2巻は、鳳月さんが教頭に啖呵を切ったシーンのつづきから。1ヶ月後に全校生徒の前で、みんなが納得するような演奏をする…という目標に向けて、箏曲部が活動を開始。そしてその中で、それぞれが箏に向き合う理由が描かれ、その理由をお互いが知っていく事で絆が深まっていく、読みどころ満載の2巻です!ラブ到来の予感もw
演奏は、十七絃と箏が5パート。つまり、6人全員が違うものを弾く。そこで明らかになる鳳月さんの企み。
『一人一パートならそれぞれの責任が重くなって 逃げ出せないでしょ 絶対』と冷血な瞳でほくそ笑む鳳月さん。怯えるさね、コータ、みっつ。そして楽譜を見たチカは。

そんなわけで、ド素人の4人は出だしから四苦八苦。スパルタ鳳月さんは朝練まですると言い出すのですが、そこでチカとぶつかります。こっちだって必死でやってる、と主張するチカに対して、どこまで自分に甘いんだと一蹴する鳳月さん。そして、教頭に目をつけられた事も
『元はと言えば あんたがいるせいでしょ!!』と言ってはいけない一言を…。
こういうぶつかり合い、いいですね~。もっとやれ!w これが解消していく過程に青春がぎっしりなんだきっと!と胸が高鳴りますww こういう時、チカに対していい事言う役回りが哲生。鳳月さんにフォローを入れるのは武蔵。この2人は、精神的に大人です。相手の立場や状況を想像して、一方的ではない言葉をかける事ができる。武蔵はなよっとしていますが、哲生はケンカも強い。女にもモテそうだ。哲生もなんかありそうな描写が出てくるので、これから掘り下げてくれるのかと楽しみです。本当に楽しみです。
さて、哲生の言葉を聞いたチカは、ある行動に出ます。それは。

なんと、ダンボールで箏を作って練習!!!しかも、さねとコータとみっつの分まで作ってきた!!!チカの不器用な本気にゴロンゴロンするww この喧嘩上等・泣く子も黙るチカくんが、夜中にダンボール切って絃張ってその上みんなの分まで作っていたなんて…。きっと何度か失敗して作り直したに違いない。その姿を想像するだけでエンドレスに悶絶できるww この赤面したくなる程の本気こそ青春!!!受け取った3人も大爆笑なんですが、同時にチカの本気をしかと受け止めるんですよね~。そして、偶然その場を目撃してしまった鳳月さんも。
自主練はそれだけでは終わらない。部の箏を直してくれた仁科楽器(チカのおじいさんの知り合いでもある)を訪ね、練習させてくれと頼むチカたち。

その熱意に負けて、許可をくれる仁科のおばあちゃん。おばあちゃんは昔、「俺の作った箏を孫が弾いた!」とチカの祖父・源が嬉しそうに言っていた事を思い出していました。あの不良の孫がねぇ…源に聞かせてやりたかった、と感慨深く思う良シーン。
努力の甲斐あって、個々はそれなりに弾けるようになります。ところが、みんなで合わせてみたら、てんでバラバラ。ちゃんと周りの音聴いて!と言う鳳月さんにコータは
『あの…周りの音聴くって… どーいうこと?』と。驚く鳳月さん。幼い頃からやってきた天才ゆえ、そんなの考えたこともない。教えられない、と焦る鳳月さんによぎったのは「跡取りが “できない” なんて泣き言言うんじゃない!」という母親の言葉。そして、無理して教えていこうとするのですが益々上手くいかなくなる悪循環…。彼女の困惑に気づいたのは武蔵とチカ。
武蔵は帰り、みんなでご飯に行こうと提案します。チカはいつも断る鳳月さんを連行。お店に着き、運ばれてきたもんじゃを前に、女子の焼いたもんじゃが食べたいと盛り上がるみっつとさね。初めてで分からない、と言えず、無言で固まる鳳月さん。冷える空気。。。嫌がっているのかな?と思って俺が焼こうかと気を遣うコータ。そんな様子を見かねたチカが口を開きます。
『できねーならできねーって言え』

『誰も怒りゃしねぇんだから』。そこにかぶせるように、
『もんじゃだけじゃなくて 部活のことも…そうだよ?』『みんなで一緒に考えよう』と言う武蔵。2人なりの、鳳月さんへのフォロー。みんなの言葉に、ここでは1人で頑張る必要はないんだと感じた鳳月さんは
『どうすればみんなが合わせられるようになるのか お…教え方が分かりません…』と葛藤を吐露。
どうしたら合わせられるかみんなが意見を出し合い、次第にまとまっていく箏曲部。そして、工夫と練習の甲斐あって、みんなの音が合う瞬間がやってきます。

