 | - 藤村 真理
- 発売日 : 2012/08/24
- 出版社/メーカー : 集英社
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なんかもう 嘘みたいに幸せで 泣けてくる花笑が33年間の干物生活に終止符を打ち、初めて彼氏とのクリスマスを迎えるきょうは会社休みます。2巻です。田之倉くんは何かを企んでいる!?という予想は見事にハズれてw(1巻感想は
こちら)、普通にハッピーな恋愛が繰り広げられていく今巻を読んでいきたいと思います。
さて、クリスマスに初お泊りを経験することになった花笑。さぞ胸キュンな夜になるかと思いきや急に生理になり、その上元カノの生理用品を「使いなよ」と渡されてしまうという展開に。。。なかなか切ない経験です…。
その位許した方がいいのかなと思う頭の端で、ボルドーの「自分の気持ち伝えなかったらガマンした分重くなるよ」という指南がよぎり、
『次は元カノの私物を全て処分してから私を部屋に呼んでください』とキッパリ告げる。そして、反省した田之倉くんは、元カノグッズを後日処分するんですが、処分するのが遅いとまた花笑のご機嫌を損ねたり。
33歳での初カレだけあって、滑り出しはたどたどしかった花笑ですが、すっかり普通の恋人同士のやりとりになっている!
でも、花笑の立場だったらもっと葛藤があるんじゃないかな?とも思います。
確かに元カノのを渡されるなんて衝撃ですが、一回りも年下の普通にイケてる大学生の彼氏に、男性に縁遠く処女脱出したばかりのオーバー30の女性がそんなに強気に出れるもの!??あの場面では、もっと脳内で言う言わないの葛藤があるんじゃなかろうか。そして、その時悩むポイントは、“言わずにガマンした分重くなって後からダメになるかも” じゃなくて、“言ったらウザいと思われて今すぐ嫌われちゃうかも” じゃないのかなぁ。
さらに、そりゃさすがに重いだろう!という出来事が続きます。
お正月休みに彼氏が出来たことが親や親族にバレてしまうんですが、バレたら次は「とにかく会わせなさい!」となってしまうわけで、、、付き合い出したばかりの時期にそんなこと言って関係が終わったら元も子もないじゃん!と普通なら当然差し戻す場面ですが、
『う…うちの親に あっ…会ってくれないかな………』 と悩みつつも田之倉くんに伝える花笑。
マジか!!!このタイミングでそれはないわ~と肩をすくめる私をよそに、田之倉くんは。
『どんな男と付き合ってるのか心配なんでしょ?ヨユーで会うよ』
ええ子や!(泣)
しかし、こんな20歳そこそこの男性、現実世界では石川遼くんしか思い当たりません。
家に来たら来たで、勢い余る父親からの尋問に。
『なんでも質問してください。全部答えます。今日はそのつもりで来ましたから』
こんなにいいヤツだと、そろそろ高い壺売りつけてくるんじゃないか?とか、難病の父の手術代が…とか言い出すんじゃ?と心配になります。
超胸キュンシーンなんですけどね。素直にキュンとできないのは、私がひねくれてるから…?沢山の現実を見てしまったから…?どうしても壺がチラつきますw
一方、花笑×ボルドー男(名前は朝尾と判明)にも進展が。
コンパの帰り道のこと。
『オレと結婚してくんない?』
朝尾さんは、3階の会社のCEOだそうです。
若くて見た目も良く地位もお金もあるボルドー。こういう男性は、好きなだけ遊んで、40代で20歳くらい年下とめでたく結婚するのが王道で、女子アナか芸能人かモデルでもない限り、30代女性には目もくれないという現実。さらに、美女と野獣はあるけれど、非モテ女子と美男はないという事実。
この人は壺は売ってこなそうだから、怪しい団体への勧誘かしら?と、ドリーム過ぎる展開にまたもや猜疑心が生まれます。ダメだ!どうしても真っ直ぐ読めない!
ボーリングしたり、告白を断わったり、怪我をした時助けてもらったり、なんだかんだ朝尾さんと接点の多かった花笑ですが、最後はきっちり田之倉くんとラブラブで人生二度目のズル休みをしたところで2巻終了。
ストーリーは面白いんですが、何かひねりがあるのかと思ったら本当に普通のラブロマンスで、いまだに夢オチを疑ってしまうほど出来すぎた展開です!
この流れなら、もう少し花笑の設定にプラスがないと厳しい。メガネ取って髪型変えたら絶世の美女とか、聴いたら誰でも惚れるほどフルートが上手いとか、隠れ巨乳とか、、、なんでもいいからなんか欲しい!
普通に読んでしまうといちいち、いやそれはない!!とツッコミたくなるフィクション過ぎる内容に若干疲労しますので、いっそファンタジーと割り切ると楽しく読めると思います。
もう少し花笑を取り巻くささくれ立った現実や、辛辣さがあった方が、上手くいった時の感動も大きそうなのにな~。3巻に期待!
