 | - 咲坂 伊緒
- 発売日 : 2012/04/13
- 出版社/メーカー : 集英社
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何かに心が動いたり 心底笑ったり
毎日に意味を持ったりするのを 許されたかったんだ洸が変わってしまった理由がついに明らかになるアオハライド4巻です。ぶっちゃけ、目頭にきます!そして、洸と悠里が進展。相変わらず読みどころ満載です。
洸と悠里の様子がおかしい… と気になって仕方ない双葉。みんなと別れたあと洸の家に戻り、二人の様子がおかしい理由、それから、洸が変わってしまった理由が聞きたいと食い下がります。
しつこい&諦めない双葉に観念して、理由を話す代わりに、奥の部屋へ入るように促す洸。
その部屋にあったのは、仏壇とそこに飾られた母親の遺影。
言葉を失う双葉に、洸が言います。
『槙田も同じ顔してた』。悠里が何も言わなかった訳を知り、自分の焦りで頭いっぱいだったことを後悔する双葉。
そして、またどこかへ消えてしまいそうな洸が不安になって、
『私は洸と一緒にいたいよ』
と訴えます。このままいい雰囲気になるんですが… そこに田中先生が帰ってくる。(チッ)
でも、このあとの田中先生と双葉のやりとりがいーんです!
先生と双葉二人きりの帰り道、車の中で先生は、両親の離婚の事や母親の病気の話をしてくれる。そして、「洸は本当は優しくていい子なんだ」と言うんです。
それに対して、双葉が
『知ってます』と、泣きながら、でもまっすぐ前を見ながら答えるシーンがあるんですけど…
このシーンが、良い。もう、めっちゃ良い!!4巻は泣かせどころが多いけど、読めば読むほどこの場面も良くってじんわり泣けます。
このあとにある中学生の洸と母親の回想シーン。
洸は将来稼いで親孝行したくて、自分の時間のほとんどを勉強に使っていたんですが、お母さんは、それよりも今一緒にごはん食べたりテレビ観る時間を大事にしたいと思っていた……。
それに気がつけず叶えてあげられなかったことを、洸はずっと後悔しているんです。今でも夢に見てしまうくらい。
大事なものが出来そうになるとそこから距離を置くのは、この体験があったからなんですね。
双葉は、そんな洸の心の扉を開けたくて、いつもの洸のたまり場に、台風みたいに突っ込んでいきます。

洸はそんな双葉を見て、中学の時のドロケーを思い出します。
自分に向かって走ってくる双葉の図は、確かに洸の何かに響いているんですが、洸の心はまだ開かない。
テキトーな仲間と意味のない時間を過ごす洸に
『そういうのに何の意味があんの?』と聞く双葉。それに対して洸は。
『何やったって意味なんかねーよ やり直しのきくおまえには分かんないだろうけど』その言葉に双葉は、洸の苦しみにはどんなに自分が想像しても足りないんだと思いながら、
『心の底から分かりたいって思うこの気持ちじゃ そんなにダメ?』
と、さらに一歩踏み込みます。
洸は、そんな風に踏み込んでくる双葉たちのことを「こわい」と言うんですが、、それって… 私達のこと大事に思っていて、失くしたくないからこわいんだ!と双葉は思うんです。そして、
『洸が何かに夢中になったり心から笑ったりしても 誰も責めない。もしそんな奴いたら 私がぶっとばす』 と。
それを聞いた洸が、自分の気持ちに気づきます。
………なんだ そうか 俺は 何かに心が動いたり 心底笑ったり 毎日に意味を持ったりするのを 許されたかったんだ双葉を抱きしめる、洸の目からも涙が。(ここは是非実物を!)
そして、本当はこんな嵐みたいなものを待っていたのかもしれない… と思うんです。
泣いているとは思わず、離れようとする双葉に洸は。
『まだ離れんな』
見えないように泣いているんだと気づいた双葉は、支えになりたいと思いつつ、泣いたあとの顔が見たい!というよこしまな気持ちが入り乱れます。
分かるよ、その気持ちw
だんだん心の距離が縮まってきたところに、楽しい楽しい夏休みに突入!!
双葉一行は、夏の思い出には欠かせない花火大会に出かけることに。ここで、浴衣で気合い十分の悠里が勝負に出ます!
きっかけは、双葉が偶然会った冬馬くん(双葉が事故で股間を握った相手)。双葉が彼に呼び出されるのを見た洸が超不機嫌になり、勘の良い悠里は洸が双葉を好きなんじゃないかと気づくんです。
そして、双葉への嫉妬で嫌な自分になる前に告白しようと決める。そんな悠里の決意が大変潔く男らしくて惚れます!!
まさかこんなに早く告白するとはびっくり。もう少し三角関係でギクシャクしたりモメたりするのかと思ったら、悠里の恋路にあっさり結論が出ちゃいました。
そんな花火大会の帰り道、洸と帰る双葉が、昔一緒に行く約束をした夏祭りのポスターを見つけます。それを見ながら、洸が言うんです。
『7時 三角公園の時計のとこ』あの日の約束が再び!!で4巻終了。(詳しくは1巻を!感想は
こちら)
4巻も充実してたなぁ…。
双葉と洸が土手で語る場面、良かった!
教室で照れ隠しする洸、萌えた!
踏み切りで「すき」の練習する双葉、かわいかった!
掲示板の前でヒゲじいになる姿、ときめいた!
咲坂先生は、キュンなツボをつくのがなんて上手いんだろう。。。神業。
考えてみたら、土手周辺はリバーサイドという横文字に変換されてマンションがおっ立って消滅、踏み切りは渋滞解消と土地活用のための高架化&地下化で消え、街の掲示板はメールに取って変わられ、自分の高校時代に見てきたものとは色々違うんですけど、だからこそ余計に萌える!
さらに言うと、私はずーっと女子校だったので、全ての場面にひとつも実感がない。
授業中に思い切り鼻をかんだり(もちろんオ◯ラも日常)、ところ構わず着替えたり、XXXな会話も大声で出来ちゃう、女子校という名の極楽浄土。男子を巡る争いとは基本無縁の、友情&ピースな暮らし。一度知ったら抜け出せないほど快適な、恥じらいも遠慮もないスーパーフリーな生活を営んでいた人々に対して、咲坂作品は、妄想の中にしか存在しえない理想の高校ライフを差し出し、極楽生活を捨てて地獄(何かに気を遣う生活)堕ちしてもいいッ!!と、まさかの極楽捨てを叫んでしまうほどのキョーレツな青春萌えをくれるんですよねー。そして、今更どうしようもない羨ましい気持ちを抱えて生きていくのだわ。生まれ変わったら共学へ行くぜ!という誓いとともにw
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階段での田中先生のセリフは、さすが洸の兄。
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 | - 発売日 : 2012/07/13
- 出版社/メーカー : 集英社
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『今まで誰もすきになってないなら オレをすきになってよ』今回は、ケントに始まりケントに終わる!これまで見た事がないような本気っぷりをとくとご覧下さい!
トイレであやねの元彼・茂木くんとすれ違うケント。思わず、彼を呼び止めます。
『あやねちゃんとつきあってたでしょ?』突然の問いかけに驚く茂木くん。さらに、ケントは続けます。
『…沖縄の自由行動でさ… …あったでしょ ホラ』またもや突然の指摘に狼狽する茂木くん。急にこんな事言われたら、普通ビビるわ。ちょっと気の毒。
あやねちゃんに聞いちゃったんだ、というケントに言い訳するように、
矢野さんすごい大人で大丈夫だったから…
悪い事したと思ってたんだけど…
矢野さんに期待しすぎたっていうか…
と沖縄での出来事をモゴモゴ話す茂木くん。
『悪い事…?』『期待って何?えっちな事ってこと?』『あやねちゃんになんかしたの?』 茂木くんを追及するケント。
キスしかしてないし、矢野さんは大人だから許してくれた、全然気にしてなかったみたい…と笑顔で答えた茂木くんに、ケント、プツン。
『……気にして…… …ないわけないだろ!!』
と一発殴り、
『…何 期待はずれみたいなこと言って………
…あやねちゃんがどんな気持ちでいたか …考えたことあんのかよ!!』と激高。
そこで、一部始終を見ていたピンが止めに入り、爽子に連れられてあやねが現れます。
あやねはケントと目を合わせた後、ケントを通り過ぎて茂木くんの前に。
あやねに大丈夫?と聞かれた茂木くんは、ごめん、と懺悔をスタート。
沖縄の事を気にするほど、あやねは自分の事を気にしていないと思っていた。そして、期待していたのも嘘じゃないけど、
『矢野さんを綺麗で いーなと思ったのも …嘘じゃないよ』 と。
それに対してあやねは、
『あんた 嘘つかなかったよね』
『別に あんたが悪くて傷ついたわけでもないよ …大丈夫』
大人や。中島みゆきの歌詞に出てきそうなセリフw
高校生男子なんてみんな子供だから、こういう"分かってる"人は苦労するだろうな…。
あやねは、ピンに促されてケントのいる非常階段へ。
走り去るあやねを見ながら
『クリスマスプレゼントだなー』ってピンが呟くんですよ。もちろん、ここで言うクリスマスプレゼントは、ケントへのあやねであり、あやねへのケントです。くぅ!
コートも着ないで現れたあやねを見て、自分の上着を着せて、ボロボロになったクリスマスプレゼントの花束を渡すケント。
その手を取って
『………痛かった…………?』『…………馬鹿だね!』 と泣くあやねを抱きしめて、ケントが言います。
『すきだよ あやねちゃん』
『オレ あやねちゃんがかわいいよ あやねちゃんがだいすきだよ 不器用でおひとよしで ………すきなんだよ すきだ!』
『今まで誰もすきになってないなら オレをすきになってよ 今すぐじゃなくていーよ』
『オレをすきになって』
『オレが大事にする あやねちゃんを大事にする』ケントの首に腕をまわして、うん…と答えるあやね。
ケントキタ~~~~!!!情熱的過ぎて、思わず全部書いちゃったよ!
綺麗だけど、どこか場末のスナックのママのような、人生悟ってる雰囲気を漂わせていたあやねに、ようやく幸せが訪れる!(号泣)
いつになくシリアスなケントでしたが、今後は是非幸せに溺れまくってデレた感じでよろしくお願いします♪
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どうしたって風早が最もナヨいという、残念な結論。
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友達と同じ人を好きになっちゃったら どうすればいいの?同じ人を好きになった双葉と悠里の友情の行方も気になりますが、ついに洸への気持ちを自覚した双葉にニヤけが止まらない3巻です!特に、恋により乙女化していく自分への、双葉の葛藤が最高w
洸が好き。と悠里に聞いてしまい、もしかして私も好きかも… と言い出せない双葉は、とりあえず、洸を何とも思ってないアピール。
『全力出さない俺カッコよくね?みたいにスカしてっからねー』
もちろん、背後で聞いてるのは本人。。。
私はこういう双葉にラブですw
放課後、居残って学級委員のレポートを仕上げる双葉と洸。
小湊が昼間洸の背中に貼りつけた"ムッツリ♡"の称号を双葉がはがすんですが、えり足超かわいい、と萌える双葉に洸が一言。
『嗅ぐなよ?』ちょいちょい洸の匂いを嗅いでいた事、バレてました。
『オリエンテーリングでおぶった時とかさ 宿のロビーで頭なすりつけてきた時とかさ』『あとーー ドロケーの時な』
あの時、バレてたんだ…!!と赤くなる双葉。中1の時に、既に洸は気づいていたんですね~(「あの時」の感想は
こちら)ちょいちょい出てくる中学時代の思い出に萌える!!
洸にドキッとする度に悠里の顔が浮かんでつらい双葉は、洸との帰り道、自分で賭けをします。
駅のホームで電車に乗り込む洸に「忘れものしちゃった!」と言い、
もしこのまま 洸が電車から降りなかったら 好きをやめる もし降りたら好きでいる頭の中で、降りなかったらやめる 降りたらやめない…を繰り返す双葉。扉が閉まろうとするその時、
降りて……!!
顔を上げると、電車を降りて目の前に立つ洸の姿が。双葉は思います。
『「降りて」って願ったのがそのまま私の本心なんだ』
『悠里ごめん 私も 洸が好き』好きと認めてから、わずか数秒の間に一気に女子になる双葉。
まず、ホームでペットボトルの間接キスに目がギラギラ。さらに、水で濡れた洸にタオルを貸そうとしたら、開いたカバンがグチャグチャで、自ら確立したガサツキャラを恥ずかしく思ったり。。。

