの言葉や思いからは、優山を大好きな気持ちがジンジン伝わってくるんですが、その後を知っているだけに読んでいてつらい。ちなみに、小さいハルは激かわです!
ハルはシズクとすれ違ってしまったことで、いっそ独りのままでいーんじゃねーかと思うんですが、この時に思い出したのはおばさんのこと。
おばさんが自分を認めてくれた時の喜び。
そのおばさんが倒れた時、土下座して頼むハルとみっちゃんの願いを聞き流した父と優山への怒り。
そして、おばさんを失ってしまった悲しみ。
ハルはシズクの気持ちを聞かなければと思い直すんですが、ひどい言葉を言ってしまったからもう手遅れだ、と。
その頃、シズクも同じように反省していて、明日謝ろうと思うんですが、次の日ハルは学校に来なかった……という、いまだかつてないシリアスさで10巻終了。
優山は父親に認められたかった。
シズクは母親にもっと振り向いて欲しかった。
ハルは、誰かとのつながりを求めていた。
そのシンプルで当たり前の欲求が、三人にこういう人生を歩ませ、他者との今の関係を作らせた、ということが胸にずーんと迫ります。今巻に関しては、優山とシズクとハルの本質的な悩みや葛藤に終始していたので、とにかく胸がいてぇ……、という感想につきます。。。
そして、これまで大のハル派でしたが、10巻で優山株が急騰。もう優山とハルが並んでいるだけで目眩がするw 吉田兄弟がかっこいいので、ぶっちゃけそれだけで満足なのに、そこにこの骨太な展開キタ!!!というわけで、大大大満足の10巻でした♪
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トネさんの「春ちゃま」に萌え。
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