娚の一生 4巻 結婚
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…多くの女には どんな不幸な結婚でも
「それでもしてるほうがいい」と思う“季節”がある
年の差夫婦・つぐみさんと海江田教授がカムバック!娚の一生4巻です。今巻はなんとも贅沢なラインナップなんですよ!二人の結婚後のストーリーを描いたスピンオフ7話が収録されているんですが、主役の二人だけでなく、これまでの主な登場人物の“その後”が惜しげもなく描かれているんです。
西園寺さん、マコトくん、秋本さん。さらに、海江田の初恋の人・つぐみの祖母。そしてなんと、海江田の実の親も。
そういえば1巻しか感想書いていないわ… せっかくの新刊なので、先にこちらの感想書いちゃいます♪
この作品は登場人物がアラサー以上なので、「マジムカつく~」とか「超好き!」で全てを片付けられる若かりし頃の恋愛・人間関係とは違い、簡単には言葉にできない想いが沢山ある。要は、重い。やるせない気持ちや行き場のない想いやらが、“会話の間”や“空気”からジワジワと滲み出してきます。
結婚式前夜の西園寺さん。
海江田を騙して、二人でフェリーに乗った彼女は。『結婚しても きっとあたくし一生

残っている気持ちの収め方は人それぞれ。
翌日の結婚式での西園寺さんは、どこか晴れ晴れとした表情で、切なくも清々しい気持ちになりました。
娚の一生 1巻

娚の一生 1 (フラワーコミックスアルファ)
東京の大手電機会社に勤める堂薗つぐみは、長期休暇を田舎の祖母の家で過ごしていた。そんなある日、入院中の祖母が亡くなってしまう。つぐみは、そのまま祖母の家でしばらく暮らすことに決めるが、離れの鍵を持っているという謎の男が現れて…!?晴耕雨読的女一匹人生物語、第1巻!!(1巻背表紙解説)
このマンガがすごい!2010 オンナ編 第6位
マンガ大賞 2010 第5位
THE BEST MANGA 2010 このマンガを読め! 第5位
気になりつつ、なかなか機会がなかった枯れ専(渋好みの女性が萌えるジャンル)マンガ『娚の一生(おとこのいっしょう)』まとめ買いしました!
晴耕雨読的女一匹人生物語って…なんだかCWニコルさんの仲間のようですね。中を見ていきましょう。
主人公は、30代半ばの理系キャリアOLのつぐみ。大手電機会社に勤めミス原発と呼ばれる才女です。長期休暇を取り、東京から生まれ故郷の祖母の家に戻っていたつぐみ。その祖母が亡くなり、お葬式の場面から物語が始まります。
このつぐみさん、ハードスペックはかなり恵まれています。大企業の花形部署の管理職で、優秀ゆえに同期より出世も早く、しかも在宅勤務。仕事はハードでしょうが、これはかなり恵まれてますよね。容姿もまずまずで結構モテます。

色々なもの(特に不倫)に疲れていた彼女は、祖母の遺した田舎の家に住み続けることにします。
ところが、離れにも見知らぬ男性が居ついていて… それが、海江田醇。哲学者の大学教授です。
後に明らかになりますが、彼はかつて、教鞭をとっていたつぐみの祖母と、教師と学生として知り合いました。
この設定、ものすごく現実感薄いですよね。いくら離れにいるとはいえ、素性の分からない男性が転がり込んでるんですよ?各部屋がセキュリティに守られた都心の高級マンションでもないですし、危ないったらありゃしない!殺されて山中に埋めらるんじゃ…と震え上がります。
その上、洗濯機に勝手にその男性の下着が入っていたりするんです。もはや言葉を失います・・・。リアルな30代女性は、知らないおじさんのパンツと自分の衣類が重なっていたら迷わず警察を呼ぶでしょう。それなのに、なぜかつぐみさんはきっぱり拒否できず、結局、洗ってあげちゃったりするんですね。
つぐみさんはデキる女性だけど、大変に隙の多い方です。この隙は男性にウケそうです。同じデキるカテゴリでも、勝間和代さんのようなタイプだったら、こんなことはあり得ません。しっかりして、つぐみちゃん!!と肩を揺さぶりたくなります。
この作品、リアルっぽく見せて実はとってもファンタジー。
海江田さんはきっと、疲れた女性を救い出してくれる魔法使い兼王子様の役まわりなんでしょう。女性読者的には、海江田さんにぐっと来るか来ないかが、共感の分かれ道になりそうです。
続けます。