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あ、ボーリングはプロ級だった!
きょうは会社休みます。 1 藤村真理 (マーガレットコミックス)主人公の花笑、33歳OL・恋愛初心者(もちろん処女)がかわいい大学生に、恋され恋して振り回されるという、現実度2%未満のなんとも羨ましいお話「きょうは会社休みます。」の1巻です。
一体どこで間違ったのかなぁ
彼氏なし・処女のまま33歳の誕生日を迎えた花笑。
誕生日なのに誰にも気づいてもらえず、同僚+会社のバイト君と入ったBARでは最後にひとりきりに。。
なんでこんな人生になっちゃったのかな、とじんわり泣くんです。
そこに、帰ったはずのバイト君・田之倉くんがBARに戻ってきて、二人で飲むことに。田之倉くんは誕生日と知ってお祝いしてくれるのですが、花笑はそのまま酔い潰れてしまいます。そして、気がついたら。

お約束のパターン。
脱・処女を目指していた花笑にとって超ラッキー(…だよね??!)なんですけど、そんな風に流せるくらいならこんなにこじらせてません。というわけで、花笑は。
『今日は会社休みます…』そして、「田之倉くんは惨めなひと回り上の女を慰めてくれた親切な人」と思って処理しようとするんですが、本人から電話がかかってきて顔を合わせることに。
記憶が曖昧だった花笑は、田之倉に昨夜いたしたのか確認するんですけど、
『しました』というキッパリハッキリした回答と
『オレたち付き合うんだよね。ゆうべそういうことになったんだけど』と。
なにこの鴨がネギしょってきた的なラッキー過ぎる展開は!!!もうね、読んでらんないっスよ、こんな蜃気楼レベルの恋愛バナシ。もはや鼻ほじりながら読みたいテンションですw
よく見たら田之倉くんの背中に羽根が生えていて、実は彼、大天使ミカエル様でした!可哀想な私を救いに来てくれたのね!ってファンタジーに横滑りな展開の方が現実的なくらい。
花笑はなんにも覚えていなくて、少し考えさせてと言ってしまうのですが、田之倉は、
『何考えてるか知りませんけど 多分青石さんオレのこと好きですよ』
ウジウジするひと回り上の女に対して、この言い切り。恋愛経験値では、彼のがひと回り上なんでしょう。でも、こんな大学生見たことないよ!
この後は、糖尿病になりそうな甘いラブラブっぷりを見せつけてくれます。会社でキスして
…ファ ファーストキス………
あぁ…もう どこまでもハマってしまいそうで怖いんですけど… って、、絶対ハマっちゃうだろうなぁ。なんだか微笑ましいぞ。でも、見てるこちらはまだヒヤヒヤします。田之倉、裏あるんじゃないか!?って。
田之倉の裏が明らかになる前に(←決めつけ)、同じビルに勤める、俺って恋愛心理お見通しなんだよ男、が出現。
『オレ 人の心が読めるんだ』
インチキ占い師でも言わないようなセリフですね。
落としたハンカチを拾ったご縁という、平安時代から使われていそうな古典的な手法により知り合う二人。
どうやら、花笑がイメチェンする前を見ていた彼は、変わり様に
『その変化は男ができたから?』とか聞いてくるんですね。
これから花笑と田之倉の関係をかき乱してくれそうな気配がムンムン。
『あ ねぇねぇ 頑張り過ぎて重い女にならないようにねー』彼は花笑に、正しく余計なお世話を焼いてくれます。
こんな人、いますか??見ず知らずの女性を職場に連れ込んでお菓子を振る舞い、俺様自慢のついでにタメ語でダメ出し… 少なくとも、自分の勤め先のビルにはいませんw しかも「ボルドー出張帰りでお土産のカヌレあるけど」って、川島なおみですか?それとも石田純一??
この人は、痛いキャラとして描かれているの?それともかっこいい設定なの??そもそも、このマンガのターゲットは実はバブル世代なの???
ボルドーとカヌレに思わず取り乱しましたが、先に進めます。
クリスマスイブを一緒に過ごした花笑と田之倉は、ちょっとしたすれ違いがあったり、なかったり。なんだか高校生カップルみたいな初々しさでイブの夜を迎え、1巻は終了!
田之倉しかり、ボルドー男しかり、モテるキャラに挟まれたさえないOL花笑は、女版モテキ状態。
このままストーリーはどこへ行くのだろう。そして、自分も十分大人なのに、大人女子向けマンガを読んだ時の、このちょっとした違和感はなんだろうw
とりあえず、ボルドー男の次の出張先とお土産には注目しています。
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ボルドーは全コマでドヤ顔。