このあと、双葉を覗きこんだ洸が双葉の匂いに反応。香水とかつけんだ?と聞かれて、何もつけてないと答える双葉に
『あー… シャンプーか 何それ 萌えるな』と冗談を言うんですが、真に受けた双葉は洸が戸惑うほど赤面!香りが良さそうなシャンプーを買って帰る姿は完全なる乙女です。
しかも、その努力(?)が報われる。
後日、田中先生から逃げるために校舎の裏に隠れた洸と、何故かその場に居合わせた双葉。隠れるために超接近して、洸が気づくんです。
『あ、シャンプー変えた?』『洸に萌えて欲しくて』
なにこれッッ!かわいいッ!私が洸なら、この瞬間恋落ち確定。
双葉と洸のやりとりに悶絶して、肝心の双葉と悠里の関係をすっ飛ばしていました…
悠里に一刻も早く言わなきゃと思っていた矢先、中学時代の友達と偶然会った双葉は、その子が急に双葉への態度を変えた理由を知る事になるんですが… 原因は、双葉がその子と同じ人を好きになったという勘違いだったんですね。
それを聞いて、やっぱり悠里に話すのが怖いと思うのですが、でも、洸への気持ちをごまかせない以上、言うしかないと心に決めます。
しかし、言えないまま数日経過…。
今日こそ悠里に絶対絶対ちゃんと言う!!と決意する双葉。決意が揺るがないように
何があっても今日言わなきゃ丸刈りにする 決めた と超強引に自分を追い込みます。
放課後、ミスドに集う三人(流れで修子も一緒)。そこで、意を決して告げる双葉。
『あの… 実は私… 私も洸の事好き …なんだ』好きな人かぶってごめん、と謝る双葉に、
『双葉ちゃんもかーー!!やっぱ馬渕くんかっこいーもんねー』と無邪気に返す悠里。悠里なりに無理をして、双葉を傷つけないように、こういう反応をしたんです。こっそりトイレで泣いて、なんでもないフリして戻る姿に、泣けたッッ!!友情って熱い。
ここで修子もカミングアウト。
『…私ーー 田中先生が… 好き…っ』 三人とも、お互いに誠実であろうとする姿が清いっス。そして、田中兄弟モテすぎ。
そんなガールズトークを終えて帰宅する途中、駅前でネコとじゃれる洸を見かける双葉。連れて帰れば?と聞くと
『大事な物とか作っちゃうと 色々しんどくなるからなー』 と答えて、フラフラと出かけていく洸。
不安になった双葉がこっそり尾行すると、若者たちがたむろする場所に洸の姿が。双葉は、思わず出て行って洸に話しかけちゃうんですが、隣にいた洸の知り合いが、カオ好みだし乳ありそう、という理由で双葉をナンパしようとします。
マジ引く、と言って双葉を連れて帰る洸。途中で別れようとしても、どこまでも無防備に自分についてくる双葉に、
『男は何とも思ってない女だって襲えんだよ』
と双葉を脅す洸。
馬乗り状態&寸止めチューがエロい!そして、怖さ+びっくり<ドキドキの双葉は正直者です。
双葉だけではなく、他・三人もそれぞれの理由で洸を気にかけていて、ある日、四人は勉強会と称して洸の家に押しかけます。
そこで、悠里と洸の様子がおかしくなって…何があったのか、双葉が不安に思うところで4巻終了。
双葉×洸も、双葉×悠里も盛りだくさんで、勢い衰えませんね~☆
お互い好意があるっぽいんだけど、まだ様子見状態で、牽制球を投げ合うようなやりとりって、いいですよね。キュンキュンさせられっぱなし!で、感想も長い(汗)
今後、どっちがどんな直球を投げるのか、楽しみすぎます♪
今巻は、最後に修子と田中先生の出会いを収録♪
中3の時にハブられて以来、周囲に対して無気力な修子。
初めは田中先生の事もたかだか二十代の新米教師とバカにしていたんですが、そんな修子に正面から向き合う姿にちょっと心動かされちゃうんです。
進路面談中、じーっとホクロを見つめる修子に、田中先生が特別なものを見せてくれるんですが、

勘違いを与える行動を取る、無邪気な新米教師。(本当は、二重の溝のホクロをみせたかっただけ)
修子は、計算か…?と疑うんですが、これ見せたの村尾が初めてだと言われて、恋落ち確定。そして、進路も確定。

このままだと、修子は双葉の義姉になるのか。。。
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確かに、8話扉絵の双葉の乳はデカめです
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アオハライド 2 咲坂伊緒 (マーガレットコミックス)高校2年になり、同じクラスになった双葉と洸。確実に洸との距離を縮めるだろう双葉の爆進に期待の2巻です!
1巻では友達関係で火傷し(1巻の感想は
こちら)、クラス替えをきっかけに、今度こそ!と意気込む双葉。槙田さんがハブられない空気を作ろうと、積極的に話しかけます。
なんですが、不器用な双葉が急に上手く立ち回れるはずもなく、双葉も含め、1年の時に作られたイメージに引きずられ、

槙田さんも村尾さんも、もちろん双葉もそれぞれ孤立w
しょぼーんと帰る途中、偶然洸に会う双葉。既に新しいクラスの友達と携帯で話す洸を見て、自分のダメさに益々しょげて、やる気満々だった気持ちは風前の灯火。。。
そんな双葉に洸が言うんです。
『だってまだ何も始まってねんだし おまえの好きにすればいーじゃん』この言葉が、双葉を動かします。
翌日、クラスの委員を決める場で、双葉は学級委員に立候補。私は始めたい!という意思表示です。
男子の委員は、誰も手を挙げず、時間が過ぎていくのを見かねた洸が立候補。
そして、イベント委員はこの3人。
ブリッコにつき、前のクラスではもれなくハブられてしまった槙田悠里。(ただし、本人は信念を持ってブリッコしているため変わるつもりはない。)

群れを嫌う一匹狼・村尾修子。洸の兄である田中先生に片想い中。(まだ誰も知らない。)GWの泊りがけの研修に田中先生が来ると聞いて立候補。

無駄に熱血で情に厚そうな小湊亜耶。実はフランス人のクォーター。村尾さんが好き。(全生徒及び教職員が知っている。多分。)もちろん、村尾さん目当てで立候補。

学級委員とイベント委員の結束を強めるための、リーダース研修が2巻の目玉!泊りがけの研修なんて、何か起きないわけがない!!
研修当日、張り切って洸の家に迎えに行く双葉。ところが、結局二人して遅刻になってしまい、早速の反省文行き。
さらに、一応研修なのでそれらしき活動もするんですが、予想通りまとまりのない面々。