この瞬間をきっかけに、みんなが手応えを感じていきます。仁科楽器での夜練も欠かさない。ついには武蔵と鳳月さんも加わり、箏曲部全員がお世話になる事に。そして、演奏の完成度を上げるために曲想を練る中で、チカの演奏にちょっとした変化が起きます。
鳳月さんの耳に聴こえてきた箏の音。
荒削り… だけど 芯がしっかりしてる それに… 何この音色… すごく優しくてあったかい いや でもまさか… あいつがこんな音なんて 
もちろん、弾いていたのはチカ。箏の音は弾く人を表す、とは鳳月さんの持論。ところがその後、武蔵まで惹きつけたその音は、本人が意図的に出せたわけではなく、再現できない…という残念なお知らせ。鳳月さんがチカの音にドキッとして赤面、なんて急に恋落ちフラグ立ちとも取れるシーンがやってきてびっくりww お陰様で私のテンションが急上昇♪
場面変わり、学校で同級生に心配される武蔵。「一年の不良にパシらされてるんでしょ」と。さらに、廊下でも「久遠と仲間にからまれてんだろ」と軽音部にからかわれます。久遠君は箏曲部の部員です、と答える武蔵に対して
『年下にからまれてるなんて ハズかしくて認められねーよなぁー』と笑う軽音部。その一部始終を見ていたチカ。
『たけぞー先輩』
『部活いかないんすか もう始まりますよ』
チカが… あのチカが武蔵に丁寧語を!!!(泣)この、武蔵を先輩として見てますよ感!たまらんな!男らしいチカの配慮に「久遠君!!ありがとうっ」と感極まった様子でお礼を言う武蔵も、別の意味でたまらないなww このまま、チカにある種の敬意を持ちながら精神的パシリ街道を進んでいったらいいと思う!ww
次は、箏のスキルがみんなからやや遅れ始めたコータにフォーカス。部室に早目に来て自主練しようとしていたところに、鳳月さんが現れます。元々やりたかったわけじゃないのに、どうしてそんなに頑張るの?と聞かれたコータは。
『俺らが箏がんばんのは チカががんばってるからだよ』
チカは何気に人徳(?)があります。真っ直ぐで不器用で仲間想いなところが、身近な人達に人気です。この時のコータとの会話で、鳳月さんは初めてチカの過去に何があり、なぜ箏を始めたのかを、知る事になります。
その話を聞くや否や、部室を飛び出す鳳月さん。過去、知らずにしてきた自分の発言がどれだけチカを傷つけていたか…と思い、どうしようと焦ります。そして涙目で廊下を走っていたら、前から歩いて来たチカとぶつかる。
顔を上げた鳳月さんが泣いていることに狼狽するチカ。「花粉症なの!」と誤魔化しなが、肩を震わせて下を向いた鳳月さん。気まずい沈黙のあと、チカはその頭にポンとポケットティッシュを置き、去っていきます。

そう。チカは典型的な “口は悪いが優しい” キャラ。ティッシュを見つめながら、これまでチカがかけてくれた言葉やしてくれたフォローが鳳月さんの脳裏をよぎります。そして。
『ごめん!!!』

『 …な 何も知らないで ひどいこといっぱい言って… …… …ごめんなさい……』
普段あんなにツンツンなのに、なにこの素直!!!!やばいやばいやばいやばい。チカへの罪悪感から涙目なんてホント反則。かわいいにもほどがある!!!謝り方も不器用に直球っていうところがまたかわいいよおおおおお~!!!!それに対するチカの反応は。

爽やかに微笑。あーもうこっちも反則だな。この、そんな気にすんなよ分かってるよっていうね。はい、ありがとうございます!!このシーンだけであと2週間はニヤけられます!!これは鳳月さんの2本目の恋落ちフラグってことでいいのか?個人的にはあくまでも青春部活マンガであって欲しいから、安易に色恋に発展させずに、この微妙な関係がずっと続いたらいいと思う。さて、チカの反応は微笑で終わらない。

もちろん、鳳月さんらしからぬ素直な反応をからかう。ペースを崩される鳳月さん、おいしいww 鳳月さんが一方的にチカにドキドキしながらもそれを自分で認められない状態を、ニヤニヤと楽しみたいという、鳳月さんへのSゴコロがふつふつと湧いております!
さて、ついに迎えた教頭と全校生徒への演奏の日。舞台は朝礼。緊張でおかしくなっているメンバー(鳳月さん以外の全員w)に対して鳳月さんの喝が入る。聴く気のなさそうな生徒たちの姿に緊張もほぐれ、次第にいつもの調子を取り戻して行くメンバーたち。そして、演奏が始まる。

というシーンで2巻修理。ジャンプSQ.だから3巻は4ヶ月後?絶対待ちきれない!と思っていた私は、やはり待ちきれず本誌にも手を出してしました。時間があればSQの感想も書いていきたいです♪
チカに「お前」と言われたい病
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