結局、課題の発表は洸がその場で取り繕って乗り切ります。
夜、反省文を書きながら机に突っ伏して落ち込む双葉。
『なんか洸ってすごいよね なんでもサラっとやってのけちゃってさ』
『私も洸みたいになりたい。なんで私には出来ないの。くやしい』同じように机に突っ伏して、余裕って言うよりテキトーなんだ、と答える洸。
『けど おまえがそうやって落ち込むって事は 自分をどうにかしたいって思ってる証拠じゃん』
『だからさぁ』
洸が振り向いて、机の上で目が合う二人。なにこの突然のキュンポイントは!こういうの待ってました!!w
またクルリと反対を向く洸を見ながら、双葉が思うんです。
見覚えのあるえり足で知らない人みたいな事言うんだな。なんか今 泣きたい気持ち(「見覚えのあるえり足」のくだりは、
こちらに書いてあります!)この、知ってるのに知らない状態はなんか切なくなって、知りたい欲求に拍車をかけますよねー。
そして、洸の髪に触れ、洸の頭に自分の頭をくっつける双葉。
会えなかった三年の間 洸に起きた全部の事 洸はどんな風に受けとめてきたの?ハタから見たら、ラブラブすぎる二人。双葉は、洸を知りたくてたまらない状態に突入。
双葉の行動に若干の驚きを感じつつ、自分の髪に置かれた手を取って、洸が振り返ります。
『俺のこと好きなの?』
はいッッ♡♡♡と代わりに答えたいほどのシチュエーション!ですが。まだ、双葉は自分の気持ちがよく分かっていない状態。はーがーゆーいー!!
このあと、オリエンテーリングで迷子になったり、双葉がケガするアクシデントを乗り越えて、段々心の距離を縮めていく5人。
研修で、色んな洸を見た双葉は。
あの頃の洸じゃなく 声も背も変わった 16歳の洸を知ってしまった
もう、恋落ち5秒前の状態。
そこに1通のメールが届きます。差出人は悠里。研修の感想と、最後に「私ね 馬渕くんの事 好きになっちゃった!」の言葉。。。
友情と恋、どっちをとる!?という定番ながら究極の選択を迫られかけて2巻終了。
高2なんて、ただ息しているだけでも恋の病に冒される年齢。出会う範囲も限られているとくれば、友達と好きな人がかぶって、恋と友情の間で揺れる経験も珍しくないですよね~。くぅ、若いぜ!
年齢と共にこのテの選択は減って生き易くなるのですが、減ってくる年齢になると、たまにはこんな選択させてくれ!と思ってしまう、人間とは勝手な生き物です。
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洸の生肌に触った双葉の感想がリアル
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アオハライド 1 咲坂伊緒 (マーガレットコミックス)高1の双葉には中学時代から忘れられない初恋の人、「田中くん」がいる。中学のとき女子に、はぶられた経験から自分を偽って日々過ごしている。「田中くん」を思わせる男子に出会うが、彼はーー。熱く青く一生懸命にぶつかりあう高校生活グラフィティ!ストロボエッジの咲坂先生の新連載、アオハライドの1巻です!青春の王道をゆく良作☆ストロボエッジに比べて、登場人物全員がちょっとナナメなところがいいんです。
既4巻なので感想どんどんアップします!まずは1巻。充実の初巻により、長文です!
主人公は男嫌いの吉岡双葉・高1。
そんな双葉が、中学1年の時に一度だけ恋をします。その相手が田中くん。きっかけはドロケーです。なんてノスタルジック!
同じ所に隠れた双葉と田中くん。田中くんのくるんとしたえり足や、シャンプーと汗の混ざった男のコの匂いに気づいたりして、双葉はちょっとドキッとする… 若さに鼻血が出そうですね。
そのあと、ケーサツに捕まった田中くんを助けようとして、双葉が彼に全力疾走。その姿が田中くんの印象に強く残ります。
それ以来、
目が合うと 必ず 一度そらして また合わせる
なんだこれっ!胸キュンが止まらないよ!!
ある日、夕立に降られて双葉が神社の軒下で雨やどりしていると、そこには先客が。
『急に降ってきたよね』
この時に双葉が夏祭りのポスターを見つけて、
『田中くんお祭りいく!?』と誘います。翌日、田中くんは
『7時 三角公園の時計のとこ』と双葉に言うんです。
約束通りの場所で待つ双葉。でも、そこに田中くんは来なくて… 新学期になって、転校したことを知ります。
田中くんを好きだったことを自覚して、神社の軒下で雨やどりしながら泣く双葉が切ない。。。
この中学時代の出来事が、大事!この先の萌えポイントになりますw
高校生になった双葉。
中学時代、かわいくて男子にモテたことで、女子からハブにされたつらい過去を繰り返さないために、双葉はガサツな女を演出、大雑把で大食いキャラを熱演中(半分は地っぽいけど)。
ある日、双葉は田中くんに似た男子と廊下でぶつかります。声も背も全然違うのに、なんだか胸騒ぎがして後を追うと、その人は「マブチ」と友達に呼ばれていて… 人違いだと思う双葉。
帰り道、双葉は偶然マブチくんを見つけて、帰り道が同じだと知るんです。またまた、田中くん疑惑を持つ双葉。
彼は双葉をチラリと見たあと、神社に入っていきます。昔、双葉と田中くんが雨やどりしたあの神社。そこで、
『急に降ってきたよね』
あの日と同じ言葉に、半信半疑の双葉の予感が確信に変わる。やっぱり馬渕は田中くんだった!
田中くんは両親の離婚で馬渕くんになっていたんです。
二人は当時のお互いの気持ちを告白。両思いだったと改めて知るんですが、そのいい雰囲気を壊すように、馬渕くんが言うんです。
『もう戻れないけどね。あの頃とは違うからな 俺もおまえも。それくらい昔の話って事だ』
なんだか雰囲気の変わった田中くんにショックを受けつつも、どこかさみし気な彼が気になる双葉。
そのあとも、馬渕くんは助けてくれたり冷たくつき離したり。そして、キツイけど図星な発言をするんです。
独りになりたくないばっかりに、上っ面の友情を大切にしている双葉に。
『あんなのただの友達ごっこじゃん』
冷たい言葉に、昔の田中くんはもういないんだ(涙)とスネる双葉。
もう一人、双葉に影響を与える人が。
双葉とは正反対にバリバリのぶりっ子街道を突っ走る、同じクラスの槙田悠里。彼女は、疎まれて孤立状態なんです。でも。
『みんなが私をウザいと思う気持ちは否定するつもりはないけど
その代わり私も自分が好きな私でいたいんだ』
双葉は、ふわふわしているのに芯のある悠里に感心しつつも、自分はもう独りになりたくないと思う。でも、モヤモヤが消えない。
そんな時、悠里をネタに嫉妬とひがみむき出しの会話をする友達についに。
『だったらブチブチ言ってないで自分らもブリッコすりゃいーじゃん』双葉の本音が炸裂。
『相手の事悪く言えば 自分が高みに立ってる気分になるのかもしれないけど それ全然違うから!!』
言ったあと、しまった~~~!!と焦る双葉がウケますw
基本的に、モテる人やかわいいコ・かっこいいコに対する陰口の原因は、99.9%嫉妬やひがみですからね~
翌日、校舎の陰で独りランチをしながら落ち込む双葉を見つける馬渕くん。双葉は田中くんがあんな事言うから…と八つ当たりするんですが。
『ちがう 自分のせい。目的ばっかりにとらわれて大事な事見てなかった』と気がついて、間違いだらけでみっともない…と泣き出すんです。
泣いてる姿が人に見られないように、と、双葉の頭を抱く馬渕くん。
『その目的しか見えなくなるくらい 必死だったんだよな』
やっさしー。そして、この時双葉が気づくんです。
…あ 香水の匂いにまざって なつかしい匂い中学の時のドロケーで気づいた、田中くんの匂い。エロいw 爽やかなのにエロい!
この時に、田中って呼ぶなと言われた双葉は「洸(こう)」と呼び捨てにするようになります。
ケンカした友達と仲直りを試みるも、結局、タイプが違った友達と元通りなれるはずもなく、割り切ることに決めた双葉。
双葉は、洸に会いたくて、何かを共有できたような感覚をもう一度感じたくて、距離を詰めようとします。家の事や今の暮らしの事を聞く双葉に、おまえ関係ないないじゃんと自分から締め出そうとする洸。
そんな姿を見て、洸に訴える双葉。
『と…突然いなくなってまた突然現れて 私だってたくさん聞きたいことあるんだよ!』中学の時の不意に終わった二人の関係や自分の気持ち、それから、変わってしまった洸の事。双葉の感情が、現在について来ていないんですよね。
そんな双葉を見て謝る洸。そして、
『…夏祭り… あの日三角公園で俺の事待ってた?』
と聞きます。
『待ってたよ』
本当は行くつもりだったのに、ウチの中がゴタゴタして色々あって、あの日行けなくてごめん、と言う洸。
中学の時に宙ぶらりんで終わってしまった気持ちが、ようやく着地した感じ。よかったー(泣)
双葉は高校二年生に。
クラスには、一匹狼・村尾さん、芯のあるブリッコ・槙田さん、村尾さんを好きな暑苦しい男、そして、特進から一般クラス落ちした洸。
洸と同じクラスに嬉しびっくり!で1巻終了。
感想長いな…すみません。。1巻濃かったなー。時間は中学から高校へ。双葉と洸も、双葉と友達の関係も、転換点が盛り込まれていましたね。
洸の壁と戦う双葉も、村尾さんや槙田さんとの絡みも楽しみな2巻!近々感想アップします♪
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あ、田中先生と馬渕くんは兄弟です
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7月ももうじき終わっちゃいますね!もう8月なんて早すぎます!!
社会人になってから、夏が過ぎるのが早くて切ない…。海もプールも花火も旅行も幻のよう…。
そんな切なさをやり過ごすために、来月購入予定のマンガをピックアップしてみましたw
08/03 ONE PIECE 67巻 尾田栄一郎
08/09 進撃の巨人 8巻 諫山創
08/17 キングダム 27巻 原泰久
08/23 鬼灯の冷徹 6巻 江口夏実
08/24 アオハライド 5巻 咲坂伊緒
08/24 オオカミ少女と黒王子 4巻 八田鮎子
08/24 きょうは会社休みます。 2巻 藤村真理これは絶対!と思っている新刊はこんな感じでした。
進撃の巨人出ますね~♪
ところで今日、地下鉄車内でカバンから買ったばかりっぽいマンガをおもむろに取り出し、超真剣に読んでいるOLさんを見ました。真昼間の東京メトロ・半蔵◯駅で。ものすごくサラリーマンの多い路線なので、文庫や新聞は多いけど、マンガはかなり珍しい。なんだかちょっと嬉しかったぞ。
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オオカミ少女と黒王子 3 八田鮎子 (マーガレットコミックス)エリカがオオカミ少女をついに卒業!?な3巻です。もーエリカがかわいくてかわいくて!!若干親バカな気持ちです。
では、相変わらず報われないだろうエリカの頑張りを見ていきましょう。
エリカは恭也に振り回されていたせいで(?)休み明けテストで赤点⇒追試コースになってしまいうんですが、恭也の家で特訓!というドッキリな展開に。
自宅で
二人きりで勉強というシチュエーションに、ドキドキ。期待と緊張で勉強どころじゃないエリカに、恭也からきっつーい一言。
『悪ィけど 俺はおまえのこと女として見てないんでな。手 だす気なんて全く起こらん!』
しょぼーんとするエリカに追い打ちをかけるように、現状(=進級危うし)把握もできないバカは本気で呆れると言い放ちます。
まあ、確かにそうだ…。
このあと大雪で停電&断水してしまうんですが、トイレのために外出したエリカがなかなか帰ってこなくて、恭也が寒い中探しまわるラブな展開もあったり。素直じゃないのぉ、とほくそ笑みたくなりますw
ところが、エリカの根性で徐々に縮まりつつあった二人の距離が一気に開いてしまう出来事が起こるんです。
『ぼっ ぼくぢゃダメデスカ!?』
同級生の日下部がエリカに告白!
彼はゲゲゲの鬼太郎のような髪型をした気弱で目立たない子(でも隠れイケメン)。
エリカが、彼が困っている時に助けてあげたり優しい言葉をかけたりしているうちに、エリカを好きになっちゃうんです。で、二人がモメるきっかけを色々作ってしまった。
さらに日下部は、一途で真面目ゆえに暴走し、黒王子・恭也を苛立たせます。
なんか容易に想像できますよね。恭也のエリカの扱いを見た彼が「あなたは篠原さんを好きなんですか?」「好きならなんであんなことするんですか?」「僕は彼女が好きです!」とか恭也に詰め寄っちゃう姿が………
まったくその通り。予感的中。日下部が恭也を廊下で呼び止めて、恋人なのにどうしてヒドイことして傷つけるのか?と迫ります。さらに、
『僕っ 篠原さんが好きです。昨日告白しました』と。
当然キレる恭也。
『あんな女 最初からただのヒマつぶしだ』
さいてー。サイテー。そして、これをエリカが聞いちゃうわけですよ。もう、ド定番の展開。
そしてその日の放課後、エリカは恭也に告げます。
『あたし オオカミ少女やめる』
友達へのウソから始まった恭也との関係を、清算することを決めます。
その日以来、エリカと日下部はお友達から…の関係を始め、一方の恭也はピリピリ不機嫌そう。というところで3巻終了。
恭也はS男というよりただの性悪じゃないか?と常々感じているのですが、S男かただの性悪かって、結局、される側がどう思うかなんですよねー。
エリカが恭也を好きな以上、S男という人気ワードをヤツにくれてやらなきゃいけない。(ちッ)
恭也が動く予感がして、4巻が楽しみです♪
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結局、恭也宅での泊まりはどうなったんだろ…
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暁のヨナ 9 草凪みずほ (花とゆめCOMICS)シンアが!シンアがぁぁぁッッ!!と叫ばずにいられない、暁のヨナ9巻です。ついに、シンアの力が解き放たれます!!
そういえば、シンアを視力が良くて剣の腕が立つ人、くらいにしか思ってなかったな…
まずは、イクスのもとへ戻ったヨナ達の近況から。
ユンがいつも食べ物や薬を届ける、火の部族・加淡村。久しぶりに差し入れを持って行ったユンやヨナ達が見たのは、納税を迫る役人と、納められず頭を下げる村の人々の姿。
役人はユン達の差し入れを取り上げた上、足りない分は子供を売り払う、といいます。それを見た、ヨナ達の堪忍袋の緒がブチッ!
役人達をボコボコにしたあと、
『今度この村に何かあったら 私ら… 暗黒龍 とゆかいな腹へり達 …………がただじゃおかないよっ』
と宣言するヨナ。勢いで盗賊団を結成しちゃいます。
ヨナは、腹へり賊が縄張りを広げることで、貧しい村を守れるんじゃないかと思い立ち、腹へり賊の縄張り拡大が始まります。
賊となって村を廻る途中、ある村で二人きりになるヨナとシンア。そこで事件が!
村に本物の盗賊団が現れ、村人やヨナを襲うんです。シンアは、ヨナを助け出そうとしますが、賊の剣に刺されて瀕死に…。倒れたシンアを見たヨナは、シンアの名前を叫びます。
その声に反応するように、シンアの龍の眼が覚醒。

覚醒したシンアの力は、すごい。白龍より、緑龍より、鬼気迫る力。
見つめられると、体が動かなくなって、盗賊は
まるで巨大な怪物に捕食されるような感覚に身動きひとつできない。
長い間閉じ込めていた眼を開放したシンアは「見える」ことに陶酔します。
見える 見える 鮮やかに ああ なんてたのしい 見えるって なんてきもちいいんだ 初めて力を開放した14年前の記憶が蘇り、力はどんどん覚醒して、全てを見通す眼は相手の心臓まで見透かします。
よく見せろ 小さき人間達 十四年ぶりに開放された龍の眼に
力を使う快楽の深みにはまっていくシンア。自分でも制御できない様を見て、ヨナはそれを止めようとします。
『私の眼を見なさい 私だけを まっすぐに』シンアの眼をまっすぐに見つめるヨナ。ヨナですら、美しい眼に
ああ 本当に飲み込まれそう 私は 今 青い龍の餌になろうとしているのかもしれないと思うほどの力。でもヨナは、同時にやっとシンアと向き合ったような感覚を覚えて涙を流します。
喰われる覚悟でシンアの暴走を止めようとする気持ちが届いたのか、シンアが狂気から返ってくる。

意識が戻った途端、倒れこむシンア。彼の力は、狙った人間の体・心臓をも麻痺させますが、使えばそれが本人返ってくる「呪い返し」なんです。
自らの力のために長い間自分を閉ざしてきたシンアと、彼を連れ出し共に生きることを決めたヨナ。ヨナがシンアに語りかける言葉、二人の静かな決意に泣けます。
呪い返しということは、相手の心臓を麻痺させたら、シンアも死ぬ…?キジャやジェハの力とはちょっと異質ですね。
とっても感動的なシーンに水を差すようですが、久しぶりにお目見えしたあっさり系のシンアのイケメンっぷりにも満足でしたw
さて、力が覚醒したシンアも野性的(というより怪物だけど)で素敵でしたが、ハクさんにも少しばかり見せ場が。
シンアの看病のために、ヨナは外で寝ることになるんですが。
『大丈夫 私ハクと寝るから』ハクに赤飯炊きたいくらいのセリフ!
その夜、そっとハクの剣に手を伸ばすヨナ。。。そう。ヨナはハクに剣を教わりたくてチャンスを狙っていただけだった… ギルティーすぎるよ!!(泣)
結局、ハクはヨナの懇願に負けるんですが、ヨナが剣を教えてと頭を下げる姿を見て
『主が従者に頭を下げるなど あってはならない』って言うんですよ。そうだった。二人は主従関係。なにかグッとくるものがありますよね。お嬢様と執事とは違って、個人的にはベルばらのオスカルとアンドレ的な萌えなんですけど。(古い?)
ところで、この人。

ヨナを殺してしまった罪の意識で廃人状態の火の部族長の次男、カン・テジュン。
テジュンはとにかくダメ。全然ダメ。笑っちゃうほどダメ。ヨナを想って毎日はらはら泣くばかり。このテジュンと、腹へり賊活動中のヨナ一行が接触しそう♪なところで9巻終了!
次巻は「テジュンの大冒険」ww ダメテジュンの復活劇を楽しみにしたいと思います。
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実は一番お似合いなヨナとユン。
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花にけだもの 2 杉山美和子 (フラワーコミックス)ステレオタイプの遊び人豹くんの言動と、中学生日記を思わせるキューちゃんの乙女すぎる挙動に、1巻で完全に置いてきぼりをくらい、すでにただただ成り行きを見守るだけの傍観者になってしまった、花にけだもの2巻です!
私は豹くんに恋をした
あっさり豹に恋落ちしたキューちゃん。もう両想いなので、このままハッピーエンドまっしぐらなんですが。…そう簡単にはいかないようです。
1巻の遊園地デートで、竜生がキューちゃんに紹介したかった相手・千隼と、キューちゃんと豹の三角関係が勃発!?
この千隼がまたかっこいいんだ。ぶっちゃけ、豹どころじゃないんですよ。顔がいいだけじゃなくて、ちゃんと中身もあるw
文化祭の準備中、作業を手伝ってもらおうとしたキューちゃんが同じクラスの女子に突き飛ばされるシーンがあるんですが、倒れた先には。

黒髪が千隼、真ん中が豹。この二人に助けられたら、後で結局タコ殴りにされそうですね~(それでも構わない)
この学校には「好きな人とスクールリングを交換すると永遠のカップルになれる」というジンクスがあって、その交換式が文化祭のメインイベント。豹は既に女子200人中・199個のリングを集めているんですが、このリングにまつわる豹の回想シーン&語りがすごい!
オレは全部を持っているけれど何ひとつ持っていない 愛し方も愛され方もわからなかった にはじまり、集めたリングを見つめて
リングはただ冷たく リングのままだった。リングの山 永遠の愛の山。愛し方も愛され方も分からなくてもいいと思ってた 君に出会うまではザ・ポエム。倒置法でくくった最後なんて見事です。この劇画調の演出についていけるかは、このマンガの大切なポイントです。
文化祭当日、女の子全員に指輪を返す豹。
そして、
『オレが欲しいのは 指輪を交換したいのは キューちゃんだけだよ
オレと一緒にリング交換式出よう』その言葉に
今「好き」が重なった と涙目でぽーっと豹を見つめるキューちゃん。
だめだ。残念だけど、ついていけてない!!w
このコマにキュンとできる程のドラマチックな展開はなかったんじゃ?むしろ、結構平坦な道だったのでは?二人が出会ってまだ1巻+3分の2くらいだよ。
交換式を前に
『イベントには行かないほうがいい』とキューちゃんに助言する千隼。豹には恋愛感情というものがないから、と。キューちゃんは豹の信じると言い、何があっても泣かないと千隼と約束します。
ところが、その交換式に結局豹は来ないんです。(家族のために病院にいた)
式で晒し者状態のキューちゃんを助けてくれたのは、他ならぬ千隼。交換する相手はオレだとかばってくれます。涙をこらえるキューちゃんに。
『悪くない お前は悪くない だからもう泣いていい』
今、千隼株急騰してるんじゃないですか!?これ、絶対千隼ファンのが多いと思うんですが、どうですか?
千隼が男を上げたところで2巻終了。
豹とキューちゃんコンビを見ていると、ディズニーランドでイッツアスモールワールドに乗って、平和で可愛らしい創られたおとぎ話の世界を、ぼけーーっと眺めているような現実感のなさが否めませんが、千隼の今後とカンナちゃん×竜生の行く末にはちょっと興味がわいてきました。カンナちゃんの過去もね。
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小柄×色白×巨乳=最強 説は本当
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YES! 1 槇村さとる (マーガレットコミックス)入江みどり(29)は在京民放キー局の女子アナウンサーとして自信にあふれた毎日を送っていた。しかし、大好きだった伯父の死、そして看板番組からの降板という出来事を境に、仕事、プライベート、生き方に迷い始め…。働く女子の描写には定評のある槇村さとる作品、YES!の1巻です。
主人公は、努力家で仕事では抜け目ない一方、プライベートではつまらない女と言われてしまう、女子アナ・入江みどり(29)。
女子アナの悩みに「わかる~ 共感する~」と安易に言おうものなら、パンピーが調子乗ってんじゃねーよ!と殴られそうですが、女子アナとはいえアラサー女子。それらしいお悩みを抱えているだろう心中お察しいたします!
みどりは、プロ野球選手をつかまえた後輩を微妙な心持ちで見つつも、
仕事を手放すなんて ありえないっ
と思ってしまう仕事優先タイプ。
女子アナのキャリアパスに「プロ野球選手の嫁(ゆくゆくはメジャーリーグ)」は欠かせませんが、そこを真っ向否定の姿勢にはガッツを感じます。
そんな中、大好きだった伯父さんが急に亡くなり、大ショック。そこに追い打ちをかけるように帯ニュースから外され、ダブルショック。人生の厳しさを前に、心と頭が迷走を始めます。悪いことって続くもんね…
伯父の死後、伯母が長旅に出ることになったのをきっかけに、みどりは亡き伯父の家で同名の女の子・みどり(別名クロちゃん)と暮らすことに。

こちらのみどり=クロちゃんは全然違うタイプ。ラテンなノリの明るくハッキリした性格。
クロちゃんは、父親が亡くなり母親だけなんですが、その母親には別の家庭アリ。ここに来た理由を、
『私は結婚したくて東京に来たの。淋しいのは もうたくさんだ』とみどりに告げます。
明快な理由だ!確かに東京は人間は多いし、都市部の方が晩婚化も進んでるから独身男性の絶対数は全国一かもしれない。(ただし、独身女性の数も)
バイト先の居酒屋でも、みんなを前に宣言。
『強くて優しくて私だけを愛してくれる 犬みたいな目の男と結婚する!遊んでるヒマなんかないよ!』
それを見て、みどりに気があったはずの男性がクロちゃん派になり「オレ立候補しちゃおうかな」ってつぶやくんです。変わり身はやっ!w
このクロちゃん発言は、そんなにいいですかね?うーん。最後の「遊んでるヒマなんかない」=相手に全力投球感 、が男性陣に刺さったのか??
そんな私の違和感を無視するように、クロちゃんは沢山の人とデートを重ねて、旦那探しに余念がありません。
みどりは、そんな風にハッキリ言い切って行動するクロちゃんに影響を受けていくんですが…
結局、真っ直ぐで素朴そうに見えるクロちゃんの方が良くも悪くもしたたかな面があって、打算的に見えるみどりの方が不器用である意味純粋なんだろうな… という予想。
みどりは、仕事に焦りを感じながら、プライベートが充実しているわけでもない。仕事優先で彼氏とは一年も持たず、焦って参加した婚活パーティーでは、綺麗なだけでつまらない人と言われ、ズタボロ。
クロちゃんに「女子アナの鎧を脱げばモテるよ」と言われちゃうんですが、確かにそうだろうけど、そりゃムリだよな~ 仕事へのリスクも大きいし。
むしろ、美貌と職業イメージを活用して、黙して多くを語らず意味深に微笑んでいれば、勝手な妄想を膨らませた男性陣が目をハートにして寄ってきそうです。そこに良縁があるかは微妙ですが。
モテって一体何…??と迷宮入りしたみどりは、居酒屋で常連のIT社長達と飲みながら言うんです。
クロちゃんの母親が男性にだらしないから、そういうモテ遺伝子をクロちゃんも持ってるのかな、って。
この何気ない一言がクロちゃんの逆鱗に触れて、
『スキもキライもハッキリさせない YESもNOも言わないで悪いウワサ流すだけ!ひきょう者』
確かに。言ってはいけないこと言っちゃいましたね。悪気のなさが余計腹立つだろうなぁ。
テーマは「結婚」「キャリア」などなどアラサーの鉄板なんですが、共感値が低かったのは、みどりの職業とクロちゃんのキャラのせい?
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趣味は?の回答が「美白」とはさすが。
LaLa (ララ) 2012年 08月号 [雑誌]ついに、コミックをすっ飛ばしてLaLaに手を出してしまいました!
ら、話がわかんないよッッ!!リリアスって一体どこ??謎の病ってなんのこと!??
未来にタイムスリップしたようです… よく分からないなりに、登場人物達の険しい表情から、緊迫した状況らしいことは分かりました。未来では、珍しくイザナ殿下が出づっぱり。
リリアス封鎖に奔走するイザナ殿下と白雪。移動のために馬に乗ることになるのですが、白雪は馬に乗れないと聞いたイザナ殿下は
『では 俺の前に乗りなさい』と。そして、驚く白雪に一言。
『不服か?』
なんだこの流し目!あー買って良かったw なんだかのっけから素敵なことが起きてますね。
馬上で白雪は話をきいてくれたお礼を言うんです。それに対して「俺の役目だ」と答えたイザナ殿下は、もし白雪がゼンに近しいものだと名乗れば門を開けてもらえたんじゃないか、と続けます。
『ゼン王子が築いてきた第二王子という称号は 誰かが使えたりするものではありません』
『私が名乗るのは そんな王子がいる王城の薬剤師という事ひとつです』はじめて間を置かずに答えた白雪。イザナ殿下は、白雪がどう答えるのか、はたまた答えないのか、試していた様子。ホントに気の抜けない人です。
城の兵の中にも感染者が出て状況は益々緊迫。
そんな中、ゼンがオビを連れてリリアスに現れます。
ゼンは来る途中、事態の悪化に備えて、リリアスへの人の流れを止めるため、西へ人を誘導するよう策を講じてきました。
それを受けて、イザナ殿下は
『では 西はお前達に任せる』とゼンに命じ、ゼンは再び西の関所に戻ります。
ただし、オビを白雪への置き土産に…
こんな状況でも、いつも通りのオビ。
『そんな見つめてると抱きつきますよ』
ゼンの熱い視線に応えます!
オビの白雪に向ける感情には特別なものがありますが、それにおそらく気づきながら、オビに信頼を向けるゼンに器のデカさを感じます。(気のせいですか?)
再会もつかの間、ゼンと白雪は自分の役割を果たすため、別々の場所へ向かうことになりましたが、二人の決意の表情がいいっ!
それを見つめるイザナ殿下は何を思うんでしょう。
ゼンの素直でやんちゃなところも良いですが、改めて、イザナ殿下の明晰な頭脳と判断力には惚れぼれしますね!何もかも見透かしているさまがたまらない!二枚目だしね。ゼンや白雪とそう年齢も変わらないだろうに、彼の纏うこのデキる感は一体!?
第一王子はアホなケースが多いけど(代表・ラジ)こんなよく出来た次期・王もいるんですね~
アレ?そういえば、クラリネスの現在の王は??出番少ない、というより存在がない…
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コミック派の連載誌購入は大冒険だと改めて悟る。
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LaLa (ララ) 2012年 08月号 [雑誌]ラストゲームの表紙&初巻頭カラーにつられて買ってしまったLaLa 8月号。これには2巻の続き(2巻感想は
こちら)のストーリーが掲載されています。
「世界を眩しく変えるのは、10年前からずっと君。」7.5調の見開きの巻頭カラーのコピーにほくそ笑みながらページをめくると、夏合宿の始まりです♪
柳王子は愛車でみんなをお迎え。

期待を上回るポル◯ェで登場。BMでもベンツでもなく!!!王子の異名に恥じません。
そんな王子の頭の中は九条との事故チューでいっぱい!中学生かッッ!助手席の九条を意識しまくりのドライブになるんですが、当の九条はいつも通り。(そもそも、事故チューの認識がない。)
そんな二人の様子を見ていた相馬が痛い指摘を。
『柳先輩って 男として見られてないんじゃないですか』残念ながら、そうなんでしょう。
ーーバカな…と、昭和の悪役の捨てゼリフをつぶやく柳には申し訳ないけど。
柳の別荘に着いて早々、九条の友人であり、柳の理解者である(?)藤本さんに彼氏がいることが判明。お相手は同じ天文部のメガネ男子・宮部くん。彼女と彼氏には、これからも良きアドバイザー兼陰のフィクサーとして活躍して欲しいものです。
藤本さんだけでなく相馬も、九条や柳に耳の痛すぎる発言をしてくれるので(嫌がらせの一環としてw)時々それがトリガーになります。
しかし、相馬の九条に対する心の声がひどいw
しっかし コレのどこがいーんだか まーあの柳尚人が全く相手にされてないのは笑えるけど 地味だし 大して可愛くもないし 性格はご覧の有様だし コレ呼ばわりに始まり、こんなに短いセリフの中に、柳への嫉妬&ひねくれた感情と九条に対する苛立ち(と隠れた愛情)が凝縮されている!
藤本さんもまだ気づききっていないんですが、何故か相馬だけが二人が実は両想いだって知ってるんですよね。
相変わらず、本人には自覚がなく、藤本さんが
『ズバリ彼氏とかほしくないのかな?』と探りを入れるも、
『いらないかな』
の一言であっさり終了。
…うぅ、柳が報われる未来は涙で霞んで見えません。
でもみこっちゃんなりに、柳の様子をよく見ていて、なんか変だなぁと思っているんです。
夜、星の観察のために外出する一同。柳は具合が悪いのかな?それとも自分が何かしちゃったのかな?と気にして
『柳 何か変じゃない?』と柳の手を取るみこっちゃん。
『ーーお前さあ どういうつもりでこーゆーことすんの』
柳は無意識に自分に触れてくるみこっちゃんの行動に、苛立ちと期待が入り混じって問いただすんですが、、、
…ごめんなさい。友達のつもりです(涙)きっと。
そこに、突然の大雨&雨宿り&迷子というお約束のシチュエーション=大チャンスが訪れます!そう、それを待ってた!w
次号、柳はチャンスをものにできるのか!!?(
ムリだろうな…)
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大雨&雨宿り&迷子なんて、ホントに起きたら不愉快以外のなんでもないと思う…
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花にけだもの 1 杉山美和子 (フラワーコミックス)それは 初めての恋でした。初めて「豹くん」と会ったとき、時間が止まって息がうまくできなくなりました。でも私に「一緒にいたい」と言ってくれた豹くんは何人もの女の子とキスできちゃうような人。この恋は私には難しすぎます・・・・ あまくて 痛くて 切なくて それでも、止められない ごめんなさい… 私は「けだもの」に恋をしました。これが私の初恋です(背表紙解説)花にけだもの… こんなタイトルと解説だと、この「豹くん」の「けだもの」具合に期待しますよね。私は大いにした。だって、けだものですよ?名前「豹」ですよ??女心を知り尽くした派手なホストか、はたまた冷静沈着・頭脳明晰で人の心を弄ぶ知性派の悪人か、いやいやもっとワイルドな… とか思うじゃないですか??
そして、そのけだものの餌食になる子羊はどんな子?♡と想像の翼が羽ばたきたいところ。
そんなワクワク感を私に抱かせる二人(主人公・久実と豹)の出会いは。

久実は転校生で、前日に学校の下見に来たところ、豹に出会います。
なるほど、豹はステレオタイプな遊び人・チャラ男の設定のようです。
『カワイイ泥棒さん』なんて余程自分に自信がないと言えないよなー。
このあと、久実は母の形見のクマのぬいぐるみを失くしてオロオロ。泣いていたら豹が見つけてくれて、なぜかあっさりキスにこぎつける二人。
おいおい。クマのぬいぐるみ抱きしめてる夢見る夢子なのに、展開早すぎでしょ!!
一応、久実は夢子らしくポワ~っと豹王子を夢見ているんですが…
学校で目にした王子は誰かれ構わずキスしまくり甘いセリフ吐きまくり。久実にも挨拶代わりのキスをして
『おはよ 今日の髪型もかわいいね』とか言っちゃいます。

女の子なら誰でも好き♡な豹に夢をブチ壊されたキューちゃんは、
『王子の皮かぶったけだもの!! 豹なんか大っ嫌い』
勝手に夢見て期待した挙句、実はただの遊び人にダマされていたことが判明し、マジギレ…
いやいや、ハタから見たらあなたもかなり問題ありましたよー、とは誰もつっこんでくれません。。
このあと。
モテすぎな王子が、いつもと違う、本当の自分を見てくれる(と勝手に思い込んだ)女の子に恋をする、お約束のパターンが猛烈に展開されます。
キューちゃんは、ホントの俺を好きになってくれる!と激しく思い込んだ豹は、キューちゃんに度重なる接触、アピール、告白。他の人と約束していた遊園地デートにも出没してキューちゃんをかっさらい、観覧車で勝負に出ます。
『キューちゃんはオレのことが嫌い?』
『ずるいことも言うし 悪いことも平気でするよ。だって キューちゃんが本気で欲しいから』ドストレートな告白を受け、キューちゃんはキューちゃんで、
もう抑えられないよ 豹君が 好き既にハッピーエンドです。おめでとう!!(大丈夫、大して抑えてなかったよ)
一応、キューちゃんの気持ちはまだ心の声なので豹には伝わっていないのですが…
どうしよう。この先どうなるの??って思えないw
主役のお二人の読者置き去りの爆走が印象的で「勝手にやってくれたまえ」と思ったのは私だけではないはず!!?
なんというか… 豹くんは名前負け。けだものっていうか、ただ顔が良いチャラいやつ。きみには深さが足りない。キューちゃんはビジュアルがムダにエロいけど、高校生にもなってクマのぬいぐるみを配り歩くお子ちゃまなメンタリティに読者は共感してくれるんだろうか?といらぬ点にドキドキしてしまいます。
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2巻も同時に買ってしまいました…
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銀の匙 Silver Spoon 1 荒川弘 (少年サンデーコミックス)「マンガ大賞2012」大賞受賞作の銀の匙です。キャッチコピーは「汗と涙と土にまみれた青春物語」なんだとか。実際には、汗より涙より土より、家畜の糞にまみれていることが多い、まさにグレートネイチャー感たっぷりの高校生活!
札幌の都会育ちの八軒勇吾(はちけんゆうご)が、目標もなく大蝦夷農業高校 酪農科学科に入学し、酪農の厳しさや厳しさや厳しさに触れて成長していくストーリー。
何がすごいって、酪農を始めとした農業のディテールがものすごくきっちり描かれていること!奇を衒ったストーリーではなくて、直球ど真ん中。
そこには、ひ弱な都会者の度肝を抜く世界が広がっています。
まず、八軒の学校は広大。

これは学校の農地です。全体では一周20km…。東京の学校の400mトラック(それすら贅沢)なんて、犬の庭にもなりません。
ここで八軒くんは、様々な衝撃体験を積んでいきます。「北の国から」のジュンさながらに。。ただし、グレートネイチャーへの驚きではなく、ザ・命への衝撃。
ある時は、先輩が目の前でニワトリを屠殺し、
『スモークチキン、できたら食わせてやるよ!』とニッコリ。八軒は血しぶきに呆然。
またある時は、ニワトリが肛門から産卵するのを目の当たりにして卵が食べられなくなり、
『この学校は精神攻撃が多すぎる。』とぐったり。
確かに、素人は生々しさに卒倒するのかもしれません。。自分も、シメたばかりのニワトリを見て、キャー新鮮で美味しそう♡と言える自信はない。
とにかく、八軒たちの相手は生き物。365日・24時間休みはないわけで。
『おまえらは家畜のドレイだ!!』
ハイヒールの女王様がムチを片手におっしゃったわけではありません。
「命」と向き合う厳しさを様々な形で毎日体感する八軒。
獣医に会った八軒が、獣医になるために必要なことは?と聞いた時の、獣医の回答。学力、学費、体力、
『あとは 私の持論だけど… 殺れるかどうか。』言葉だけだとまるで任侠映画。
でも、極道の世界は遠くても、八軒が見てる世界は私たちの生活・ライフラインなんだよなーと思うと、なおさら深い。
殺る・殺らないの世界では、家畜に感情移入してしまうと後々ダメージが大きいことを学んだ八軒ですが、中にはこんな出会いも。

子ブタってホンッとかわいいですよね!映画になるくらいですから!
この中の一匹、ちょっと小柄で負け組の子ブタに八軒は思い入れてしまい、その子に豚丼と名付けます。
(ただし、この豚丼は名前通り三ヶ月後に食肉行きが決まっています…)
豚丼が本当に豚丼になった時の八軒の葛藤が今から見えるようです…。
でっかいどーな感動や涙や笑いがあって、とっても骨太なストーリー。まずは、豚丼の最後を見届けねば!という気持ちになります。
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富士先生はアームストロング大佐系@ハガレン
オオカミ少女と黒王子 2 八田鮎子 (マーガレットコミックス)飼い犬がご主人様に恋しちゃいそうな、オオカミ少女と黒王子・2巻です。
主人公のエリカがめげなくて単純でまっすぐで、読むと元気出ます。頑張る女の子かわいいな!
恭也は相変わらず、憎たらしいのにかっこよくて、エリカを振り回し続けます。とりあえず、表紙のメガネ姿最高。
まずは、エリカの気持ちから。『佐田くんが好きなんでしょ?』と聞かれて、
『………………
……好き… だと思う…』

カラオケマイクでさんちゃんに思いを告白。
ボロクソ言ってた佐田を好きになるなんて超恥ずかしい!(確かにw)と照れるエリカに、さんちゃんは
『しょーがないじゃん 好きになる人なんて 自分で選べないよ』とありがたいお言葉を。恋愛の真理をさらりと用いるさんちゃん、かっこいいっス。
そして、イケドンのエリカは、数日後恭也に告白するんです。(はやっ)
それに対して恭也はイエスもノーもなく
『楽しみだな これから』と。
『俺の一挙一動をいちいち気にして 日々悶々と過ごせばいい 楽しそうだろ?』
大丈夫ですか?S男の本領発揮… というより、ただの性格悪いヤツに成り下がってますけど。
エリカは好きになって欲しくて、恭也の友人の健(たける)に相談して、好かれるための作戦を立てるのですが、恭也は全てお見通し。
『俺が いつエリカを好きになるかは 俺が決める』
だから、余計なことするなと、黙って見守っておけと、健に告げる恭也。恭也のあまりのかっこよさにキュンとなる健がアホでかわいいですw
エリカは恭也に転がされて、「大好き」と「もう嫌い」の間を行ったり来たり。
そして、クリスマスに首輪の代わりのネックレスをもらったエリカは、嬉しくて号泣。
『ぜったい…… 大事にするっ…』泣きじゃくるエリカを見る恭也の視線が心なしか優しいような?
という、ほんのり甘いシーンで2巻終了!
恭也はサジ加減を間違えると、S男じゃなくてただのひねくれ者になりそうですが、絶妙な線でまだS男と呼べる気がします。
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「本当は優しい彼」の表現に「犬との戯れ」が欠かせない不思議。
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きょうは会社休みます。 1 藤村真理 (マーガレットコミックス)主人公の花笑、33歳OL・恋愛初心者(もちろん処女)がかわいい大学生に、恋され恋して振り回されるという、現実度2%未満のなんとも羨ましいお話「きょうは会社休みます。」の1巻です。
一体どこで間違ったのかなぁ
彼氏なし・処女のまま33歳の誕生日を迎えた花笑。
誕生日なのに誰にも気づいてもらえず、同僚+会社のバイト君と入ったBARでは最後にひとりきりに。。
なんでこんな人生になっちゃったのかな、とじんわり泣くんです。
そこに、帰ったはずのバイト君・田之倉くんがBARに戻ってきて、二人で飲むことに。田之倉くんは誕生日と知ってお祝いしてくれるのですが、花笑はそのまま酔い潰れてしまいます。そして、気がついたら。

お約束のパターン。
脱・処女を目指していた花笑にとって超ラッキー(…だよね??!)なんですけど、そんな風に流せるくらいならこんなにこじらせてません。というわけで、花笑は。
『今日は会社休みます…』そして、「田之倉くんは惨めなひと回り上の女を慰めてくれた親切な人」と思って処理しようとするんですが、本人から電話がかかってきて顔を合わせることに。
記憶が曖昧だった花笑は、田之倉に昨夜いたしたのか確認するんですけど、
『しました』というキッパリハッキリした回答と
『オレたち付き合うんだよね。ゆうべそういうことになったんだけど』と。
なにこの鴨がネギしょってきた的なラッキー過ぎる展開は!!!もうね、読んでらんないっスよ、こんな蜃気楼レベルの恋愛バナシ。もはや鼻ほじりながら読みたいテンションですw
よく見たら田之倉くんの背中に羽根が生えていて、実は彼、大天使ミカエル様でした!可哀想な私を救いに来てくれたのね!ってファンタジーに横滑りな展開の方が現実的なくらい。
花笑はなんにも覚えていなくて、少し考えさせてと言ってしまうのですが、田之倉は、
『何考えてるか知りませんけど 多分青石さんオレのこと好きですよ』
ウジウジするひと回り上の女に対して、この言い切り。恋愛経験値では、彼のがひと回り上なんでしょう。でも、こんな大学生見たことないよ!
この後は、糖尿病になりそうな甘いラブラブっぷりを見せつけてくれます。会社でキスして
…ファ ファーストキス………
あぁ…もう どこまでもハマってしまいそうで怖いんですけど… って、、絶対ハマっちゃうだろうなぁ。なんだか微笑ましいぞ。でも、見てるこちらはまだヒヤヒヤします。田之倉、裏あるんじゃないか!?って。
田之倉の裏が明らかになる前に(←決めつけ)、同じビルに勤める、俺って恋愛心理お見通しなんだよ男、が出現。
『オレ 人の心が読めるんだ』
インチキ占い師でも言わないようなセリフですね。
落としたハンカチを拾ったご縁という、平安時代から使われていそうな古典的な手法により知り合う二人。
どうやら、花笑がイメチェンする前を見ていた彼は、変わり様に
『その変化は男ができたから?』とか聞いてくるんですね。
これから花笑と田之倉の関係をかき乱してくれそうな気配がムンムン。
『あ ねぇねぇ 頑張り過ぎて重い女にならないようにねー』彼は花笑に、正しく余計なお世話を焼いてくれます。
こんな人、いますか??見ず知らずの女性を職場に連れ込んでお菓子を振る舞い、俺様自慢のついでにタメ語でダメ出し… 少なくとも、自分の勤め先のビルにはいませんw しかも「ボルドー出張帰りでお土産のカヌレあるけど」って、川島なおみですか?それとも石田純一??
この人は、痛いキャラとして描かれているの?それともかっこいい設定なの??そもそも、このマンガのターゲットは実はバブル世代なの???
ボルドーとカヌレに思わず取り乱しましたが、先に進めます。
クリスマスイブを一緒に過ごした花笑と田之倉は、ちょっとしたすれ違いがあったり、なかったり。なんだか高校生カップルみたいな初々しさでイブの夜を迎え、1巻は終了!
田之倉しかり、ボルドー男しかり、モテるキャラに挟まれたさえないOL花笑は、女版モテキ状態。
このままストーリーはどこへ行くのだろう。そして、自分も十分大人なのに、大人女子向けマンガを読んだ時の、このちょっとした違和感はなんだろうw
とりあえず、ボルドー男の次の出張先とお土産には注目しています。
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ボルドーは全コマでドヤ顔。
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はじまりのにいな 2 水森暦 (花とゆめCOMICS)めでたく篤朗と付き合うことになったのに、新菜は北海道に引っ越すことになり… 遠距離恋愛スタートの、はじまりのにいな2巻です。
新菜は引っ越した先の北海道で、前世の家族に出会うんですが、、、激泣きしました!!間違っても人前で読まないように、とだけ始めにお伝えします。
新しい街、新しい学校、新しい友達。札幌での新生活にも慣れ始めた頃、新菜のクラスに新しい現国の先生が着任します。
『このクラスの現国と副担任を担当します。天宮千晴です』
こちらのメガネの似合う先生、新菜の前世・千歳の弟と同じ名前なんです。恐る恐る、先生のプロフィールを確認すると、生まれも、年齢も、家族構成も、全部ぴったり!
思わず
『ー先生 ご両親にご挨拶に行きたいのですが。』と勢いで発言し、同級生からプロポーズかっ!とつっこまれてしまうくらい、実はずっと家族の事が気になっていた新菜。
ある日、新菜は千晴の母(前世の母親)が足を骨折したと聞き、いてもたってもいられず、なんでもいいから手伝わせて欲しいと千晴に頼みこみます。
それは断られてしまうのですが、同級生の粋な図らいにより、現国の補講を千晴の家で行うことに。
新菜は、かつての家族との再会の前に、決め事をします。
何があっても絶対に泣かない。見慣れない家に上がった新菜たちを出迎えてくれたのは、お母さん。骨折したお母さんは膝あてをしていて、それは千歳のバレー部の時のものでした。
白髪ちょっと増えたね しわもちょっとね
ーーでも 昔と変わらずおしゃべりで 昔と変わらず笑ってる少し老いた姿を見て、膝のサポーターを見て、でも変わらない笑顔を見て、新菜は泣きそうになるんです。
こちらはつられて、既に泣いてますw
補講の合間に台所で新菜たちがカレーを作るんですが、その時にお母さんが貸してくれたエプロンに、新菜は見覚えがあってーー そのエプロンは、千歳と千晴がお母さんの誕生日にプレゼントした手作りのものでした。
エプロンを作っている途中で、千晴がポケットを破いてしまい、千歳はそれを直すと約束したまま帰らぬ人となってしまった。
その穴のあいたエプロンが仕上げられ、お母さんの手に渡るまでの、千晴の過去が切ないんです…!!
いないことにくり返し気づく その日々が辛かった。千歳の死後、日常のふとした瞬間に千歳がいないことを実感する毎日は、次第に家族の心を削って行き、お母さんを休ませるために北海道に引っ越すことになります。
そんな母親や、無理をしている父親を見て、千晴は自分の辛さや寂しさは一切口にせず、北海道での新しい暮らしを受け入れようと努力します。
しかし、いつまでも変わらない家の状態に千晴も疲れてしまうんです。気を許せるのは野良犬にだけ… という痛々しい状態に(涙)
少年と犬といえば、名犬ラッシーやフランダースの犬が思い浮かびます。なぜか、少女ではなく、猫ではなく、少年×犬。幼い少年が心を許せるのはワンコだけなんでしょうか。
千晴は千歳のことを忘れたいと思うのですが、それができなくて、泣いて、でもそこから立ち直って、千歳と作ったエプロンを仕上げることにするんです。そして、
『お母さん。これ 遅くなったけど誕生日プレゼント。
僕と お姉ちゃんから』
めちゃ泣いた……。なんていい子!!
家族に会ってしまって、新菜は悩むんです。どうして前世の記憶があるのか、そのことにどんな意味があるのか、自分に何ができるのか…。
悩んだ新菜は篤朗に相談します。そして、篤朗の存在を借りて、彼から聞いたことにして千歳の言葉を伝えることにするんです。
『ーー私は彼女に会ったこともないのに 彼女がどんなに家族を大好きだったかわかりました』
『…わかるんです 彼女がどんなに幸せだったか。』新菜の口から語られる、千歳の家族への想い。お母さんは、家族写真を見ながら当時のことを思い出します。
『…やだねぇ すっかり忘れてた。楽しいことがたくさんあったの……』
このあと、お父さんとの再会&別れのシーンがあるんですが、それがまたいい。新菜が
『…握手をしてもらえませんか?』って言うんです。
なぜかというと、新菜がまだ小さい頃、お父さんと手をつなぐのが恥ずかしくなって『もう手はつながない』って言ってしまったことがあるんですね。その時の寂しそうな顔が今でも忘れられなくて、お父さんの手を最後にもう一度握りたくて、握手するんです。
あぁ、書きながら泣けてくる。。
頑張った新菜へのプレゼントのように、篤朗が北海道に来てくれたところで2巻終了。
本当は1巻で完結していたストーリーがどんな風に展開されるのかな?と思っていたら、まさかこんな展開とは。かなり水分失いました。
そういえば、新菜を好きなクラスメイト、藤沢彼方という男子が登場します。家族物語に感動して、彼になんの感想も持ちませんでした。ごめん、彼方くんw
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新菜が千晴に嫁入りする案はないそうです
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最近買い始めたこちらの2作品、みなさんは読んだことありますか?
私はわりと、書店のオススメを信じて買うんです。
特に、ランキング棚より、平積みで手書きのPOPとかある作品… 店員さんが一生懸命書いたであろう気合い入ったPOPを見ると、書いたその人を信じて買いたくなります。(だからホントのオススメにだけPOP書いて!)
人気ランキングは「オススメ」じゃなくて、出版社が「売りたい・仕掛けたい」ものはこれ!っていう、マーケティングとして楽しんでいるのですが、珍しくランキングから選んだこの2作品。
あとからAmazonで見たら結構辛いコメントもあり、ちょっと楽しみですw
オオカミ少女と黒王子
花にけだもの
オオカミ少女と黒王子の感想は
こちら!
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オオカミ少女と黒王子 1 八田鮎子 (マーガレットコミックス)うそつき少女とドSな王子が織りなすラブコメ、オオカミ少女と黒王子第1巻です。内容はタイトルそのまんま!
主人公のエリカは彼氏いない歴16年。しかし、彼氏持ちの友達に見栄を張り、いもしない彼氏をでっち上げ&自慢しまくり。という痛い状態。ウソをつき通すために街で見かけたイケメンを激写し、それを彼氏として見せびらかした所、なんとそのイケメンは、8組の同級生・佐田恭也だった…。
実際にはほとんどないであろう強引な出会い方には目をつぶって先に進みましょう!
ということは、友達にウソがばれる!!とエリカは焦るのですが、そんな姿を前に、意外にも佐田から優しい言葉が。
『俺でよかったら話くらい聞くよ?』 
佐田の優しさに感動し、全てを打ち開けるエリカ。それを聞いた佐田は"彼氏のフリ"を承諾してくれるんですが、
『おまえが俺の犬になるってんなら
くだらねー茶番につき合ってやってもいいっつってんの』
世の中はギブ&テイクなんですよ、うまい話には裏がありますよ、という社会の常識に激突。
ウソをつき通すため、背に腹は変えられぬ!と犬になることを受け入れたエリカ。ワンとか言わされてます。扱いは犬というよりパシリに近いです。
意外にも、佐田は彼氏役を完璧にこなしてくれるんです。友達(と私)がいいなぁと思う程、理想的な彼氏を。ウソとつじつまが合わなくなりそうな場面も、アドリブでかわしてくれる。そして、
『おまえ俺の彼女なんだから だまって守られてりゃいいんだよ』
こんなステレオタイプなかっこいいセリフも似合う佐田。
彼なら、本当に犬になってくれそうな自分にぞっこんな彼女を探すのは簡単そうですが、嫌なことを無理やりさせるのが萌えなんでしょう、きっと。
こんな犬ライフ長くは耐えられん!ということで、じゃあ本当の彼氏作れば話早い→まずは好きな人を探そうということに。いや、それが簡単にはできないから今こうなってるのでは、、というつっこみはさて置き、エリカは恋愛モードで周りを物色し始めます。
そんな中、7組の木村くんが登場。
もうご想像されていると思いますが、この木村くんにも裏アリ。エリカを佐田の彼女と思っている木村は、佐田への腹いせにエリカに近づいていたんですね。
本気になりかけていたエリカはその本音に大ショックなんですが、そこに現れた佐田が木村くんをボコボコに。
『こいつは俺のだから 勝手に傷つけられると腹立つんだよね』
独占欲の強い俺様な佐田くん。そしてこんなありがたい助言を。
『どうせ恋愛しようって息巻いてたんだろ そんな状態の「好き」なんてのはたいがい思い込みなんだよ』 はい。その通りです。なんだろこの悟り!その真実にたどり着くまでに、どれだけエネルギーを使ったことか...思い出すと眩暈がするのは私だけではないはず。。
佐田はひねくれているがゆえ、結構真実を突いてくるんです。夏休み、海ではしゃぐマリンとその彼氏を見て、いーなぁと言うエリカに
『あいつらが好きなのは 恋愛してる自分 だろ』とか。モテるってのも、案外大変なんでしょう。
新学期早々、佐田が風邪で欠席し、エリカは預かり物を届けに佐田宅へ。
寝込んでいた佐田を見て看病しようとするエリカに、
『頼んでない』と一言。

そんな感じ悪さにエリカも帰るんですけど、父親は遅くまで仕事、母親は出ていって帰ってこないと聞き、ちょっと複雑な気持ちになります。
イケメンて、家庭環境に恵まれない設定多いですよね。それは、「完璧な彼」に付け入るための"隙"であったり、家では孤独な彼を妄想して"私がいるよ!"的な盛り上がりをするための必須設定なんでしょう。
そして、エリカは懲りずに翌日もまたお見舞いに。甲斐甲斐しくご飯を作ったり買出ししたり、看病に勤しみます。
このハートの強さは、鬱陶しさに横滑りする可能性大ですが... でも、佐田がエリカに言うんですよ。
『ありがとう』って。

目が点のエリカが可愛すぎ!!そのあとの佐田の言葉はまた辛辣で。
『優しさを押し売りする女 死ぬほどキライ』
『私 美しい心持ってますよ だから好きになってください。そんな女ばっか寄ってきてイライラする』モテすぎると大変だね。エリカにはそいういう見え透いた下心がなかったから(なんせ犬なので)、お礼くらい言ってやってもいいかと思った、そうです。
部屋で二人きり、無駄にいい雰囲気になったところで1巻終了!
このまま距離を詰めていきそうですが、なんせ佐田くん恋愛煩悩から解脱しちゃってますので、そんなに簡単ではなさそうです。彼の心の牙城をエリカがどう崩していくのかが楽しみです♪
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別マなのに大人の格言がいっぱい。(耳が痛い)
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ラストゲーム 2 天乃忍 (花とゆめCOMICS)ラストゲームの2巻です!この巻はとにかく柳に笑い、柳に萌えます!九条に振り回されて青くなったり赤くなったり白くなったり… そんな報われないキャラに見え隠れするプリンス感がたまらないです。
柳の喜怒哀楽満載の2巻、早速中身を見て行きましょう。
1巻のラスト(詳しくは
こちら)で、九条は柳を好きなんじゃ?と思えるような発言があり、期待の高まる柳でしたが、
『これからもよろしくね その …とっ友達して』と九条から友達宣言。
友達のいない九条としては、柳=いつもそばにいてくれる大事な人=友達 なんです。良い意味で。でも、もちろん柳は大ショック。
その上、九条が天文サークルに入ったと知り、自分が誘ったテニスサークルは無下に断ったのに… と自らの存在価値を見失い、暴言と暴走。

のっけから、痛々しくてみていられません。
九条は天文サークルの歓迎会に参加。平然とお酒をあおっていたのですが、急に酔いがまわり、飲みながら夢の中へ。
そこへ、まんまと藤本さんの策略にハマり、駆けつけた柳現る。
『ーーオレが運ぶんで』
と言ってお姫様だっこ。ちょっと… いや、かなりかっこいい。
そうだった。柳はただのヘタれじゃなくて、本当は王子なんだった。
その時柳は、藤本さんから九条の入部理由を聞きます。
『柳くんに釣りあうような人になりたいって そのためにもっと世界を広げたいからって』。なにこの胸キュンな理由。なんだか、良い風吹いてます!
結局、柳も天文サークルへ入部。
仲良くサークル活動かと夢膨らませる中、恋のライバルが出現します。

柳は衝撃で白目ですよ。かわいそうに…
ところがこの人(相馬)、王子・柳への嫉妬から九条に言い寄っていたことが判明します。九条を奪えば柳が傷つくだろうという、セコい理由で近づいてきたんですね。
それを聞いた九条は、
『ーー確かに柳は偉そうだけど 人を見下すような人間じゃないし
それに 柳が今持ってるものには 柳が自分で手に入れたものだって沢山ある』よかった、柳(涙)
良いことはさらに続き、裏があるから気をつけろ、という柳の助言(というかただの嫉妬)をはねつけてしまった九条は、お詫びに
『何でもする』と言うんです。
ミスターパーフェクトのアホづらが涙を誘います。

柳の頼みごとは、
『…名前。下の名前で呼んで』。…慎ましいのか、ヘタれなのか際どい線です。
そしてこの反応!

実は九条は柳の下の名前を知らなかったんですが、そんなことにはもうめげない柳くんです。度重なる雑な扱いに免疫ができてきました。
学生のイベントといえば、外せないのは学園祭です。
九条は喫茶店でメイドに変身。

柳曰く「詐欺レベル」の仕上がりに、九条目当てのお客さんが寄ってくる寄ってくる!
そんな状態に、ちょっと息苦しさを感じていた九条。柳の
『ーー九条はいつもの方がいいんじゃない』の言葉に
『…私 柳といる時が なんだか一番ほっとするみたい』って言うんです。
九条のパターンを学んだようでいて案外懲りてない柳は、この発言にまた期待で胸膨らませちゃうんですけど、当然の肩透かし。
でも。大きな進展はないものの、明らかに九条の反応が以前とは違う!!かわいいんです!!恐くないんです!!
サークルに入った九条は、人付き合いを頑張りたいと思い努力はするんですが、思うように上手くいきません。
サークルにバイトに家事に頑張りすぎた九条。体調を崩して倒れそうなところへーー

王子様アゲイン!!
九条の具合が悪いこと、柳は見抜いていたんです。
『どー考えても寝不足だ ばぁか』全盛期のキムタクを彷彿とさせる必殺技・好きな女子に"ばーか"も今なら似合います。
九条は
『なんだか柳と沢山差がついてる気がして 早く埋めたかったんだもの』…って、もう完全に好きじゃん!!!
そのまま、柳の肩で寝る九条。

そんな九条の様子にだんだん柳も増長して、
…オレのこと相当好きなんじゃね?と調子に乗るわけです。
そんなめでたい妄想をしながら角を曲がった柳は、出会い頭に九条に激突…… して、柳の頬と九条の唇が接触!

柳くんまた黒目消えかけてますね。
平然と去っていった九条を見送って2巻終了!
顔も頭もスポーツもお金もなんて、どこかの国のロイヤルファミリーでしかあり得ないような、パーフェクトな条件を持ちながら、それを活かしきれず、時にかなぐり捨てて我が道を行ってしまう柳。素敵です。
同時に、女性読者に潜む"素の私を好きになって!"願望に今のところ完全に応えてくれています。なんせ、サッチャー首相以来の「鉄の女」の異名をもつ九条を好きな王子ですから。。
男は「黒髪で色白で恥じらいがあるけど水着はビキニな女子」=男性の想像かグラビア雑誌にしか存在しない空想の生物(ただし、一部の男性はそれは実在すると信じている)が大好き。という分かりきった現実を改めてAKBが白日の下に晒してしてしまい、黒髪ストレートに白いビキニなんて女いねーよ!とつっこんでしまう地に足のついた女子が生きづらい世の中。
王子が変わり者女子(つまり、私のことですが。)に恋するなんて少女マンガならではのミラクルを、柳くんは差し出してくれます。このマンガも、乙女の夢を叶える系ですね。
次巻では、サークルの合宿が♫
そして、3巻は
新春予定だそうです。新春て1月!?それとももっと先??発売サイクル長っ!
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柳・九条の構図は花男の道明寺・つくしに類似。
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今日はこの2冊を買いました!
ラストゲーム 2巻
薄桜鬼 黎明録 壱巻新撰組モデルの人気ゲーム・薄桜鬼 黎明録ですが、アニメ化&マンガ化されたので、これを機にちょっと覗いてみることに。
7月は買い集めている漫画の新刊が少ないので、新しいもの発掘月間。毎日本屋さんに寄って何かしら買っているので、面白かったものは感想書き綴りたいと思います!
いつもクリックありがとうございます!
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ラストゲーム 1 天乃忍 (花とゆめCOMICS)LaLaで絶賛連載中のマンガ、ラストゲームの1巻です。ライバル視していた相手にいつのまにか恋してしまう… 定番中の定番設定ですが、声を大にして言いたい。「定番は最強だ!」と。
とにかく主人公が愛すべきキャラで、いい笑いをくれるんです。(苦笑い含む)
主人公は、顔良し、頭良し、運動神経良し!さらに金持ちのボンボン。というミスターパーフェクト、柳。現在小学生。
向かうところ敵なしの彼の前に、転校生・九条♀が現れ、勉強もスポーツも全て惨敗!柳はプライドに傷つきまくりで、なんとか九条をぎゃふんと言わせたい!とメラメラ燃え、そのまま 小・中・高・大と話は進んでいきます。
まずは小学生。
九条に負けまいと塾に家庭教師に、勉強に精を出す柳。打倒・九条を誓う中、ある時、九条の家に世話になることに。そして、九条の家庭が母子家庭であることを知ります。
『ちゃんとした大人になって 偉くなって お母さんに楽させてあげるの』
これを聞いた柳、
生まれて初めて誰かに対して 負けたって思った。柳のエゴに満ちた動機と、九条の親孝行な利他の精神。努力の源泉からして惨敗です。
無敵の横綱・柳に土がつき、新たな戦いが始まります。
土俵は中学校へ。
相変わらずモテモテの柳。

ですが、相変わらず「鉄の女」九条に勝てない毎日。
柳は九条が自分が眼中にないことが腹が立って仕方なくて、なんとか勝ってぎゃふんと言わせたいんですが、偶然聞こえた「惚れた方が負けだよなー」の一言により、作戦変更。

惚れさせて、振ってやる!という、男として最高に器の小さい方法をチョイス。
そして、そんな二人も高校生。
といってもやってることは小学校から変わりません。
そんな中、九条のお母さんが事故に遭うアクシデントが… これが奇しくも柳の気持ちを変える要因になります。
突然のことに呆然とする姿、今にも泣きそうな顔、不安で震える手、安心して流す涙。色んな九条を見る柳。そして、
『…ありがと』
病院までついてきてくれた柳に初スマイル。
柳くんは
九条は女の子なんだって気付いてしまった。わお!恋が始まった!
いよいよ大学生になったお二人。
今度は、九条に気持ちの変化が訪れます。
女友達に柳を紹介して欲しいと頼まれ、それを柳に告げる九条。一応承諾をくれたものの、柳はあからさまに不機嫌になり、その日以来連絡が来なくなります。
小学校からの腐れ縁は
こんなにも簡単に終わってしまうものだったのだと気付いた九条。さらに、柳と自分が紹介した女友達が一緒にいるのを見て大ショック…!
その夜、これで終わりにしたくないと柳のもとへ走る九条。そして柳に言うんです。
『私にこんなこと思う権利なんてないのに なんだかすごく 嫌だって思ったのよね…』
コングラチュレーション!柳!!…という祝福はまだです。
九条は、柳をすごく大事な友人だと認識。友人の幸せを喜べなかった自分に自己嫌悪です。
では、今までの認識は「ただの腐れ縁」だったんだね。… 柳を思うと、視界が霞んで何も見えません(涙)
そんな九条を見た柳は、深いため息と共に、最後の勝負をもちかけます。
『オレが九条に気持ちを自覚させられたらオレの勝ち。ーーーどう?』
ゴールも、ルールすらも九条はよく分かっていないまま、ラストゲームのゴングが鳴りました。
柳が勝ったら、九条の左薬指に指輪。
(負けたらどうするのかは不明です)
天乃先生が柳について「かっこいいはずなのに すごくかっこ悪い男の子が描きたくて作りました」とコメントされていて、柳が不憫でたまらなくなりましたがw、キメどころはしっかりキメちゃうので、さすが少女マンガのヒーロー☆
近々2巻のレビューもアップします!
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九条のツンデレに身悶える柳がもう見える
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はじまりのにいな 水森暦 (花とゆめCOMICS)読んでますか?はじまりのにいな。呪文のようなタイトルとは裏腹に、内容はしっかり、王道のハートフルロマンスです!(ちなみに「にいな」は主人公の女の子の名前。)
私は内容を知らないまま、この呪文が頭から離れず購入しましたw
前世から あなたのことが 好きでした
10歳の少女・新菜(にいな)。前世は千歳という15歳の女子高生でした。事故で他界した千歳は転生して、かつての恋人篤朗の前に現れます。
はじめ篤朗は、昔の彼女のことを
『もう忘れた』と言うんです。新菜(中身は千歳ですが)はショックを受けるんですが、実は10年間、千歳を忘れられずに生きてきたことが、次第に分かってきます。
『…最初の彼女のこと 忘れたなんて嘘だよ。
ほんとのこと言いたくないから 嘘ついたんだよ ごめんな』
そんな生傷だらけの篤朗を見て新菜は、好きです。付き合ってください。と告白するんですが、10年間ずっと好きな人がいると断られてしまいます。
そりゃ、10歳だし… そうですよね。受け止められたら焦るわ。
でも、篤朗が子供相手に真剣に断る姿がいーんです!決して馬鹿にしたり、流したりしない。自分の子供時代には、こんな素敵なお兄さん周りにいなかったなー… (遠い目)
新菜にしてみたら、振られたような振られなかったような、微妙な気持ちでしょうけど、もう一回片思いから始めるぞ!と気合い入れます。
ある日、大掃除をしていた新菜は、一枚の写真を見つけます。

小さく折りたたまれた写真に映っていたのは、湖の前に立つ篤朗と千歳。二人は、冬になったら、一生離れないと言われる、つがいの白鳥を見に来ようと約束していました。
篤朗はこの写真を捨てられずに、ずっとしまっていたんですね。折り目が切ないっス。
新菜は、篤朗と千歳が交わした約束を果たそうと考えて、家族と篤朗を連れて約束の湖へ。
そして、つがいの白鳥を見つけて言います。
『よかったあ ちゃんと約束守れたね』
止まっていた篤朗の時間を新菜が動かして、篤朗の気持ちも少しずつ動き始めます。
月日は流れ、16歳になった新菜は再び。
『好きです 付き合ってください』
10歳の時と同じ言葉で篤朗に告白!するも、また玉砕。
新菜は家族の都合で北海道に行くことになり、その前に篤朗に想いを告げたかったんですね。
告白以来新菜に会わなくなり、篤朗は思います。
…ずっと あいつが会いに来てくれてたんだな。そうだよ。家が近いから偶然会ってたわけじゃないんだよ!!
16歳と31歳。アリっちゃあり!というか、篤朗がかなりおいしい。断るなんて、もったいないことしたんじゃないか俺?!って、後から絶対葛藤していたと思います。
この後、篤朗の気持ちを揺るがす事件が。
線路にはまったおばあさんを助けようとして、新菜が電車事故に遭うんです。千歳が妊婦さんを助けて死んだ時と同じ衝撃がまた…
今回は新菜もおばあさんも無事だったんですが、病気に駆けつけた篤朗のキレっぷりたるや。

この事故のお陰で、篤朗は自分の気持ちに気がつきます。
そして。
『今度は俺が会いにいくよ』
ちなみに、篤朗は新菜が千歳の生まれ変わりかも?って、発言や行動から気がついたようです。
予想を裏切らないハッピーエンド!
最後に二人の新婚生活のひとコマがあるんですが、若妻のいる風景が素敵です。篤朗は、10年間極寒のツンドラ地帯で過ごしたあと、急に常夏のハワイに連れ出されたような、終わりよければ全て良し!の人生だなと思いますw
でも、同窓会で女子からは陰でブーイングされるんだろうなぁ…
これで完結なのに、なんと2巻に続くんです。3話完結の予定が、人気で連載が始まっています♪
2巻の感想も近々アップします!
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10歳児の告白は真に受けて成長を待つべし。
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青春攻略本 あきづき空太 (花とゆめCOMICS)昨日
『ヴァーリアの花婿』の感想を書いたのですが、それを書いたらこれも書かなきゃなと思って、本日はこちら。あきづき先生の『青春攻略本』。
あきづき作品といえば珠玉のファンタジーが連想されますが、こちらは、男子校生の日常=汗くさくて小っ恥ずかしい青い春、を描いた青春マンガです。
そんな忘却の彼方の時代を否応なしにリフレインさせてくれる作品といえば
『っポイ! 』(花とゆめCOMICS)を抜きには語れないと思うのですが、このマンガもかなりイイ線いってて、青臭さに興奮して鼻血が出そうになります。
こんな言葉でスタート。
青春における全力疾走は 方向音痴になってもよしとする。
たぶんどっかで迷うけど片思い、告白、友情、けんか、花火、学校行事、部活、受験、卒業式…… 青春全部乗せなんですよ。
内容は、主人公の伊勢崎(高2)と同級生の倉田、上村、野上の友情とそれぞれの恋路だけです。なんせ青春なんで。
3ページ目で、主人公伊勢崎さっそく恋落ち。

目が合って、手を振られただけなのに!そんなんでいちいち恋されるなんて、女子高生はうかつに手も振れないですね!(でも、めでたく実ります)
こんな成長ホルモン全開のテンションで物語は進みます。
クールで仲間の輪に入りきらない倉田は、伊勢崎とのちょっとした言い合いから、花火大会の日を他3人と離れて過ごすことに。
反省して伊勢崎に電話する倉田。
そんな倉田に、伊勢崎は意地悪な質問を。
『ひとりで花火見てどう?』
『…… つまんねぇよ』
カップルですか??あ~そうでしたか!!
…… 否。二人はノーマルです。それでいてこの会話。。。そうか、高校生の頃の友情って、限りなく恋なのね。
上村は、行きつけの蕎麦屋さんで働く女子高生ハルさんに恋してます。
そして、夏祭りの日に誰もいない教室で告白。
『彼女に なってください』
背景は黒板ですよ!黒板!高校の教室サイズは、大学の大きなやつと違って甘酸っぱいですね。そこに書かれたありがたい知識なんて何ひとつ覚えていませんが…
最後は、元ヤンキー(?)の飄々とした野上。わりと淡白なタイプです。
受験を控え、アホみたいに遊んでばかりはいられない。そんな空気の中、迎えた球技大会。野球しながら、野上は仲間と過ごした楽しくくだらない毎日が終わっていくのを感じてしんみり。
それってようは、
寂しかったんじゃん
と自覚して、涙目でフルスイング。
もう、見ていられません。青春って怖いw
若いね~と楽しみつつ、読んでいるとうっかり、3月9日(by レミオロメン)でも口ずさんでしまいそうな伝染力!
『ヴァーリアの花婿』はポカリスエットっぽい読後感でしたが、こちらは三ツ矢サイダーです!
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授業中回した恥ずかしすぎる手紙は、今もきっと誰かが持っている…
ヴァーリアの花婿 あきづき空太 (花とゆめCOMICS)『赤髪の白雪姫』のあきづき空太先生の読み切り集『ヴァーリアの花婿』です。あきづきワールドのファンの方には是非おすすめしたい!全部で4作品が収録されています。
◆ヴァーリアの花婿まずはタイトルでもあるこの作品。
主人公は、ちょっと気が強くて活発なヴァーリア・16歳。
許嫁だったジルがある日突然蒸発してしまい、その弟、ルセルの許嫁となったヴァーリア。そんなテキトーな話納得いかんわ!ということで、ヴァーリアはジルを探す旅に出ることを決め、それにルセルも同行します。
実は、ヴァーリアが好きなのは、ジルではなくてルセルなんです(あ、言っちゃった)。でも、ヴァーリアもルセルも、この婚約はジルが帰ってくるまでのつなぎだと思っていて、お互いの本当の気持ちは知らない。
そんなむずがゆい中、ジルを探す二人旅が始まります。
ジルから届いた手紙を頼りに二人は西へ向かいます。
ある町に到着したヴァーリアとルセル。宿を取ろうとしたら一部屋しか空きがない。(まってました!)ルセルは
『俺 町の外で寝るから』と部屋を出ていきます。(えー…)
ルセルが町の外で野宿していると、そこに布団を抱えたヴァーリアが…
『わ 私もここで寝るのよ!』涙を浮かべながら布団を敷くヴァーリア。ルセルは
『…俺もいなくなると思った? ごめん』、そして、兄さんのこともごめん、と続けます。
ルセルがいたから今まで頑張ってこれたと思っているヴァーリアは、二人のこれからのことを話したいとルセルに告げるのですが、、そこに、不意に狼が現れて二人に襲いかかります。(いいとこなのに!)
狼は、飛んできた何者かの矢で倒れます。
なんと、矢を放ったのは狼退治をしていたジルでした。
『この 馬鹿長男!!!』
ひょっこり現れたジルにヴァーリアの怒りが炸裂!
ヴァーリアがジルを探しに来たのは、ルセルと結婚するために、最初の婚約にけじめをつけるためだったんですね。
これでやっとヴァーリアとルセルの気持ちが通い始めるのですが、
『手を… つなぎたかったの ル ルセルと』
驚くルセル。
『そうなの?』って… やっぱりなんにも気づいていなかった…
ルセルはルセルで、自分は兄の代わりだと思っていたので想いを告げられなかった。誤解がとけて、めでたしめでたし。
ジルは二人と共に町へ戻り、後日ヴァーリアとルセルは結婚。
ヴァーリアの花嫁姿、かわいいです!

短編だけど、しっかりあきづきワールド!キャラの魅力はしっかりしてまっせ!
『赤髪の白雪姫』で強いて例えると、ヴァーリアの活発さがゼンっぽくて、ルセルのニブさが白雪っぽい気がします… どうですか??
◆龍の守唄清々しく、切なく、温かい、天龍と巫女の物語です。
龍の子であるキトと、龍の子を守護天龍へと目醒めさせる巫女のシュエン。
幼い頃に神殿にやってきたシュエンは、兄妹のようにキトになついています。

それは今でも変わらず、ペットのようにキトについて歩くシュエン。

キトはいつか天龍となって地上を離れる運命。その時が刻一刻と近づき、ついにその日を迎えます。
儀式を前に、シュエンがキトに尋ねます。
『ーーキトは 天龍になっても記憶は残るの?』キトが天龍になっても、今日まで感じたことがキトの中に残ったら嬉しいと言うシュエン。言いながらまた泣いて、キトに叱られます。

儀式を迎えたシュエンとキト。シュエンの歌がキトを天へと導きます。
ついにキトは天龍に姿を変え、天に昇っていくのですが、泣かないと約束したシュエンは、空に向かって泣き続けます。
シュエンの声に、最後にもう一度だけ、人の姿で戻ってきたキト。
『ーー幸せに』
そうシュエンに告げ、天へと還っていきます。見送るシュエンの姿は少し逞しく、まっすぐに天を見つめる表情は清々しい。
最高に爽やかで切ない読後感… 染みるッッ!!!なんだかちょっと日本昔ばなしを思わせる、懐かしい空気です。
◆銀世界の証明魔法を嫌う少年アルザが主人公の物語。
この世界では、人間は魔導種の力を利用して暮らしていますが、魔導種は力を使い切ると結晶になって消えてしまう。つまり、人間は魔導種の命を使って生きています。
ある日、魔導種の女の子リアがアルザの住むところへ迷い込んできます。
彼女の使う魔法に嫌悪を表すアルザ。
『俺の前で魔法を使うな…っ』
ある魔導種の男性は、アルザを助けて力を使い切り、目の前で結晶になって消えてしまった。以来、どんな魔法も認めず、街から離れた雪深い中に暮らすアルザ。
リアはひとり暮らすアルザを思って、街の光があなたをさびしくしないものに映って欲しいと言います。
アルザは街の光は必要ないと言わんばかりに、リアに月と満天の星空を見せます。

そんな中、魔導種の仲間が迎えに来て、強制的に魔法街に戻されるリア。
街に戻ってからも、アルザが怒っているような気がして魔法を使うことに抵抗を感じ始めた彼女は、再び街を抜け出し、星を頼りにアルザの家を目指します。
戻ってくるかもしれないリアのためにアルザが用意した道しるべは、真っ白な雪を掘って作った、満天の星を映す小川でした。
雪景色と星空の下、再開する二人が幻想的。魔法使いと雪と月星の組み合わせ、ファンタジーの鉄板です!
◆おとぎばなしの筆村に祀られる一本の神木。村人の湧渓とそこに祀られる水の神、烙緋(らくひ)が出会うことから話は始まります。
湧渓はご神木に描かれた、神との契約の陣を毎日書きなぞり、消えないように守るのが役目。ある日、その神木の中に人がいるのを見つけます。
それはなんと水の神。

この神が、雨を降らせこの土地を渇きから護ってくれています。
湧渓はある日、神木の陣の秘密を知ってしまいます。
あの陣は、水の神を木の中に封じ込めるため、300年も前に花吹という若者が描いたものでした。
花吹は水の神と心を通わせ、村を渇きから救った。しかし村人は花吹が死ねば神もいなくなるだろうと恐れ、花吹は神を封じ込める道を選んだ…
湧渓は水の神に、花吹について話を聞きたいと頼みます。
烙緋の口から語られたのは、300年前の花吹との出会いと、彼への淡い恋情でした。
それを聞いた湧渓は、村人の制止を振り切り、陣を消しにかかります。
陣が消え、封印が解かれ、300年振りに触れる外の空気… 烙緋は言います。
『悪くない おまえの声がよく聞こえる』
新たな関係の始まりを思わせる清々しいラスト。なんでしょうねー、この爽やかさと切なさの同居する感じは。
帯に
「こんなに贅沢に収録しちゃうの!?」って書いてあるんですけど、納得のハイクオリティー!誇大コピーではありません。(個人的なオススメは、龍の守唄です。)
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ずっと、ヴァーリアの「花嫁」だと思ってました。
BLACK BIRD 16 桜小路かのこ (フラワーコミックス)仙果は子供を産んだら死んでしまう… という衝撃の事実が発覚した15巻のラスト!匡と実沙緒の決断を見守る16巻です。
もう、匡の動揺ぶりが痛々しくて見ちゃいられない…
まずは、知っていたのに黙っていた妖狐の忠信のところへ殴り込み。
妖狐が持つ仙果録にもやはり、仙果は死ぬと書かれていました。
『なぜ黙ってた!?』と怒りを露わにする匡に忠信は
『こうなると知っていたら おまえは一生 子なんて作らなかっただろう?』そんなことしたら、当主として匡は自らの破滅を招く。そんな親友を見たくはない、と。忠信さんなりに匡を思う結果です。
屋敷に戻った匡は
『腹の子を堕ろせ 果沙緒』と実沙緒に詰め寄ります。実沙緒は頭が真っ白でただただ状況を見つめているだけなんですが、相模が止めに入ります。
『匡様が当主の座を追われることを 許すわけにはまいりません……』匡の言葉に、子供を産めない?!と焦った実沙緒ですが、子供を見ずに死ぬ上、匡ともお別れだと実感して、気持ちが揺らいでいきます。
誰を犠牲にしても実沙緒が欲しいと言う匡を見て、実沙緒も…
『匡と はなれたくない……』
二人は八大の目を盗んで毒の専門家白蛇の屋敷へ、当主の権助に会いにいきます。
覚えていますか?彼です。懐かしい!

匡は彼に堕胎薬を調合するように頼みます。権助は、未知のものである仙果に対する薬は作れないと断わり、そして、何かを気づかせるように実沙緒を抱きしめ、問いかけます。
『匡さん以外の男にこういうことされんの 嫌だよね?』
『もう一度聞くよ それでいいの?』思考停止状態の実沙緒の目を覚ますような問い。これが後から、実沙緒の決断に大きく関わってきます。
白蛇の屋敷を出たところで、八大に囲まれる二人。とことん反対の姿勢を貫く八大に、匡は刃を向けることに…
その攻撃を避けることもなく、相模が言います。
『命を懸けてもお止めすると 申し上げたはずです』
そんな相模に、匡は土下座して頼むんです。
『令!頼む 頼む 見逃してくれ』匡が令と呼ぶ時は、当主ではなく個人として相模に向き合う時です。
匡の覚悟の深さを受けとめ願いを聞き入れた相模は、匡と共に行くことを選びます。つまりそれは、天狗一族に背を向けるということ。他の八大も、それぞれが最後まで匡を守る決意をします。
出ました。運命共同宣言。
なにこの侍魂!泣けるんですけど!常に、八大の匡に向ける忠誠心にはハンカチが欠かせない…(涙)
ちなみに、このマンガは額から流血して目をつたう絵が多いんですが、痛々しさよりビジュアル系バンドのメイクを思わせるこの流血。怪我さえもクールアイテムのひとつにしてしまう、少女マンガっぽさに感動w (鼻血なんてあり得ない)
そんなやりとりを見ていた実沙緒は、冷静に自分の状況を見つめてようやく気がつくんです。
権助くんが気づかせてくれた
私に選べるのは"どう死ぬか"だけーー子供を堕して逃げても、結局天狗や他の一族に追われて、いずれ八大も匡も死ぬことになる。そして実沙緒も、違う人の子を産まされて結局死ぬなら、選べるのは死に方だけ。
だから産みたい、と実沙緒は決意します。匡は匡で、産んでも死なない方法を探すしかない、と。
『おまえを諦めてたまるか……!!』
唯一の前向きな結論を、無理矢理選んだ匡。
それに対する実沙緒の感想が
かっこいい 大好きさすが……。なんてこのマンガらしい発想!これだけ葛藤して散々高潔なことを語っておきながら、「そんな匡がかっこいい♡」というところに全てを帰結させるこの潔さ。……好きです。
でも、匡と令のやりとりに目から流した汗は返して!
この後、子供を守りつつ実沙緒が死なずに済む方法を探し始めるのですが、なかなか見つからないんですよね~。
そこに、祥が残したメモが発見され、その小さな手がかりを元に、改めて仙果録を検証することになるのですが… 次巻へ続く!
巻末予告では匡の父親が現れて、肉体を仮死状態にして生かし続ける禁術を授けようか?と。
ロミオとジュリエットか!!
17巻は今冬発売です。
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当主に相模推し。
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